三十五号 |
札幌に行く前の海外旅行の約束は、まだ果たされてなかったうえに、服の買い放題まで奥さんと約束していた田沼さん。自分でどんどんハードルを上げていっているような感じがします。海外旅行といっても、長い間、店を留守にはできないでしょうし、奥さんに機嫌を治してもらうためとはいえ、できそうにない約束は逆に自分の首をしめるだけのような気がします。 本人は嫌がるかもしれませんが、コータ君は田沼さんの息子さんなのだなあと実感してしまいました。キョーコちゃんがスタジアムに来なかった理由を思い浮かべて自分を慰めようとする姿が、前回、コータ君と一緒に試合に行くことを断られた田沼さんに重なって見えたので。キョーコちゃんがゴール裏以外の場所や、テレビ(リーグジャパンチャンネルだけではなく、地元のTV局もホームの試合を中継してくれるのではないかと期待してみました)で試合とコータ君たちの応援を見ている可能性もあるかもしれません。それに、「女の子が夜に出掛けるのは危ない」と言える彼は、まだ子どもなのに紳士だと思います。 天気と同様に、試合も荒れています。達海監督は前半から手を打っておくようですが、彼の口から出た怪我人という単語が不吉です。 |
---|---|
十六巻 |
本編の描き足しが嬉しくないわけではないのですが、正直なところ、単行本では有里ちゃんのテレポートする腕時計や、十四巻の湘南戦のスコアボードなどのミスを修正して欲しいという気持ちがあります。 本編に描き足しと修正が行われたことで、過去編の引っかかる部分が解消されたかというと、個人的にはそんなことはありませんし、過去編のキーパーソンだった笠野さんへの評価も変わりません。 永田会長と不破監督や、スカルズと江戸前応援団の関係のように、対立する人々のあいだには、それぞれの立場や意見があり、どちらか一方が正しいというものではない。登場人物をそのように描いているところが、「GIANT KILLING」という物語の魅力の一つだと思っていました。ですが過去編、とくに笠野さんと津川前会長の「対立」に関しては、「特定の誰か一人だけが悪いわけではない話」ではなく「とにかく笠野さんに非はない話」になったという印象を受けました。 今のところ、笠野さんの行動を非難している人物は、一〇年前の津川会長だけです。そこでは、GMでありながら、達海がいなければ勝てないチームを作った責任を問われていましたが、作中では「達海の成長に追いつけず、達海に頼り切っている選手」に問題があるような描かれ方をしていました。 また、ETUを駄目にした男、傍観者、二部降格の戦犯という評価は全て、笠野さん自身の口から出た言葉であり、他人が下したものではありません。それに対して、ETUの人間だけでなく、外部の人間である藤澤さんまでもが笠野さんのことを持ち上げる姿は、「私って不細工でスタイルも悪いし……」と嘆く子に、「そんなことないよ」「○○ちゃん可愛いじゃん」と言葉をかける中学生か高校生ぐらいの女子のグループを連想させます。 今後の展開で、作中における笠野さんの評価や、私のイメージが変わることがあるかもしれませんが、苦境のなかでETUのために頑張ってきた後藤さんや有里ちゃん、クラブのトップとして活躍の可能性があった会長や副会長が、笠野さんの引き立て役になるような展開にはなって欲しくないです。 松原コーチは食べることでストレスを発散させていますが、村越さんのストレス発散法は体を動かすことなのでしょうか。三十四号のオバちゃんのセリフではありませんが、この人にこそ趣味が必要な気がします。 |
三十四号 |
ワーカーホリックと呼ばれても、仕事をしている有里ちゃんは生き生きしていて、とても可愛いです。広報部の若い男性は、おそらく有里ちゃんより年上のはずなのですが、何となく有里ちゃんの「部下」ではなく「手下」という感じがします。ETUと達海さんの過去話も、後藤さんや有里ちゃんと一緒に聞いていましたし、キャンプの時からスポットが当たるようになった選手のように、今後、何らかの形で活躍するのでしょうか。 後藤GMと笠野さん、そして広報部長がビラ配りの場にいませんでした。後藤さんと笠野さんは別の用事で外出していても不思議ではないのですが、広報部長はどのようにしてビラ配りを逃れたのでしょう。その日に限って夏休みでも取っていたのでしょうか。 有里ちゃんからビラを受け取ったクリーニング屋のタケさん。