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ナビゲーション1/2 琵琶湖水鳥・湿地センターラムサール条約ラムサール条約を活用しよう | ●資料集第10回締約国会議
Ramsar Changwon 2008

ラムサール条約 第10回締約国会議
決議.30「小島嶼国とラムサール条約」

日本語訳:
『ラムサール条約第10回締約国会議の記録』(環境省 2011年)より了解を得て再録. 

  PDF (178 ,環境省)  ワード (ZIP圧縮 51

条約事務局原文:
ワード:
PDF:

「健康な湿地、健康な人々」
"Healthy Wetlands, Healthy People"
湿地条約(ラムサール,イラン,1971)
第10回締約国会議
大韓民国 昌原창원),2008年10月28日11月4日

決議.30
島嶼国とラムサール条約

1.第4回ラムサール条約米州地域会議(2007年)及びラムサール条約実施に関するカリブ海地域会議(2008年)において、全カリブ海諸国が、開発、気候変動、湿地消失に対する脆弱性の点から同諸国を小島嶼開発途上国(SIDS)とみなすべきであるとの結論を支持したことを想起し

2.ラムサール条約からの資金支援は現在、OECD開発援助委員会(DAC)リストを参考に各締約国の経済状況に基づいて実施していること、及び上記会議において締約国が、SIDSへの資金支援はむしろ、生物多様性条約、絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、国連気候変動枠組条約の場合と同様に、各国の気候変動に対する脆弱性に基づくべきであると考えていることを意識し

3.予測される気候変動の影響には、海面上昇、世界の水循環の崩壊、異常気象の頻度と強度の増大、ならびに洪水、侵食、マングローブ等の湿地の消失、淡水域への海水浸入に対する沿岸域の脆弱性増大などがあることを認識し、これらの現象が多くの小島嶼国の経済状況にもたらしうるマイナスの影響を確認し

4.締約国が決議Ⅸ.9(2005年)において、「マングローブなど自然の湿地生態系の保全は、それら沿岸域湿地の賢明な利用とともに自然洪水の防止に寄与すること」を確認し、「自然災害の影響を重点的に扱う他の多国間環境協定や機関、特に国連環境計画/国連人道問題調整部(UNEP/OCHA)の共同環境ユニット、また国連国際防災戦略(IRSDR)、世界保健機関(WHO)、世界気象機関(WMO)  国連砂漠化対処条約、国連気候変動枠組条約  などとの協働の重要性を認識し、  非政府団体(NGO)、  特に条約国際団体パートナー(IOP)などが自然災害直後に果たし得る重要な役割も再び認識」したことを想起し

5.「島嶼開発途上国は、引き続き持続可能な開発の「特殊な事例」である」と確認したモーリシャス宣言(2005年)再び想起し、ミレニアム生態系評価『生態系と人類の福祉:湿地と水』(2005年)の重要なメッセージにおいて、「淡水種及び沿岸湿地種の状況は他の生態系の種よりも急速に悪化している」と指摘されていることを認識し

締約国会議は、

6.ラムサール条約事務局に対し、ラムサール条約小規模助成基金に基づく資金供与について小島嶼国のプロジェクトの受給資格を判断するにあたり、それらの国の経済状況に加え、気候変動及び湿地の消失に対する当該諸国の脆弱性を考慮するとともに、当該諸国がOECDDACリストで経済的根拠から正式にSIDSに分類されているかどうかを問わず、これについてはすべての小島嶼国を小島嶼開発途上国(SIDS)と同様の方法で扱うよう要請する

7.小島嶼国におけるインフラ等の開発活動の提案者または資金提供者として関与する締約国その他に対し、今後発表される『ラムサール技術報告書』に記載の脆弱性評価に関するラムサール条約手引き[編注1]を適用することにより、このような地域における湿地固有の環境的脆弱性に特に配慮するよう強く要請する


[編注1]
「湿地脆弱性評価の手引き」は、2011年につぎのとおりラムサール条約技術報告書シリーズ5(英文)に発刊した:Gitay, H., Finlayson, C.M. & Davidson, N.C. 2011. A Framework for assessing the vulnerability of wetlands to climate change. Ramsar Technical Report No. 5 / CBD Technical Series No. 57. Ramsar Convention Secretariat, Gland, Switzerland & Secretariat of the Convention on Biological Diversity, Montreal, Canada, 16 pp, ISBN 92-9225-361-1 (print); 92-9225-362-X (web). [on-line] http://www.ramsar.org/pdf/lib/lib_rtr05.pdf (1 MB)

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[英語原文:
ラムサール条約事務局,2008.Ramsar Resolution X.30 "Small Island States and the Ramsar Convention", Convention on Wetlands (Ramsar, Iran, 1971). [Word] http://www.ramsar.org/doc/res/key_res_x_30_e.doc, [PDF] http://www.ramsar.org/pdf/res/key_res_x_30_e.pdf.]
[和訳:
表紙『ラムサール条約第10回締約国会議の記録』 『ラムサール条約第10回締約国会議の記録』(環境省 2011)[この決議のPDFファイル: http://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/ramsa/ketugi30.pdf ]より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2012年.]
[レイアウト:
条約事務局ウェブサイト所載の標準的な英語ページにおおむね従う.]

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URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/cop10/res_x_30_j.htm
Last update: 2012-03-27, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).