もりやまタイムス
2月号

平成24年(2012年)
No.141  毎月発行


発行責任者 堀井 隆彦/発行所 守山市守山二丁目1番30号

1面
守山市役所本庁舎が老朽化
日本、京滋経済占う
子どもの事故死増える

親子のスキーやマラソン大会など

2面 
邪馬台国近江説でまちおこし
学校給食週間
空手道の寒中稽古
守山市の成人式
勝部の火祭り
ららぽーと店主会
花と緑


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邪馬台国近江説≠ナまちおこし
伊勢遺跡が国史跡指定へ
歴史公園計画や歴史フォーラム開催


古代の近江守山は「邪馬台国が存在し、この国の女王・卑弥呼が棲んでいた」―邪馬台国近江説をもとにした古代ロマンをかきたてるまちづくりが、守山市で進められている。守山商工会議所青年部や守山市が、市内の国史跡指定に向けて答申された伊勢遺跡を中心に事業展開している。

同青年部が立ち上げた「邪馬台国近江説特別委員会」は、 昨夏のイベントで「卑弥呼コンテスト」を主催し、初代守山の卑弥呼に市内在住の善野直依さん(22)を選んだ。グランプリに輝いた善野さんは市主催の「伊勢遺跡の謎を読み解く」と題する歴史フォーラムで司会をしたり、自治会の文化祭に登場するなど活躍中だ。また同青年部は今年3月にも伊勢遺跡の活用法を考える歴史フォーラムを開催するという。

一方、守山市は伊勢遺跡を昨年、国史跡指定に向けて国に意見具申し、昨秋(11月18日)文化審議会によって答申された。新春1月にも正式指定される運びだ。文化審では答申理由について「弥生時代から古墳時代の移行期に、近江南部を中心とする国の成り立ちや王権の形成過程を知るうえで貴重な遺跡」と評価している。国の史跡指定されれば、開発にブレーキがかかり遺跡保存の第一歩として評価したい。

守山市での国史跡指定は下之郷遺跡(弥生中期)についで2件目。市では伊勢遺跡保存について「吉野ヶ里遺跡(佐賀県)のように大規模に復元するのではなく、一部歴史公園にするものの市民が手軽るに集い交流する場にしたい」としている。

ところで、守山市をはじめとする「 わがまちに邪馬台国があった」と候補地を名乗る市町村が全国で約80カ所以上あるという。また海外説もあり邪馬台国論争は喧しい。論争の背景には邪馬台国の定位置が今だに決まらないためだ。唯一の文献資料が中国の史書「魏志倭人伝」。その中に書かれている朝鮮半島(今の京城)から日本の邪馬台国までの距離「南…水行十日、陸行一月」が難問。記載どおりに辿ると邪馬台国は海上に到達する。このため短里説や方位を変えて「九州説」「畿内説」になっている。短里説では魏時代は今の時代(一里4キロ)より距離が短くて短里77m、長里約450mとする説もある。

このように邪馬台国は幻の渦中にあり、歴史学者や市井の研究者らを巻き込んで、さらに候補地は複雑化している。古代史ファンにとっては、邪馬台国と卑弥呼は歴史ロマンを誘う最大のテーマ。まちづくりや観光資源に利用すると約200億円の経済効果を産むとされる。邪馬台国の決定打は、魏が卑弥呼に贈った「親魏倭王」の金印や称号の証拠になるもの。そして当時年代の銅鏡が出れば間違いなし。それまで大いに邪馬台国論争を楽しもうではないか。

守山の卑弥呼の善野直依さん

地元食材が登場
味覚通して郷土愛
学校給食週間

 守山市教委は「学校給食を通して郷土愛を育もう」と、日毎にテーマを設け献立てに工夫した取り組みをしている。子どもたちも食べ物の大切さも同時に学びながら、おいしく味わっている。 

 全国学校給食週間にちなんだ取り組みで、市教委では独自に週間実施を4日早め1月20日から31日までに広げ実施した。

 初日は「中山道味めぐりの日」と題して、中山道の宿場に伝わる食文化を献立てにした。琵琶湖にしかいないびわマスをレモンじょうゆ焼きに、地元の赤カブを酢の物に。またみそ汁のみそは、地元産の大豆を使った地域の食材を活用している。