彼が再登場するとは、正直、思ってもいませんでした。一家の大黒柱として家族を養わなくてはならないからといって、自分の趣味や楽しみを全て我慢する必要はないと思うのです。お小遣いと時間に余裕があるときに、たまに隅田川スタジアムに応援に行くぐらいは問題ないように思うのですが、自営業だと土日に店を空けるのは難しいのかもしれません。 それにしても、シゲさんに対する田沼さんの扱いが、小学生のようです。ひとつの町で生まれ育ち、長く一緒にいたために、人間関係が小学生の時のまま固定されてしまったのでしょうか。この件に関しては、コータ君に呆れられても仕方がないような気がします。 巻末予告の文章が怖いです。そういえばETUは弱小という設定でした。サポーター問題も含めて、神戸戦が どのような展開を迎えるのかに期待したいです。 |
三十三号 |
実際にスカルズとモメていたのはシゲさんだけで、田沼さんたちは争いを止めさせようとしていたはずなのですが、息子のコータ君に「信頼できない大人サポーター」認定されてしまいました。過去に接点があったわけでもないのに、羽田さんに名前を覚えられていたことが、田沼さんにとっての不運だった気がします。 コータ君たちは子どもだけのサポーターチームを作ろうとしているようです。個人的に、子どもサポーターのジャイアント・キリングに期待したい部分はあるのですが、子どもができることはどうしても限られてきます。たとえば、小学生のお小遣いでは、後半戦のホームゲームを全て見に行くことも難しいかもしれません。限界にぶつかったとき、子ども達は何を思い、どのように動くのか、そして周りの大人たちはどうするのか、そんなところにも目を向けたいものです。 過去編で、ちびっこ有里ちゃんはETUの練習見学者らしき人と言葉を交わしていました。ですが東京ダービーは一人で観戦していましたし、達海さんがETUを去った日も、一人で練習を見に来ていました。当時の有里ちゃんには、一緒にETUの応援ができる(家族の立場を考えれば、それも難しくなるかもしれませんが)同年代のサポーター仲間はいなかったのでしょうか。 小さい女の子枠を埋めるかのように登場した新キャラのキョーコちゃんはどんな漢字を書くのか気になります。響子(画数が多いのでコータ君はカタカナで呼んでいる)? 京子?(東京の女の子だから) コータ君たちの年代の女の子で、名前に「子」の字がつく(付かない可能性もありますが)のは、逆に珍しいように思います。 |
三十二号 |
ドットのパッカ君と言われて、昔のファミコン風の彼を想像しました。今の彼の勢いなら、ゲキサカ公式サイト内に携帯ゲームを作っても不思議ではないような気がします。 夏のキャンプでそうだったように、突飛なアイデアで人々を驚かせ、自分のペースに巻き込みながらも、考えさせ、気づかせるタイプの達海監督が、選手と個別に面談をしていたことが意外でした。 試合の時は回りくどいマネはせずに、選手に指示を出していますから、達海監督は時と場合によって選手への接し方を使い分けているのだと思うのですが、ETUの選手が、達海監督の率直なアドバイスを聞き入れられるようになったことは、監督が選手から信頼を得ている証なのだと感じます。 このチームは達海監督を中心に、欠けることなくまとまりつつある。 そんなわけで、笠野さんの言葉を信じたいのですが、思い出したのは川崎戦後の小学生トリオの「ETUがそんなうまくいくわけないだろう」という言葉でした。チームに問題がないとすれば、それ以外の部分、たとえばフロントやスポンサー、サポーターなどの他の部分で何かが起きるのかもしれません。 |
三十一号 |
単行本派の弟が、今回の話を読んで「知らん奴が二人いる!」と言っていました。「夏のあいだにキャンプとか補強とか色々あった」と説明しておきましたが、弟が指した「二人」とは、誰と誰のことを言っていたのかは分かりません。 現在、ゲキサカ内のETU公式サイトに名前が乗っている選手は十九人です。そこから石浜くん移籍し、新たに二人を補強し、ETUの登録選手の合計は二八人になりました。 19−1(石浜)+2(ガブリエル、殿山)+a=28 aに当てはまる八人のうち、名前が判明したのは熊田、上田、住田、鈴木(次号に名前が登場)の四人です。熊田さんは前から顔だけは出ていましたし、上田くんは札幌戦で活躍しています。リーグ後半戦では、今後、他の人たちもスポットが当たるのでしょうか。 |
三十号 |
