2015年モーニング感想部屋


五十二号(♯393)  U−22のベトナム戦は2対0で勝利。椿くんは周りとの連携を深めて行っているようです。本を出すという藤澤さんの野望のためにも、彼にはクラブと代表の両方で活躍を続けて欲しいものです。
 そんな椿くんの成長や夏木さんのA代表選出の話題で盛り上がる清川くんと石浜くん。清川家のリビングの木製の家具お洒落です。もしかしたらETUには、王子が部長を務める「インテリア部」があって、選手はオフの日に家具のショールームを見に行っているのかもしれません。
 レンタル先のクラブが降格しても、責任を感じることはない。ETUに戻るのも選手の生き方だと言う清川くんに対して、石浜くんは「その選択肢はない」と否定します。甲府でレギュラーを勝ち取ったとはいえ、クラブ間の金銭的な事情や監督の構想もありますから、シーズン終了後、石浜くんがどうなるかは(他の選手にも言えることですが)分かりません。できることならば、多くの人に喜んでもらえる形になってほしいものです。
 甲府戦キックオフ着前。「意識していない」という言葉とは裏腹に清川くんが石浜くんに腹を立てています。今回描かれた会話の後にケンカでもしたのでしょうか。

 神王統くん登場。使用されている漢字に偉そうな響きを感じます。息子の成長までも、マンションや車と同じように比較してしまう「妻サマ」は大変だと思いました。
三十七巻  A代表招集選手のフルネームと年齢が掲載。岩淵さんは二十四歳。イタリア帰りというキャリアから、勝手に二十代後半だと予想していました。
 シムラハルヒトとクボタハルヒコ。名前が似ているという理由で、窪田くんを可愛がる志村さんの姿が想像できました。そしてA代表の海外試合で、現地のメディアが混乱する未来も予想できました。
 ある二重人格者にフットボールが与える影響についての研究と考察。窪田くんはサッカー選手になっていなければ、学者になっていたのでしょうか。理系の学者は個性的な人が多いように思えますし、向いているのかもしれません。ただ、「椿くんが二重人格である」ことを証明するのは難しいと思うので、研究ではなく夏休みの自由研究「椿くん観察日記」になってしまうような気がします。
五十一号(♯392)  フットボールダイジェストについに椿くんの特集記事が掲載されました。U−22のコーチやETUの番記者さんたちが絶賛しているのですから、内容はかなり充実しているのでしょう。このまま椿くんがクラブや代表で活躍してくれれば、書籍化も夢ではないのかもしれません。とりあえずU−22代表の練習が終わった後に、椿くんが雑誌を手にしたチームメイトにイジられそうな予感がします。
 有里ちゃんは練習の見学者が回し読みできるように、雑誌を持ち歩いていました。広報の鑑な彼女が番記者さんたちと会話しているシーンが新鮮に感じます。
 椿くんや赤崎くんというチームの顔がいなくても見学者は多く、チケットの売上やボランティアの問合せも増えている。それは、町全体がサッカーの楽しさを思い出して盛り上がっている証拠なのかもしれない。そんな広報らしいコメントとは裏腹に、有里ちゃんの表情はゆるみっぱなし。もし王子がA代表に選ばれれば、広報の仕事が回らなくなるなどと言っていたところに、夏木さんがA代表入り。有里ちゃんが感情に引きずられて仕事を疎かにするような子ではないと分かっているのですが、逆にオーバーワークにならないかが心配です。
 A代表には夏木さんの他に、八谷さん、畑さん、瀬古さん、そして鹿島の江田さんが初選出。賑やかで自己アピールが激しそうな人たちが揃っているように見えます。
 そして代表に復帰した持田さん。持田さんと花森さんの因縁(花森さんが一方的にそう解釈しているだけかもしれませんが)や代表のエース争いについて、今度こそ言及されるのか、代表編は軽く流して甲府戦を描くのかが気になります。

