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うんちくパート
ハセガワ |
「チーズの話」 第3話
手紙を書く。
お母さん達から返事はまだ一度も来ない。
もしかしたらまた戦闘が始まったのだろうか、
お姉ちゃんのようにみんな何処かに連れ去られてしまったのだろうか。
不安はつきない。
だから沢山手紙を書く。
一杯字を覚えて、もし叔父様が許してくれるなら、勉強をたくさんして役人になりたい。
そしたら、故郷に帰れるかもしれない。
でも、時々思う。
私の手紙は送られてはいないのかもしれない。送られる事なく、捨てられているのではないか?
私は優しい叔父様の事を思い、不安を否定して自分を責めた。