−函館 旭山動物園 札幌 小樽 など− 雪と光の北海道1.はじめに 北海道はどの季節が魅力的なのでしょうか。 夏は車で走り回ったことがありますが、冬の北海道はまだ経験がありません。 寒さに弱い私ですが、北海道の醍醐味は冬かも知れない、と思い立ち、12 月上旬に雪とイルミネーションを眺めに行ってきました。 2.函館 函館に着いたのは夕方でした。 まずは函館港付近のイルミネーションを見に出かけました。煉瓦造りの倉庫には蔦が絡まり、重厚な存在感 を醸していました。 ←煉瓦造りの倉庫 やや、不審な人物!? と思いきや、サンタさ んの飾りでした。 ↓壁を登るサンタさん
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港には大きなクリスマス・ツリーが輝 いていました。 ←人出の多い港 倉庫群の向こうに、函館山がそびえて います。 ↓倉庫群と函館山
幸い天気が良かったので、ロープウエイで頂上に上がりました。 山頂から見た夜景は絶景でした。右手の津軽海峡で輝いているのはイカ釣り の漁火です。 (下の写真は、2枚の写真を「ペイント」ソフトで合成したものです) ↓函館山から見下ろした夜景
翌日の朝は小雨に降られました。 函館山のふもとの元町を散策しました。教会が並ぶ静かな町並みですが、坂 道なので雪に足をとられないように注意が必要です。前日のツアーでは骨折 した人がいたそうです。私は簡単なスパイク付きブーツを新調していたので 楽々歩けました。 サブちゃん(北島三郎さん)の母校である函館西高等学校の近くのビルに、 「ロシア極東国立総合大学 函館校」の看板が架かっていました。
←雪とつららの教会 ↓ロシアの大学
3.大沼公園から定山渓温泉へ この日(2日目)の宿泊地は定山渓温泉です。 函館散策の後、定山渓温泉へ向かう途中、大沼公園で昼食を摂りました。
←大沼公園 駒ケ岳は雲に隠れていました。 姿を見せそうな素振りに15分間もじら され、断念しました。 ↓姿を見せない駒ケ岳
大沼公園から長万部(おしゃまんべ)を経て定山渓温泉に行きました。 道路の両脇にはスノーポールが建ち並んでいました。雪が積ったとき、道路 の位置を確認するためのものです。以前、飛騨高山に行くとき、郡上八幡の あたりで見かけたことがあります。 スノーポールには夜間の照明がついており、ガイドさんの説明によれば、 設置費用は1本50万円もするそうです。
←スノーポールが並ぶ道路 12月は夕方4時頃から夜になります。 ↓深夜(午後4時半!)の休憩所
4.旭山動物園 定山渓温泉では、雪が降りしきる温泉の風情を楽しみました。 翌3日目は旭山動物園見物です。札幌を通り越して高速道路で旭川に向かい ました。札幌では晴天でしたが、石狩川を越えたあたりから曇り空になり、 やがて吹雪きの出迎えを受けました。「冬道車間200m」の標識がありま した。 休憩所でバスの運転手さんに(観光バスの)車体重量を尋ねました。 運転手さんは車検証を取り出して確認し、「満席のお客様込みで約15トン (お客なしで12トン)です」ということでした。「そんなに重かったらス リップの心配はないでしょう?」と聞いてみたところ「いや、結構滑ってい ることがあります」とのことでした。
←道路脇の樹氷 ↓広大な雪国
旭川の真冬は氷点下20−30℃になるそうです。 帯広も旭川と同じような気候なのでしょう。帯広から滋賀県に越してきた友 人がいますが、さぞかし寒さと格闘してきたに違いありません。 この日の日中気温はマイナス2℃でした。高速道路が閉鎖になるかも知れな い、という心配をしましたが、旭川に着く頃には吹雪きが止んでいました。 私にとっての「北の零年」です。 余談ながら、映画「北の零年」では、小百合フアンとして、納得できない 点がひとつありました。それは、吉永小百合さんが演じた主人公が吹雪の中 で立ち往生したとき、烈しく吹きつける雪が少しも小百合さんの顔に当らな かったことです。大女優の小百合さんであってみれば、監督やスタッフの気 遣いを振り切ってでも、吹雪の中に身を置くことができたハズではないか、 と年寄りはこだわるのであります。 旭山動物園は雪に覆われていました。 北海道に多い「ななかまど」の大木が、雪の中に悠然と立っていました。
←旭山動物園 ↓雪の中のななかまど
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←寒さに強いタイガー ↓水の中では素早いペンギン
旭山動物園での一番人気は、ペンギンさんの散歩でしょう。 大勢の見物人が列を作っている通路を、悠々と歩いていました。
脇に逸れて遊びたがるやんちゃもいま した。 ←みんな揃って歩こう ↓ちょっと道草も
5.夜の札幌 旭川からは無事定刻に札幌に帰れました。 宿はすすき野の近くでしたので、大通り公園まで散策しました。
←雪に覆われた大通り公園 ↓まばゆいイルミネーション
札幌はミュンヘンと姉妹都市提携しているそうです。 そのため、ドイツ風の夜店が建ち並び、ドイツのクリスマスグッズや民芸品、 ソーセージ、ワインなどが販売されていました。いつだったか、12月にケ ルンのクリスマス市でヴェーム・ワイン(ホット・ワイン)を飲んだことを 思い出しながら、ホット・ワインで身体を温めました。
←ドイツ風の屋台村 大通り公園から一筋北の時計台を訪ね ました。撮影していると、8時の鐘が鳴 り渡りました。 ↓時計台
6.小樽 最終日の4日目は小樽見物です。 ガラス店などを覗いた後、運河沿いに並ぶ倉庫を改造したお店に入りました。
←運河沿いに並ぶ旧・倉庫群 ↓店の入り口側
新鮮なネタの寿司を食べてから、ビールを売り物にしているレストランに 入りました。昼食が済んだ時間帯だったのでお客は少なく、のんびりと時間 を過ごすことができました。
←レストランの入り口 ↓レストラン内部
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北海道では屋根瓦が見当たりません。 寒さで割れるからだそうです。その寒さを想像さ せる情景として、風を受けて斜めに吊り下がった つららを見かけたことがあります。 このお店のつららは素直に成長していました。 ←素直なつらら ↓消火栓の位置表示ポール
7.おわりに 滋賀に帰ってきて、車が自由に走り回れることにほっとしました。 日本で最も早く陽出る(したがって最も早く日没する)土地の北海道は、最 も遅く開拓されました。極寒の大地故に、開拓に携わった人々の努力と犠牲 は想像を絶するものがあったでしょう。 今回はY旅行社の格安ツアーに参加しました。 3泊4日で3万円という仰天低価格です。しかし、宿も食事も充分満足でき る内容でした。添乗員は松嶋菜々子さんに似た美形で、知性と育ちの良さが 感じられるお嬢様でした。 このような格安旅行は客としては歓迎ですが、陰で泣いている人がいるの ではないか、と心配になりました。「これで関係者の皆さんは全員ハッピー なんですか?」と菜々子さんに聞いてみましたが、菜々子さんはにっこり笑 うだけでした。ま、菜々子さんが幸せだったら、それでいいことにしよう。 (散策:2006年12月6〜9日) (脱稿:2007年 1月 2日) -----------------------------------------------------------------
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