誰かと共にあるから苦しい。
 他の自分はどうしているのだろうか?
 分からない。
 でも、その通りだと思う。
 シェーブルに言われたとおり、自分には向いていない。
 ただ、人と言う種が生まれると同時に、ある種の公共サービスの一環として自分が生まれたのだから逃げ出す事は出来ない。
 それにその方法も知らない。

 人もいつかは絶滅するだろう。
 最後の人間の魂を刈り取る時がいつかくる。
 多分、それはとてもやりがいのある仕事になると思う。
 この宇宙の何処かで、最後の私は全体の私と完全に一つになる。
 そして、私は私自身を摘み取るのだ。
 その時を夢見ながら、私は私に収束した。

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