「お風呂場で…」  第7話
 検視が長引いたせいで、お通夜は次の日になった。

「お父さん達…、泣いてる」
「貴女が死んだからよ」
「そうですね。多分…、私は愛されてた。みんなには嫌われてたけど…。多分、私は愛されてた」
「それなのに、なぜ自殺を?」
「忘れました。ただ何となくそう思って、その事しか考えなくなったんじゃないかな。わからない。でも…」
「でも?」
 一瞬、考えて口をつぐんだ。
「…でも、どうしてスカートとかはいてないんです?」
「なんだっけ?流行ってるんでしょ?絶対領域とか言うの。文句が多いから、リサーチしてみた」
 そう言って死に神さんは、満足そうに胸を張った。
「何の事か解らないけど、これは流行ってないと思う」
「コレも駄目?」
 困った笑顔を作ってみた

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