 クレーマー気質は死んでも治らない。地獄は(故)人と接する仕事が多いですから、鬼灯様並みの対人スキルがなければ働けないのかもしれません。
五十号(♯391)  二対〇で終わるのかと思いきや、降格を阻止したい横浜の粘りもあって試合は三対二で終了。藤澤さんの言うとおり、上を目指すならば危なっかしい部分は修正したいところ。見ている側の心臓にも良くないですからね。
 試合後、古谷さんと会話する椿くん。「怪我だけはすんなよ」という言葉が単なる激励なのか、今後の展開への伏線なのか判断できません。アウェイ大阪戦で途中交代したガブリエル君の具合も気になります。
 五輪代表最終予選には椿くんと赤崎くんが選出。甲府戦はこの二人抜きで戦うことになるようです。U−22世代の代表選考に荒んでしまった世良くんと亀井くん、そして石浜くんとの対決に燃える清川くんの活躍に期待します。

 医大の附属病院には、実習中の医大生をはじめとした経験の浅い医療従事者がいて、そうした方にあたると痛い目に遭うケースがあるのは知っていましたが、そんな事態を防ぐために学生さん同士で点滴の練習をしていたのですね。確かに友達が相手ならば、針を刺すのに失敗しても「お互い様」で済むかもしれません。
四十八号(♯390)  足りないものは得点力。代表で得たものを見せつけるがごとく、椿くんが先制点を挙げます。
「プレーに波のある可愛い椿はどこ行った!」と言いたくなる世良くんの気持ちは分かりますが、可愛い子犬もいずれは大きくなるものですし、選手が成長しなければチームは強くなりません。従来のヘタレワンコな部分はピッチ外で発揮してくれれば私は満足なので、ETU広報部の手腕に期待したいです。
 清川くんのアシストから夏木さんのヘッドであっさりETU二点目ゲット。「君は突っ立ってただけ」と王子は相変わらず夏木さんに厳しいですが、「必要な時に必要な場所にいた」というのは、きっと大切なことだと思います。
 ETUの次の相手は甲府で、その次が東京V。より話が盛り上がるのはやはり後者ですが、「契約の関係上、石浜選手はETUとの試合には出場できません」などと言われると、SB対決を誓った清川くんの立場がありません。石浜くんの再登場を願います。

 何年か前のモーニングで、紙面が猫だらけになったことがありましたが、今号は熊でした。走っても木に登っても逃げ切れない、死んだふりも効かない野生の獣には、出くわさないようにする以外の対策が思い浮かびません。
四十七号(♯389)  モーニングの裏表紙がジャイキリ。どうやらプリンとタイアップしたらしく、カラーの広告もありました。男の人向けのサイズを大きめ「ご褒美プリン」ということらしいですが、緑川さんと赤崎くん、松原コーチ(家族とブリンを食べている姿がイメージできます)だけでなく、達海監督も入れて欲しかったです。次節の作戦がまとまって、プリンを食べてひと息……みたいな感じで。
 とはいえ試合は甘くはありません。序盤から攻めてくる横浜に、ETUは押され気味です。花森さんだけでなく、アレックさんも横浜出身だったんですね。古谷さんには、彼らとチームメイトだった時期があるのかもしれません。
 チームのキーマンである古谷さんと真っ向勝負をして負けないことが、椿くんの仕事。監督の言葉通り、前半でゲームを決められるぐらいの活躍ができるか楽しみです。

