「あなたに許してほしい」  第3話
 このままじゃ、殺される。ほんとに殺される。
 痛みと闘いながら、さっちゃんの目を見て思う。
「もうヤだよ…。許してよ…」
「ちがうわ。私が許してもらおうとしてるの。どうしてわかってくれないの?」
 訳がわからない。
 ここから逃げなきゃ。本当にさっちゃんに殺されてしまう。
 …でも、どうして?
「おしっこ行きたい…。さっちゃん、おしっこ…」
 この椅子から離れられれば、逃げるチャンスがあるかもしれない。

  「ほんとにおしっこしたいの?」
「おねがいだから、おしっこに行かせて。さっちゃん、お願い…」
「ふーん。おしっこねぇ」
 そういうとさっちゃんは、何かを引っ張った。下腹部に痛み。
「これ、カテーテルって言うの。知ってる?知らないよね?おしっこを無理矢理抜く道具。」
 信じられなかった。そんなのがあるのも、使われていたのも、全部。
「さっきね。これ使っておしっこ抜いておいたの。」
 ばれた…。背筋が凍り付く感覚。おそるおそるさっちゃんに言い訳をしようとして、何も思いつかない。
「嘘つき…」
 くすくす笑いながら、さっちゃんはカテーテルを強く引っ張った

 

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