「鮭児の時知らずタン」 第20話
お姉さんはイルカの鳴き声を聞いて、何回も転びながら砂地の開けたところに来ました。
ひどい怪我をしてから、そろそろ自分も…と思っていたので丁度いいと思ったからです。自分も大勢食べてきたから、そろそろ自分の番というのも理解できたし、イルカの子もおなかが減っているようだから良い最後だと思いました。
だから、遠くから聞こえてきたイルカの声に混じって、聞き覚えのある女の子の声が聞こえた時、悲しくて少し泣いてしまいました。
「どおして…」
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