「山の中でひとり」  第74話
cd3120eea4-1226544306.png  被害者として私たちは警察に行った。
 私は本当の自分の名前を告げて、私の家庭の事情で少しの間おばちゃんのお世話になっている事を話し、私の前でそれを他人に説明をすることをおばちゃんが躊躇したことを謝った。そして、村では弥生ちゃんとしておいて欲しいとお願いした。
 少し駐在さんは考えたあと、「調書で記載すること以外は詮索はしない。しっかりしてるから保護者の同伴もいらない」と言ってくれた。
 駐在さんは、「身に覚えのない事について傷害の犯人の疑いをかけられた上に、女子として言葉に出来ないほどの辱めを受けました。彼の器物損壊の罪については厳罰を望みます。」と書いて調書を締めくくった。

 すごく恥ずかしかったけど、私はうっすらと意識が戻り始めたサトシ君に自分をみせた。その事によってサトシ君が危険人物扱いされた事以外は大体計算通りに言った。
 先に届けを終わっていたおばちゃんと合流して車に乗せてもらう。
「さぁ、買い物に行くわよ!」
おばちゃんは嬉しそうに言った。

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