熊田さんへ。ETUの四番は空き番号だと思いこんだあげく、心霊現象扱い(十五号感想)までしてすいませんでした。リーグ戦後半での活躍をお祈りしています。 達海監督が試合映像などで対戦相手を分析しているように、相手チームも当然、ETUを研究しています。そういう意味では、対戦相手がデータをほとんど持っていない選手を起用するのは、長いリーグ戦を戦ううえでの一つのやり方なのかなと思います。ただ、ETUは選手層が厚いチームというイメージではないので、単純に、新しい選手を使えば上手くいくというようなものではない気もします。 的確な意見を述べた札幌のコーチ。監督とのかけあいが楽しかったのですが、今の監督がクビになったら、この人が内部昇格で次の監督になるのでしょうか。 |
ニ十九号 |
山井さんを恋愛中の乙女に例えてみたり、王子が先週から「女の子」を連呼したりと、これは何らかのフラグなのでしょうか……? 今のところ、藤澤さんと恋愛フラグが立っているように見えないこともないのは、笠野さんと山井さん、そして椿くんあたりだと思うのですが、この物語の登場人物は大半が、フットボールに恋をしているとか、フットボールの神様と愛憎入り混じった特別な関係にあるとか、そんなふうに見えるので、恋愛エピソードが起きる可能性は低いような気がします。 ハシラで熊田、上田の両選手のフルネームが明かされていました。研人は「けんと」と読んでいいのでしょうか。一八歳なら、ありそうな名前だと思いますが、コータくんたちETUのスクール生のなかには、ラ行や当て字を使った難しい名前の子もいるのでしょうか。 村越さんのシュートがやっぱりかっこいいです。このままチーム内得点王を狙うぐらいの勢いで、豪快なシュートをたくさん決めて欲しいです。 モーニング・ツーの予告ページを見て「何で笠野さんがここに……?」と本気で見間違えました。 |
ニ十八号 |
開幕戦を思い出させるような形で先制されたETU。大差で敗れた磐田戦からリーグ戦とカップ戦(柱に戦績表が載っていましたね)、そして夏のキャンプを経て、チームの変化した部分と、変わらないでいる部分を、札幌戦で示すことになるのかなと思います。 達海さんの「すごい肺活量の奴が味方のシュートに息吹きかけて」という言葉に、開幕前のキャンプで彼が口に出した「三匹の子ぶた」の狼を連想しました。達海さんは「弱いものが強いものをやっつける」ストーリーが好きな、そんな子どもだったのかもしれません。 ベンチ外の選手をアウェイに同行させるならまだしも、ピッチの味方にメッセージを送らせることは、選手にとって屈辱ではないのかと藤澤さんは考えているようです。前回は山井さんが「若手にチャンスを与える」ためにコンディションを維持していながらスタメンを外された選手たちが、達海監督に不満を抱くのではないかと危惧していました。 ETUのキャプテンマークに対する村越さんと王子、椿くんの考え方がそれぞれ違ったように、重視するものや誇りに思うもの、譲れないものや受け容れられないもの、屈辱だと感じることも、選手によってそれぞれ異なるのではないかと思うのですが、達海さんのしたことは、ETUの選手たちに、どのような影響を与えるのでしょうか。 |
ニ十七号 |
柱に「ホームに札幌FCを迎え撃つ」と書いてあったので混乱しましたが、リーグ戦の前半、ETUは川崎戦の次にホームで札幌と戦っています。夏の北海道は気候も良く、食べ物も美味しくて、観光にはもってこいでしょうね。 山井さんが嫌なフラグを立てました。達海監督のやり方に、選手や周りの人々が困惑するのは今に始まったことではありませんし、ETUの人たちも、ある程度は慣れてきているように思います。また、選手が達海監督にどうしてもついていけないと感じていれば、中断期間に移籍しているのではないでしょうか。 リーグの前半で結果を出した人たちと、チャンスが欲しい若手と。彼らは競争相手ではあるけれども、同時にチームメイト、ともに戦う仲間でもあるわけで、そういった者同士の相互理解を深めたり、競争意識を煽ったりすることが、達海監督がキャンプでルームメイトシャッフルや、アンケートを行った目的なのではないかと思うのです。王子と同室の人たちが、廊下で寝ることになっただけ……というのはあまりにも気の毒すぎます。 それと、亀井選手は間違いなく黒田軍団のメンバーだと思いました。また、ルーキーの上田君も、黒田軍団系の顔をしているように見えます。 |
ニ十六号 |
