もりやまタイムス
2月号

平成24年(2012年)
No.141 毎月発行

発行責任者 堀井 隆彦/発行所 守山市守山二丁目1番30号

1面
守山市役所本庁舎が老朽化
日本、京滋経済占う
子どもの事故死増える

親子のスキーやマラソン大会など



2面 
邪馬台国近江説でまちおこし
学校給食週間
空手道の寒中稽古
守山市の成人式
勝部の火祭り
ららぽーと店主会
花と緑


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トピックス
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▼守山市役所本庁舎が老朽化

▼日本、京滋経済を占う
▼子どもの事故死増える
▼親子のスキーやマラソン大会など

▼守山市役所本庁舎が老朽化
「震度5程度」で倒壊の恐れ
建設含め検討へ
新耐震基準以前の建て物
庁内に検討対策チーム

 建築して半世紀近く経過する守山市役所の庁舎は、老朽化が進み震度5程度の地震で倒壊する恐れがあることがわかった。現庁舎は宮城沖地震をきっかけに1981年に施行された新耐震基準以前にたてられた建築物で、随所に痛みが目立ち始めている。市では庁内建て替えを含めた対策検討チームをつくり方策に乗り出した。

 現在の市庁舎は、本館棟、東・西館棟からなり1965年(昭和40年)に建てられ、今年46年余りが経過した。耐震診断したところ構造耐震指標のISが西館棟を除いて0・4以下と診断され、震度5程度の地震で大破・倒壊の恐れがあるという。
 
 建築基準法に定める新耐震基準には、震度6強から7程度の地震に耐えられる強度が目安とされている。つまり設計基準の目的に「大地震(震度6〜7)に対して、致命的な損害を回避し人命を保護するようにする」と明記している。

 昨年の守山市議会でもこの問題が取り上げられ、一般質問で市は「市の庁舎は耐久年数には達していないが、耐震強度には一抹の不安があり、耐震対策が喫緊の課題である」と前向きにとらえ「義務教育施設の耐震化対策に一定のメドがつけば着手したい」と答弁した。また、財政面から「中長期の財政計画を見据える中で、庁舎整備工事に向けた基金の創設も視野に検討する」と答えた。

 市では総務部に対策検討チームを発足させ、関係部局の職員らが建替えか、耐震化か、改造などの角度から検討し、たたき台を作り市民や議会に提案したいとしている。
 
 老朽化する市庁舎について、市民のなかには琵琶湖西岸断層帯地震(震度6以上)が想定され、災害復旧の中心的な役割を果たす公共中枢の市役所が倒壊を懸念する声がある一方、「JR駅前に市役所や市立図書館、商工会議所など公的・法人機関がはいる総合庁舎ビルを建築、財源は現庁舎の土地を売却すればいい」「ピエリ守山を購入し、市役所を中心に守山第二の副都心にすれば‥」などの声も聞いた。

老朽化が目立つ守山市本庁舎

▼トピックス
日本、京滋経済を占う
国内消費は堅調
日銀京都支店長講演
「復興元年」社会インフラ始動
日銀「金融緩和政策を推進」

 震災後の日本経済、京滋の地域経済を占うことしの経済動向を京都で講演した日本銀行京都支店長・渋谷康一郎氏の話からまとめてみた。

 世界経済の減速で日本経済は、足ふみ状態になっているが、国内消費は引き続き堅調だ。日本の鉱工業生産指数をみると、昨3月に大幅に下がったあとX字回復を達成し輸送機械、すなわち自動車関連でより顕著にその傾向がみられ、生産回復につれて輸出も急速に回復している。反面、電子部品などは在庫がたまり、これまで需要旺盛だった中国・ASEAN諸国向けの輸出が弱含み。

 一方、国内消費は震災後、落ち込んだあと持ち直し傾向が続いている。ただ足元の耐久消費財のうち家電販売は、地デジ対応の薄型テレビや節電対策のエアコンなどが大量に売れた反動が生じている。
 
 小売業は昨10月以降、ようやく寒くなり秋冬物の高級婦人服が売れ、100万円もする腕時計がかなり売れた。ブランドバッグの販売も好調で輸入車の売れ行きもよく、京都では御池通りの高級マンションも結構売れている。

 また旅行の取り扱い額が戻ってきている。これは国内の旅行者数が震災から時間が経って増加したことによる。反面、外国人観光客数は少しづつ戻ってきているが、原発事故の影響からピーク時の半分に落ち込んでいる。台湾、香港の観光客は戻りつつあるが欧米・中国の団体客は、原発の風評被害に加え円高、欧米の景気の減速も影響して回復には時間がかかりそうだ。

