fdaf5b4887-1271682529.png  死に神さんが言うには、私たちはもう40回以上も夢で会っているらしい。
「それでね、おじさまが…」
「ホントにおじさまって人が好きなのね。その人の事ばかり話してる」
「もちろん。おじさまに引き取ってもらった事に感謝してるし、おじさまに頂いたこの幸せな時間のお礼をしたい。」
「そう?でも、あなた…。騙されてるわよ」
「だから?」
「だからって…」
「お母さん達と別れたときから、私はおじさまの物よ?」
 何か言いたそうにして、でも何も言わずに死に神さんは顔を背けた。
「お友達だから、心配してくれてるのね?」
「違う」
「そうでなければ会う度に忘れられるのに、何度も会いに着てくれないと思う。私もお友達がいないから、嬉しい」
「違う…」
「でもね、貴女が会いに来るって事はもう先が決まってることだと思うし、それなら私はおじさまの為に私の命を使いたい。」
「聡明ね。ちゃんと勉強したら、あなたの故郷を救えるような大人になれるとか思わないの?」
 それは読み書きを教えてもらったときに思った。でも、私はおじさまを選んだ。

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