カレーパーティーで、コータ君たちがベテラン陣を「いい奴」と言ったときには、「子どもの言うこと」という部分も大きかったので、納得できました。 過去編で、代理人のリチャードが達海さんと出くわして「ケガしているけれども大丈夫そう」だとか、「器の大きい人間だ」と評価したときには、その後、達海さんの身に起きることを知っていたこともあり、「この人はいくら何でも楽観的なのではないだろうか」と思いました。 藤澤さんはカキ氷を配っていた笠野さんを見て「クラブのことをよく考えている人。影響力があると言われているだけのことはある人」だと思ったそうです。暑い時期ですし、「クラブに係わる人達への細やかな配慮」という部分は頷けるのですが、笠野さん自身が言うとおり、「買い被りすぎ」であるように感じます。笠野さんのツテでカキ氷屋さんをキャンプ地に呼んで、ポケットマネーでカキ氷を配ったのならば、私の中で笠野さんの評価は上がるのですが。 藤澤さんに「すべての中心にいるのは選手達」だと笠野さんは言っていますが、GM時代の笠野さんの姿勢は「達海選手>他の選手>>>>>>>クラブ」であるように感じられました。そのために、クラブ全体に目を配るGMという職業には向いていなかったのかなと思っていたのですが、ETUの黄金期を築き、同時にETUの崩壊と暗黒時代を招いた人を、ETUの黄金期に入団して、その輝きの中にひととき身を置きながらも、長い暗黒期を味わった村越さんが、どのように思っているのかが気になります。信頼の置ける年長者であり、達海さんの移籍の事情を知っていた笠野さんが、何らかの形でアドバイスやフォローをしていれば、村越さんは十年ものあいだ重い感情に捕らわれずにいたかもしれませんし、笠野さんと話しをする機会はあったものの、若さと頑なさから、彼の言葉を拒んだという可能性もあるのかもしれません。 |
十五巻 |
十五巻は十五番の人のためのものでした。「溜飲が下がる」というのは、こんなときに使う言葉なのでしょうね。それにしても、赤崎少年といいコータ君たちといい、ジャイキリ世界の子どもたちは、大人に対して物言いが厳しいように感じます。女の子は同世代の男の子よりも口が立つといいますし、ちびっこ有里ちゃんも、「たつみ」だけではなく、ETUの大人たちにズバッと言っていたのでしょうか。現在と変わらないかもしれませんが。 赤崎くんにやりこめられたからという理由ではないのですが、正直なところ、津川会長という人間には、あまり腹が立っていません。彼のやり方の問題のある部分(達海さんをこき使うなど)が、きちんと物語のなかで指摘されていたからだと思います。 観客動員数を増やし、利益を上げることは、プロフットボールクラブにとっては当然のことです。ただ津川会長に異議を唱えるだけではなく、それに代わる案をGMである笠野さん自身が考えつくことができていれば良かったのでしょうが、そうはならなかった。津川会長の立場からすれば「あなたのやり方には問題があるので反対です。ワンマンはダメです。代わりにどうすればいいのかは、これから皆(サポーター)の意見を集めて考えます」などという人と、一緒に仕事はできないだろうなと思うのです。 |
二十五号 |
有里ちゃん&藤澤さんの出番! キャンプ終盤にいいものが見られました。個人的にジャイキリの登場人物で最も「おじさま」という呼び方が似合うのは平泉監督だと思います。どんな性格の人なのか分かりませんが、浦和の監督も「おじさま」と呼ばれるのが似合うかもしれません。緑川さんも、あと何年かすればいい感じになるのではないでしょうか。 ETUで「皆に愛されている人」というのは、虫取り中年になって見事、監督をゲットした松原コーチのことだと思うのですが、笠野さんは愛されているのでしょうか。クラブ影響力があるのは確かですが、それはETUの偉い人たち、会長や副会長、GM、監督との個人的な繋がりが強いからであるように感じます。笠野さんに「拾われた」選手たちは、おそらく彼に感謝の思いを抱いていると思うのですが、現在ETUに所属している選手が笠野さんのことをどのように思っているのかが、まだ描かれていないので、藤澤さんには椿くんの記事を書くうえで、そのあたりのことも追求して欲しいです。 達海さんや笠野さんのようにETUを離れた、離れなければならなかった人だけではなく、永田兄弟や村越さんのようにETUに残った人も、様々な痛みを抱えて生きてきました。有里ちゃんも、ETUの側で痛みを味わってきた一人でしょう。痛みに耐えるだけではなく、受けいれて希望を持ち続けていられるのが、永田有里という女性の強さであり、魅力なのではないでしょうか。 ですがワーカーホリックはマズイのでは。有里ちゃんとツジトモ先生には、休みが必要だと本気で思います。 |