 西遊記で三蔵法師が妖怪に狙われていたのは「坊主を食べると寿命が延びる」からだったと記憶しています。そんな「守られポジション」から、ドラマで女性が三蔵法師を演じることになったのだと思うのですが、西遊筋のムキムキの三蔵法師ならば、お供に頼らなくても一人で天竺まで行けるような気がしました。
四十五号(♯388)  モーニングの表紙は達海監督。不敵な表情が、大物食いが趣味の彼には実に似合っていて素敵です。作中ではお菓子を食べているシーンが多い達海監督ですが、肉食系のイメージがあるのは、こういった表情の影響だと思います。
 リーグ戦が再開し、タイトル目指して盛り上がるゴール裏。お年寄りの死にネタはジョークでもドキッとします。
 横浜は今シーズン三連勝中とETUにとっては相性の良いチームですが油断は禁物。監督の言いたいことは分かるのですが、勝ちきれなかった前節アウェイ大阪戦のダイジェスト映像を見せたせいで、試合開始前から椿くんのライフがゼロになってます。前回のアルバロさんのユニフォームの件といい、ピッチ外で彼の「もやしメンタル」を削るのは止めてあげて欲しいです。
 特に記載はありませんでしたが、次週予告にジャイキリが見当たらないということは、もしかして次号は休載なのでしょうか。

 女性とコミュニケーションがとれないのは困りものですが、愛人をたくさん作って奥さんに高額な慰謝料を払うのも、別方向に問題です。子孫を残すという生き物の営みは、簡単なように見えて実に難しいことですね。
 掛田氏の計算を知れば、鬼灯様はもっと確実に亡者を痛めつけられる新たな針山を開発すると思います。拷問器具の開発にしても予算の分配は大事。そういえば地獄の予算はどこから出ているのでしょうか。六文銭?
四十四号(♯387)  オッサン回。笠野さんに電話をかけてきた松本さんは、かつてETUの一〇番を背負っていた松本さんなのでしょうか。達海さんと後藤さんの間ぐらい(三十六〜三十八前後?)の年齢だとすれば、一部は無理でも二部やNFLでプレーをしている可能性はあります。
 椿くんはロッカールームで、先輩たちに囲まれていました。学園漫画の体育館裏や屋上で、こんな場面を見た記憶があります。皆の目的はアルバロさんのユニフォーム。お金どころか値段がつけられないような代物を、佐野さんが着ます。サイズの合っていない生乾きのユニフォームを着るなんて、これは椿くんではなく、佐野さんへの罰に思えてきました。
 いわゆる「イジリ」を見過ごしていいのかというのは疑問ですが、椿くんが孤立していなかったことに笠野さんは安堵している様子。サッカーは集団スポーツですし、性格の尖った人やアクの強い人はいても、人間性に著しく問題のある人を笠野さんが連れて来るとは思えないのですが、A代表での活躍は、否応なく本人と周囲を変えてしまうのかもしれません。
 笠野さんに後を継ぐように持ちかける永田会長。達海さんが選手から監督になったように、十年前とは違う立場でETUに関わり、現在と未来を切り開くという展開にはドラマを感じますが、笠野さんは既にスカウトとしてチームに貢献していますし、過去の言動から振り返るに、肩書きのある立場には向いていないように見えます(本人も自覚しているようです)。
 それに笠野会長と達海監督という体制が誕生すれば、後藤GMや有里ちゃんあたりがストレスで胃をやられそうな気がして心配です。

 シェルティの子犬がどんなものかを写真で教えてくれる親切な表紙。ですが、一球さんはパパに対して「ゼニのにおいがする」などと考える犬ではないと思います。
四十三号(♯386)  あれだけの活躍を見せておきながら、自分はやれたのかと自問する椿くんと窪田くん。この二人を見ていると、こういう顔文字(*´・д・)(・д・`*)ネーが思い浮かぶのですが、二人が試合を楽しめて、結果がついてきたのは喜ばしいことだと思います。
 交換できるユニフォームは一試合につき一着まで。その勝手な思い込みを、アルバロさんがユニフォームを二着用意することで覆してくれました。試合中に年上の選手を動かしていたように、スタッフに予備のユニフォームを用意してもらったのかもしれません。椿くんもアウェイ名古屋戦でユニフォームを三着用意できていれば、誰が彼とユニフォームを交換するかでブラジルトリオが揉めることもなかったのでしょうか。
 試合が終わり、代表は解散。達海監督も村越さんも三十歳の城島さんにとっては年上なのに、なぜ村越さんは呼び捨てなのかが気になります。星野さんをクソガキ呼ばわりしていましたが、あまり上下関係を気にしなさそうな人に見えますから、ケン様のことも「よう古内!」と呼び捨てるのかもしれません。果たして椿くんは監督のサインをもらうというミッションをこなせるのでしょうか。

