「?」 第13話
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お腹の痙攣に耐えられず、吐き戻して意識が戻りました。見回すとそこは列車の中ではなく、病院の入り口でした。 すぐにまた吐き気が戻ってきて、また吐き戻しました。目の前が真っ赤で、お腹の痙攣が止まりません。 「あなた、勝手に何処に行ってたの?」 お医者様はつま先で私のお腹を蹴りました。もう吐き出す物は何もないのに、私は吐き出しました。 「あなたは本当に失礼な人ね?どうしていきなり来て心臓を止めるの?」 何度もお腹を蹴られるうちに、お腹の痙攣は止まりました。でも、もう声が出ません。 「何か言う事はないの?黙ってれば非礼が許されると思ってるの?」 何度も声を出そうとしても声になりません。しばらくしてお医者様が私の腕を持ちました。 「いいわ。あなたはそう言う子なのね?わかったわ。あなたにはお医者さんごっこをしてあげましょう。」 そう言うとお医者様は、一本一本丁寧に折れた指を曲がらない方向に間接の一つ一つを曲げていきました。」 声を出そうとするたびに、吐き戻しました。ただ一言だけ言いたいのです。 ごめんなさい でも声が出ません。ごめんなさい |