「山の中でひとり!」  第4話
その4  自分が置かれた位置が全く分からない以上、不用意に動き回るわけにはいかない。
 私はとにかく、自分の周りの状況を調べた。
 半径15m以内に獣道はなく、水場もない。でも風通しのいい場所に倒木を見つけた。
 倒木で出来た空間を利用して、私は簡単なシェルターを作ることにした。
 あたりには松が多かったので簡単に自分の腕くらいの枝が折れたし、燃料の代わりになりそうだった。ついてる。

 ロープの代わりにするツタを切っていると、急にお花を摘みたくなってきた。
 水は葉についた朝づゆをぬぐい取れば良かったし、今の栄養状態だと4日くらいなら無補給でいけると思う。でも食料が確保できるまでは塩分を可能な限り浪費したくなかったから、大きな葉っぱで杓子を作って…飲んだ。
 飲み終えてから、ヤックデカルチャーとつぶやいた。

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