1272206989721.png  再発した病気は私の身体を取り返しのつかないくらいに蝕んでいたそうだ。
 また流動食しか食べさせてもらえなくなった。
 もう空腹にはなれた。お腹が減ったとも思わなくなった。

   幸せの魔法の時間はおしまい。
 おじさまに連れられて、私はその対価を支払いにいく。

 お屋敷を出る日。
 晴れていた。
 風は冷たかったけど気持ちよかった。
 一歩一歩、一分一秒。
 義務は私からおじさまを引きはがしていった。

 そして突然に私は疑心を抱き、暗鬼を生み出した。
 私は考える。
 あのときのおじさまの瞳の意味を。 

<< Back || Next >>


|| そして私はチーズになる…  Top | CG | Profile | BBS ||