 犬の人生(犬生?)ゲームには、止まったマスに「拾い食いをしてお腹を壊す」「飼い主から茹でたささみをもらう」などと書いてあるのでしょうか。小型犬のプレイヤーがゲームでは大型犬として犬ソリを引いたり、盲導犬を目指せたりするなら、一度遊んでみたいように思います。
三十六巻  代表スーツ姿が初々しい椿くんと、それを見守るような達海監督が印象的な表紙の帯を取ると、すごく小さい花森さんが。「目立たぬよう息をひそめていても、注目されてしまうのがスターたる者の宿命なのだ……」とか言いそうです。また、有里ちゃんの胸が、第一話に比べると大きくなっているように見えました。絵柄が変わったせいなのか、シーズン中に彼女が成長した証なのか、それは分かりません。
 昔話には様々な教訓が含まれています。ですが浦島太郎からPKの極意を学び取れるのは、志村さんだけだと思います。彼の技術を後輩選手やサッカー少年に伝える良い方法はないものでしょうか。
 ガンガンにはサッカーボールを発射できるという特技がありました。しかも連射も可能。これを活かして大阪のホームゲームでボールボーイとしてチームに貢献して欲しいものです。
四十二号(♯385)  モーニングの表紙は笑顔の椿くん。「ワクワクの続きは、海の向こうにもある」というキャッチコピーに、海外遠征と海外移籍の文字が頭をよぎります。
 星野さんが送ったボールは窪田くんへ。(来るよね )(お待たせ)……サッカーのレベルが上がっただけでなく、二人はテレパシーまで習得していたようです。ただ、この能力は相手を選ぶ気がするので、クラブでは王子と椿君、志村さんと窪田くんの組み合わせでなければ 、使いこなせないような気もします。
 試合は二対二のドロー。ブラン監督はもちろん試合に勝つつもりで采配をしていたわけですから、小室さんと大谷さんが出場できたのは、五輪世代がA代表にアピールできた証だと思います。
 メモ:サッカー協会(FJA)の技術委員長は村林さん。

 成長してもやっぱり可愛い一球さん。ムレたギプスの臭い=パパのニオイだと思っているのかもしれません。お留守番できるのはエライです! でもパパとママには早く帰ってきて欲しいよね。
四十一号(♯384)  選手たちの動きが見えている椿くん。単行本五巻の「わぁ……見える見える……」を思い出します。ETU時代の達海選手は「調子が良いときは上からピッチが見える」と語っていましたが、それに近い感覚なのでしょうか。
 椿くんのシュートを後ろから来たアルバロさんが阻み、ボールはクロスバーを直撃。応援している人々が落胆するなか、達海監督は「まあ、こんなもんだよな」とでも言いたげな表情です。確かに、A代表として初出場した試合でゴールまで決められるほど、サッカーは甘いものではありません。
 椿くんに話しかけた後、ベンチに下がるアルバロさん。コーチから後半に出場した二人の日本人選手が同い年だと聞かされ「楽しみが増えた」と語ります。翌年の五輪や今後の代表戦、あるいは海外のチームで再び彼らと顔を合わせる未来を思い描いたのかもしれません。

 夏フェスの太陽は八大地獄よりも暑い。夏コミでも熱中症で具合の悪くなる人が出ますし、炎天下に行列ができますが、会場に屋根がある分、救いがあるような気がします。
 引きこもりの先駆者キャベンディッシュ氏。メイドさんに会いたくないばかりに彼女たちが通るルートを決めたそうですが、メイドさんたちにとっては、ご主人様と屋敷に入りこんだ不審者の区別がつかなくて困るのではないかと心配になります。


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