二十四号 |
ツジトモ先生、講談社漫画賞受賞おめでとうございます。来週は再び表紙になるとのこと。嬉しいですがくれぐれもお体にはお気をつけください。 DFを引きずってシュートを決めた村越さんがとてもかっこよかったです。マークも何もかもを粉砕するパワー。村越さんはMFですが、リーグ戦でも、こんな強烈なシュートを決めて欲しいです。 人としてもプレイヤーとしても「責任感」は、長所だと思うのですが、時にはそれが行動や判断を狭めてしまう。永田会長が、津川会長のやり方を反面教師にして保守的なクラブ運営を選んだように、村越さんは苦境を味わったがために、失点を防ぐこと、負けないことを考え、昨シーズンまでのカウンターサッカーとして実践してきたのだと思います。 プレシーズンマッチの後で、達海さんに「チームの色」だと評価された人に、リスクを冒して攻めるという選択肢が加わった。それはリーグ後半のETUを象徴することなのかもしれませんし、まったくの見当違いなのかもしれません。 二十一号・二十二では黒田さんに「彼を警戒したらいい」と言ってたのに、殿山くんに向かって、「昨日、試合出てたの?」などと発言する王子。ピッチ上でのプレーは記憶に残ってたとしても、男性の顔や名前はあまり覚えないのかもしれません。 巻末の予告を見たところ、次号からリーグの後半戦が始まるのでしょうか。「あいつらいじくりたおして」と達海監督も言っていたので、キャンプでもあまり目立たなかった人たち(勝手に心霊現象扱いにした四番の人とか)には、そのときにスポットが当たるのかもしれません。 |
二十三号 |
表紙で対戦しているチームは横浜でしょうか。監督が変わったことで、チームには変化が表れているでしょうし、リーグ後半に横浜との対戦があるのかもしれません。ところで横浜のマリーはオスなのでしょうか、メスなのでしょうか。単行本十三巻では、マリーは男の子っぽいポーズをとっていますが、瞼の上にまつ毛があるようにも見えます。世間には性別がないマスコットもいますし、黒田さんがなぜか「クロエ」になるようなものだと思えば、深く追求するようなことでもないのかもしれません。 椿くんが東京砂漠で騙されずに生きていけるのか、心配になってきました。ETUの7番、達海さんの再来と言われてはいるものの、ピッチ上でのかけひきや、相手を騙すことは苦手そうです。リーグ戦前半に貰ったイエローカードも、相手選手に引っかけられた結果、突きつけられたものなのかもしれません。逆に、謎の外国人選手には、東京ダービーで達海監督が言っていた「相手を騙したり、裏をかく」ことが求められているのでしょうか。 黒田さんは有里ちゃんのことを「広報」と呼んでいました。彼もまた、村越さんと同様、家族でもない異性を呼び捨てにできるような人ではないように思えます。何かのきっかけで有里ちゃんを名前で呼ぶことになったとしたら、一人で真っ赤になって緊張したあげく、大声で怒鳴って周りを驚かせてそうな感じです。 |
十四巻 |
有里ちゃんの「探偵の才能」について考える後藤さんに、微笑ましい気持ちになりました。有里ちゃんが探偵役になるとすれば、居酒屋の二階に事務所を構える私立探偵達海猛の助手(兼大家の娘)や、ドラマのような凸凹コンビを想像します。後藤さんは二人のもとに難事件を持ちこむ刑事さん。それにしても、笠野さんを「刑事」と表現したり、探偵という言葉を使ったり、ツジトモ先生はミステリ物がお好きだったりするのでしょうか。 津川会長には「愛がない」と、笠野さんは言っていましたが、改めて過去編を読み返して思ったのは、津川会長には「信頼」がなかったのではないか、ということです。マスコミ関係にコネを持つ彼が、居酒屋から転身した広報スタッフの能力に疑問を持ったとしても(店のチラシを作ったことはあるかもしれませんが)不思議ではないでしょうし、十年前のETUを乱暴に「津川会長派」と「笠野GM派」に分けるとすれば、有里ちゃんのお父さんは明らかにGM寄りの人です。そこに津川会長のワンマン志向が働いたことが、あのような結果を招いた原因の一つなのかもしれません。 |
