「山の中でひとり」 第104話
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隠れ家にいた頃よりはマシだ。 カムやオシッコまみれの私を洗うために、時々、隠れ家の近くの川に連れて行かれた。 ひとしきり私が身体を洗い終えると、おじさんはお尻にワセリンをぬってからファックした。 内臓から押し出されるカエルのような声。私は繋がったまま川に沈められた。そして息が続かなくなると引き上げられて、またすぐに川に沈められた。 必死におじさんにしがみつこうとしたけど、彼の腕は力強くて逆らえなかった。 何度も何度も沈められた。 段々と何も考えられなくなってきて、おじさんのくぐもった笑い声だけが頭の中に響いていた。 あの頃よりかはマシだ。 あの頃の私は抵抗することも、考えることも、逃げることも出来なかった。 あの頃の私はただ、なされるがまま。ただ無力だった。
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