1267325707821.png.png 初めて私宛ての手紙が届いた。
特徴的でクセの強い文字で書かれた知らない人の名前が書いた手紙。
お父さんやお母さんからの手紙ではなかったけど嬉しかった。

 プルスカルと言うその人は郵政の職員さんだった。
 私の故郷は政情が不安定になり危険地帯になっていて、残念ながら私の手紙の殆どは届けられていないと教えてくれた。
 それでも届けられそうな支局までは運ばれているので、運が良ければ家族に届くかもしれないので絶望したり諦めたりしないで欲しいと励ましてもくれた。
 そして私の手紙を見つけたら届けられないお詫びに手紙を書かせて欲しいと綴られていた。
特徴的な文字。手紙が家族に宛てたものと知っている事。なによりピリオドを少し伸ばすクセ。プルスカルはおじさまだ。
優しくて不器用で真面目過ぎる人。
だから私は気づかない振りをしてお礼の手紙を書いた。

<< Back || Next >>


|| そして私はチーズになる…  Top | CG | Profile | BBS ||