 また「料理コンクールの日」では最優秀賞作品に選ばれた地元の大野木一美さんの「こんにやくととりミンチの揚げ物」を、「滋賀の日」には、県特産のJ字麩がはいった「かしわのじゅんじゅん」。守山市特産の春菊ごまネーズなどの献立てが登場し、子どもたちは給食を味わいながら食文化の意義を学んだ。

新春行事最高潮

寒さには負けない
子供も心身鍛錬
空手道の寒中稽古

 「エイ、ヤー、トウ !」気合のこもったかわいい子どもの声が琵琶湖に響いた。陰陽流拳法空手術道陰陽会北辰館の寒中けいこが1月8日、守山市今浜町なぎさ公園で行われた。寒中の琵琶湖は肌を刺すように冷たかったが、心身の鍛錬にと掛け声をかけながら互いに励ましあいながら寒さを吹き飛ばしていた。

 この日参加したのは子どもたちのほか、外国人女性や保護者ら約40人。公園で準備体操や空手の基本動作である蹴りや突きを繰り返したあと湖水へ。腰までつかった子どもたちは白い息を弾ませながら、気合を入れていた。背景の比良山には雪が積もり寒中げいこは最高潮に。(写真)



 水から上がってきた中州小学校2年生の鵜飼リキヤ君(8)は「 寒かったけどやってよかった。身体が引きしまった」。付き添いの祖母は「この子は身体が弱かったが、空手をやったお蔭で丈夫になりました」と話していた。

773人が大人へ
チャレンジへ決意
守山市の成人式
 
 守山市で大人の仲間入りをした新成人は、今年773人(男性395人、女性378人 )これらの人たちを祝う市の成人式が1月9日、守山市民ホールで開かれ、新成人は社会への第一歩を踏み出した。

 式典は午前10時から開会。国歌斉唱のあと宮本和宏市長が「夢と希望をもち果敢に人生を切り拓き歩んでほしい」と式辞を述べた。

 これにこたえて会社員の三田剛史さんは「 地域の人や家族、学校の先生方らのお蔭でここまで成長した。感謝したい。常にチャレンジ精神をもち日々を大切に悔いのない人生を進んでいきます」と二十歳の決意を語った。

着物姿が目立った守山市の成人式

 この日の会場は、着物姿の女性たちが目立ち華やかなフン囲気。今年も守山市和装振興会に所属する呉服店のおかみさんら約10人が着物の着崩れを直すためボランティア活動をした。発起人の酒井節子さんは「この活動をして7年になります。着物女性から喜ばれるのが嬉しいです」と話していた。


800周年の伝統赤々
勝部の火祭り
 
 赤々と燃えさかる火柱に無病息災を祈る「 勝部の火まつり」が1月14日夜、守山市の勝部神社で行われた。ことしは火まつりが始まって800周年の節目に当たるとあって、担ぎ手の若衆の火種争奪戦が際立った。
 
 午後8時半過ぎ、境内には大勢の観光客らが見守る中、長さ約5m、重さ約400kgの松明12基に神火がつけられた。炎は激しく立ち上り夜空を真っ赤に染めた。若衆は「ゴーヨ」「ヒョーヨ」と叫びながら平癒を祈り、その勇壮な姿を観光客らは見入っていた。

 なお、住吉神社の火まつりも同日、奉火された。


ららぽーと店主会
中学吹奏楽部に寄付
 
  「守山市内5中学校吹奏楽部の活動費に役立てて‥」と、ららぽーと守山内の専門店で構成する「守山ららぽ ーと店主会」(堀井隆彦会長)が、市教委を訪れ各10万円合計50万円を寄託した。楽器の購入費などに困っていると聞いた店主会が寄付することを決めた。


花と緑
 
 守山市の小川の堤で春の使者を見つけた。5,6本のツクシが顔を出した。「くれなゐの 梅ちるなべに ふるさとに つくしつみにし春し思ほゆ」(正岡子規)。

 学名は杉菜(スギナ)。漢名は土筆。土に刺したような姿から付けられたようだ。春の山菜として、おしたしや佃煮に利用される。利尿作用があり、アルカロイドや無機珪素などを含むため多数の摂取は推奨されない。



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