 2013年度までの先行き見通しについて日銀では当面、欧米経済の減速と円高の影響をうけるものの、その後、緩やかな回復経路に復調していくとみる。今後、震災復興の関連需要がいよいよ顕現化し国も予算を組んで社会インフラの復興が本格化する。また今年・来年も中国、NIES諸国は高い成長率を続けていくので、こうした国々に対する日本の輸出が伸びることが想定される。 

 物価は当面、2013年度でもプラス0・5%程度しか上がらないと予想、日銀では「 包括的な金融緩和政策を推進する」という方針のもと、物価の安定が展望できると判断するまで実質ゼロ金利政策の継続を宣言している。

 次に日本企業の海外進出により、国内産業の空洞化をどうみるかだが、これは海外進出はデメリットばかりでなく、海外で稼いだ金はしっかり国内に持ってきていることを確認している。ただ海外の生産比率が一気に高まると、国内の雇用が縮小するのでそのテンポが大事だ。

 また、いま中国製品は“安い”というイメージがあるが、今後、一人っ子政策が大きく影響を与え労働力人口が減少する時期が目前にきている。高齢化も進む一方、現在の賃金はここ数年で2倍に急増した。今後さらにこの傾向が強まると予想される。


▼子どもの事故死増える
 1〜4歳が1/4

子どもの不慮の事故死が跡を絶ちません。年末、群馬県館林市で自転車に乗って横断歩道を渡っていた保育園帰りの母子3人が、乗用車にはねられ次女(2)が死亡し、長女と母親が意識不明の重体という悲しい事故がありました。

民間の総合研究所の調べ(平成22年度)によると、0〜14歳の不慮の事故による死亡総数は1056人を数え、このうち1〜4歳児が22・5%を占めています。不慮の事故死のうち交通事故と溺死・溺水を含めると約60%を占めるといいます。

小生の記者時代、思い起こすたびに悲しくなりますが、滋賀県内でこんな事故がありました。湖北地方のある農家で庭に遊んでいた3歳女児が、トイレにいった母親のわずかのスキに、家の前を流れる小川に落ちて溺死しました。当初、女児が何処かにいると近所の人たちが捜しましたが、下流に流されているのを発見。若い母親は気がふれたように泣き崩れていたのを今も思い出します。また草津市内でダンプカーを運転していた父親が、自宅前の路上にわが子が見送りに来ていたのがわからず、引いて死亡させた事故でした。当の父親はわが子を失った悲しさから「ダンプカー稼業はもうやめた!」と大声を上げて泣き叫んでいたのを昨日のように思い出します。半年後、その家は更地になっていました。手塩のかけたかわいいわが子を自分の手で失わせたことが、自分の人生を大きく狂わせたのでしょう。事故は恐ろしいものです。
 
不慮の事故死は突然、発生するので悲しみを倍加させます。また死に至らないまでも、いわゆる“ヒヤリハット”を含めると、子どもの事故は年間約2万件で多発しています。昨夏、守山市立古高保育園で園庭の遊具で遊んでいた園児が、バランスを崩し落下し左腕を骨折する負傷事故がありました。

子どもは親や保護者のスキをついて行動するようです。このような不慮の事故がある一方、児童虐待という人為的な悲劇もありこの世は子どもにとっては受難の時代といえるでしょう。しかし、親の愛の手で防ぐことが可能です。子どもは未来を支える”日本の宝”です。子どもの事故死を無くしたいものです。


▼親子のスキー合宿や
マラソン大会など

 滋賀県立びわ湖こどもの国では、冬企画として「スキー合宿」や「ちびっこマラソン大会 」などがある。

 スキー合宿は、初心者向けに2月4日(土)―5日(日)の一泊二日の日程で行う。小学生と保護者を対象。箱館山スキー場で。定員は8家族。

 ちびっこマラソン大会は2月19日(日)、園内のマラソンコースを保護者と一緒に走れる。1キロ・2キロ・3キロの各コースのほか4キロ駅伝もある。走った後は、けんちん汁を味わえる。

 このほか2月には、バレンタイン大作戦と銘打ち「チヨコおやつ作り」などのイベントが盛りだくさん用意されている。

 問い合わせは(0740)‐34‐1392

「世の中に雑用というものはない」
                (天龍寺国際禅堂師家、花園大学教授 安永祖堂氏)


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