久しぶりにおじさまが帰ってきた。 
 そのころには段々と身体にふくよかさが戻ってきて、肌も髪も綺麗になっていた。 
 まるで元気になったみたいに、綺麗になっていた。
 朝食、おじさまと二人きり、逆光がさす部屋 
 スープスプーンをとった時におじさまの目が大きくなった。 
 いつもより、スープが少しにがかった。 
 もうすぐ春。雪解け水で顔を洗ったら冷たくて気持ちよさそう。 
 少しずつ朝日の時間が早くなってきていること。 
 たわいもない話をした。 
 頭がくらくらとする。力が入らない。 
 吐き気を我慢していたら、よだれの様に血が服に落ちた。 
 おじさまの心配そうな顔。その目の奥は大きく、深い色をしていた。 
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