水着を着替えて、バスに乗って、それから高速船に乗った。
電車を乗ってしばらく行った街のビジネスホテルで泊まった。
ツインルームとダブルルームがあって、どっちが二人部屋か分からなったからダブルルームを選んだ。久しぶりにおじいちゃんと一緒に寝た。
朝からホテルを出て電車を乗り継ぐ。お昼過ぎにタカヨシ君の村のある駅に着いた。
改札を抜けると、タカヨシ君とおじさんが待っていた。
私はおじいちゃんにおじさんを紹介する。
「はじめまして、お土産のタルト。美味しかったです。色んな意味で…」
「いえ、こちらこそ。この子がお世話になりまして…。写真見せて貰いました。貴方も中々の方ですね」
二人はお互いに間合いを取った。あたりに緊張が走る。
少しの間の沈黙。
そして彼らはおもむろに、そして力強く握手をした。
日本の片田舎の駅前ロータリー。
そこにはサムライと寡黙な老戦士がいた。
先生、エドアルド…。信じられないかもしれないけれども、確かにいたんだ。
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