「これから私はどうなるのかな?天国に行けるかな」
「知らない。みんなチリのように拡散して消える」
「何だか怖いね…」
「嘘つき。そんな感情生まれないでしょ。」
「実はそう…。何も感じない」
「魂を肉体から切り離すと、みんなそう。感情から生まれる悲しみや憾み。喜びや楽しみ…。痛みや苦しさ。何も感じなくなる。死を受け入れる。例外無くみんな…」
「それって寂しい事なのかな…」
「わからない。分泌液の影響から解放される。誰かを憾み続ける事もなく、残してきた人を気にかける事もない。不安に思う事もない…。」
死に神さんが私の手を握る。
「ねぇ?死ぬってどういう事かな?」
「こなたとかなたで意思の疎通が出来なくなる事よ。」
 そしてシェーブルは拡散して、消えた。

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