「山の中でひとり」  第136話
fff4eeb31f-1234511053.png  それに納得できるかどうか、そんな事とは関わりなく全てが終わった。
 おじいちゃんが私の手からナイフを取り去ったときに思った。
 私はこの家に帰るために今日まで生きてきた。
 私が手にかけた犠牲も、見捨てた人たちも、耐え続けた屈辱や苦しさも、何もかもが無駄になった。
 後はそれをどう受け入れるかだ。
「あはははは…」
 受け入れよう。全てを。
 そして新しいことを始めよう。
 お父さんを探そう。
 そして、お母さんのことを話そう。
 きっと探し出して…、殺してやる。

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