「お風呂場で…」  第2話
 目を開けると死に神さんが私を見下ろしていた
「わざわざ来てくれたんですか?私一人のために?暇なんですか?」
「まさか。わたしはとても沢山に拡散していて、何処にでもいるし、でもその個体は私本体ではないから、結果として何処にもいない。ただ、誰かが死んだら魂の尾を切るだけの存在だ」
「私の魂も切りにきたんですか?」
「貴方の魂の尾はもう切った。貴女は死んだ。そしてまどろみの中に消える。水の流れのようにゆっくりと」
「救いは?」
「そんな物はない」

 まだ子供の魂を見下ろしながら哀れに思うべきなんだろうな…、と死に神は思った。

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