二十一号・二十二号 |
前号のカラーページに引き続いて、今回は巻末予告を支配したパッカさん。ETUの荒ぶる宣伝部長ですね。有里ちゃんはパッカさんが帰ったあと、モーニング編集部で頭を下げまくったのでしょうか。 問題:黒田一樹という名前に、「エ」が入る可能性を考えなさい。 なんでクロエ? エはどこから出てきたんですか、王子。ETUのEなのか、クロダとスギエを足して二で割ったからなのか。王子のネーミングセンスはさっぱり分かりません。 いくら無名選手とはいえ、ETUは謎の外国人と謎の日本人、そして中井君(卒業後に入団する可能性もありますが)の三人をまとめて獲得できるようなクラブではないように思います。外国人の彼を獲得した場合、通訳を雇うお金があるのか(有里ちゃんが広報と兼任するとか、達海監督が話せるという可能性もありますが)も気がかりです。通訳さんがいてもいなくても、椿くんは何だかんだで苦労しそうですが。 |
二十号 |
ETUのマスコットはパッカ「君」ではなく、パッカ「さん」と呼んだほうがいいように思えてくる今日このごろ。個人的には、彼と「緊張」という文字が結びつきません。そして、カレーのフィギュアを作った人はすごいと思います。 いつの間にかブラジル人に苦手意識を持つようになっていた椿くん。ホームでの名古屋戦があるのに……。もしもオールスターでの星野さんのポジション(監督もコーチも選手も、周りはみんな外国人ばっかり)に放りこまれたら、大変なことになるんじゃないでしょうか。椿くんが。 緑川さんがFWで大活躍なのは、GKとして、ゴールを狙う選手の動きを知り尽くしているという部分が大きいのかもしれません。まさか本当にフィールドプレイヤーにコンバートされるとか、そういうことはないと思うのですが。 |
十九号 |
監督は王様にして殿様なんですね。港経大のジャージを着ていても、達海さんと有里ちゃんのやりとりはいつもどおり。ETUの監督と広報が、大学生の皆さんにはどんな風に見えているのかが気になります。 二巻でも登場していたこの人が、ETUの四番だったんですね。勝手に、今シーズンのETUの四番は空いていると思った挙句、心霊現象扱いしてすいませんでした。 選手に互いのコミュニケーションと相互理解を深めてもらう一方で、達海さんには他にもすることがあるみたいです。大学の監督やコーチではなく、笠野さんにアップ指示を出すというのは、どういうことなのでしょうか。 |
十八号 |
十六号での勇ましい発言はどこへやら、松原コーチがすっかり弱気になっています。普段から大変な目に遭っていて、きついことを言う達海さんの姿が簡単に想像できてしまうのかと思うと、何だか物悲しいです。 緑川さんが頼もしい……! ゴールのすぐ側で、キーパーにアドバイスするというのは、試合自体が変則ルールだから問題がないのでしょうか。キーパーは試合中、基本的に動きませんが、雪が降っているときなどは、逆に、動けないことがツラいように思えます。 今週の「とりぱん」に見事にひっかかり、「あれ、このマンガ(北のライオン)先週載ってたし、いつもカラーなのに……?」と数秒、頭を悩ませた自分がいました。 |
十七号 |
黒田さんの意外な過去が発覚。ジャージに「○山中」という文字が見えます。黒豹? 黒猫? 黒猫に素早く正確に品物(ボール)を運べそうなイメージがつけば、それはそれで良さそうに思えます。 練習試合の審判は後藤さん。走れるのか、途中で熱中症で倒れたりはしないのか少し心配ですが、キャンプ前日の有里ちゃんの言葉に思うところがあったようです。 立場や経験は違えども、ETUを大切に思っている二人。後藤さんが、有里ちゃんの言葉で行動を起こしたという事実に、何となく口元が緩みます。 その有里ちゃんの人物紹介から「女子」の文字が消えています。他の人たちも、何人か人物紹介の文章が変わっていました。笠野さんの「本領発揮」とは、何をするのでしょう。「ETUに入団すれば、美人広報が(仕事の)相手をしてくれて、サポーター(小生意気な小学生から強面の男性まで)に囲まれたモテモテの人生が待っている」などと大学生を口説き落とすのでしょうか。 生パッカ君、呼べば来てくれるんですか? 凄い。テレビにも出るらしいですし、そのうちETUの公式サイトに「パッカくん宣伝部長就任のお知らせ」が掲載されそうですね。もしかしたら、マイペースな広報部長にジャイアント・キリングをするという可能性も捨て切れません。 |