news 日野川からの取水に危機が!2007.06.27

 私たちの町「小田町」では、はるか昔から日野川の恵みを受け、生活維持用水として川との関わりが今日まで暮らしとともにありました。
洪水による堤防の決壊を幾度と無く経験してきた私たち住民は、安心して暮らせるため今回の日野川改修を待ち望んでいました。
改修工事は、堤防を拡幅して河床を下げることで、より安全な川として私たちにこれまでどおり日野川の恵みをあたえてくれるものです。
 ところが改修の途上で、河川敷を下げて頂いたところへ先日の大雨が重なり、取水堰の周辺はとんでもないことになってしまいました。

改修の始まる前の取水堰は上の写真の状況です

 

(左)取水堰とは別のルートで流れができてしまった   (右)取水管は押し流され崩壊している

河川敷を乗り越えた流れは、土砂を洗い流し小田町へ注ぐ水の動脈ともいえる取水管をむき出しにして、果ては押し流してしまいました。
おかげで町内には1滴の水も流れません。渇水から以後ようやく生態系が元にもどってきた町内の小川も、今回また干上がってしまいました。
現在滋賀県の応急復旧が進められているところですが、このままの状態で台風時期を迎えるのは非常に心配です。
 環境を守る取水と、地域を守る防災を両立していくことは、まだまだいくつも課題がありそうです。


早くも訪れた7月の台風4号2007.7.14〜15

 先日の雨による増水で、取水管が崩壊したのも束の間、7月の梅雨も明けないこの時期に、大型で強い勢力の台風4号が現れました。
改修途上の日野川堤防には、決壊を心配して付近の住民がひっきりなしに現場を訪れていました。
川幅が広げられている改修途上で、丁度そのカーブの外側にあたる小田町側に、増水した水が土砂を洗い流してしまい、決壊することの恐怖を誰もが感じています。
工事担当の滋賀県には、早速台風を前に土嚢(どのう)と鉄板で対策をしていただいたようです。

台風接近間近の日野川の様子

 

100袋近い土嚢(どのう)やブロックが積まれて、河川敷には土砂の流出を防ぐためたくさんの鉄板が敷かれました


台風通過後の日野川の様子(下3枚)

 

川の姿が大きく変わってしまいました

鉄板の敷いてあったおかげで土砂の流出が少なく、堤防本体への影響が無かったことが幸いしました。
土嚢もほとんどが洗い流されており、自然の力の大きさを思い知らされます。たった一夜でこんなに姿を変えるとは・・・。
何より台風が滋賀県を逸れて、降雨量も少なくて済んだのが一番の幸運でした。しかし今後の台風シーズンに住民の不安は募るばかりです。
一刻も早い改修の完了が待ち望まれます。


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