FOOTBALL DIGEST ETU特集号 |
カラーイラストが収録されている! 有里ちゃんのイラストが二枚再録されていたのがありがたいです。彼女がETUを紹介してくれたのも嬉しいですが「名物広報」と言われると今年の秋まで東京五輪に出向していた某チームの広報さんを連想してしまいます。
チームグッズの紹介コーナーに、有里ちゃんが企画して没になったロボ越とタンタンタンバリンのカットがあって笑いました。単行本おまけページの一発ネタだったものが掘り返されるなんて、有里ちゃんは一発逆転のグッズ化を狙っているのでしょうか……(そして黒田こけしは忘れ去られる)? おさらい。鹿島の監督はクライトン。ジャパンカップの決勝でアップのコマがあった不破さんっぽい髪型の人の印象が強かったので、彼の存在を忘れかけていました。 残るリーグ戦で、鹿島がETUに立ちはだかるのは規定の路線ですが、コーチのアップにはどんな意味があったのでしょうか。クラブ全体の力ということで、コーチの質が求められて、普段いじられ役の松原コーチが取り上げられたりは……しないでしょうね。 |
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五十七巻 |
本当に存在感が薄いキャラは、存在感の薄さすらネタにされない。 天宮杯でスポットライトが当てられたものの、広井さんたちに今後出番があるかどうかは分かりません。リーグ戦が長引けば、七十巻(テキトーです)ぐらいで再び自分の影の薄さをネタにするかもしれません。 大分の小松監督が「キラッキラ」なのに対して、達海監督が「カッサカサ」」なことに途方もない悲しみを覚えました。三十五歳でこれならごとうさんじゅうきゅうさいはどうなってしまうのでしょう……。 |
五十号 |
そっち系のイタズラはダメ、ゼッタイ。 達海さんはいじめっ子なので、来シーズンのキャンプで松原さんの弱点を容赦なく攻撃するだろうなと思いました。 連載開始時とは世の中の動きが大きく代わっているので、達海監督の言動は令和の時代ならばパワハラの指摘を受けるのではないかという気がします。少なくともスタッフの二十代独身女性に、無理矢理自分好みの衣装を着せるのは(しかも二回)アウトでしょうか。 想像通り達海監督は幽霊やピッチの魔物を信じないタイプでした。そんな人が「サッカーの神様」に借りがあると豪語するのが、日本人の信仰心を表現しているような気がします。 後藤さんのスパイ活動の結果、大分は監督だけではなくGMも変わり、現在所属している選手の大半と契約を続行することが分かりました。五輪世代の多田さんが残留するのかどうかが気がかりです。 降格することを視野に入れつつ、二年がかりでスタイルを取り戻す。イメージ通りに二年で立て直せたら、十年以上もJ2にいるクラブになんて存在しませんよね(何かを思い出した模様)。 振り返る記憶の場所が間違っている。思い出すべきなのは勝利の記憶。最後のページが椿君のアップで終わっているということは、この言葉で椿君が奮起して、試合に投入される流れなのでしょうか。 公式ツイッターによれば、次号と次々号は休載。十二月に公式コミックガイドが発売されるらしいので、そのための作業なのかもしれません。 かつてモーニング本誌にETUの選手名鑑が掲載された記憶があります。公式コミックガイドには、選手名鑑やもっと詳しい選手プロフィールが掲載されることを期待してもいいのでしょうか。 |
四十八号 |
攻めているのにゴールに結びつかないETU。夏木さんのダイナミックボレーも点には結びつきません。ボールをキャッチした多田さんが、若いイケメンらしくない声を出しているので、相手の意表を突くことには成功したと言えるのではないでしょうか。 大分のカウンターを受けて一点ピンチになるETU。クロスバーが仕事をしたところで前半終了。いい年した大人が地面を叩いて悔しがる姿など、なかなかお目にかかれるものではありません。 ガブ君の言葉が赤崎君と杉江さんに突き刺さっています。悪口は言葉の壁を越える。 魔法と妖精の国イングランドで暮らしていた人に「幽霊とか信じるタイプ?」などと質問されると、オカルトを信じている人なのかと考えるのですが、達海監督は迷信というものをまったく信じていないタイプなので、ETUが陥っているズレの正体を見抜いて、後半に向けて選手に気合を入れてくれるものと思われます。 |
四十七号 |
PKは夏木さんが蹴ら……ない! 最初からPKキッカーに入っていないなら仕方がありませんが、清川くんにまで「止まってるボール蹴るの世界で一番下手」などと言われる始末。サッカーの基本は「ボールを止めて蹴る」では……!? 杉江さんの判断でキッカーは赤崎君に決定。スネたガブくん(九歳年下)を宥めなければならないキャプテンは大変だと思いました。 副キャプテンの責任感、外れる。ガブくんが良くない日本語を覚えていることが不安です。 ETUの不運は大分の幸運。小松監督の「自身を取り戻すのは自分たちにしかできない」という言葉に後押しされたように、大分が同点に追いつきました。この試合で初登場したというのに、大分の監督は名セリフ(個人の感想です)を連発しているような気がします。 大分が「すかさず同点に追いついた」という表現からして、試合が始まってからそれほど時間が経っていないように思うのですが、モーニングの次号予告には「試合はクライマックスへ!」と書かれています。小松監督が視線を送った眼鏡の男性が何者なのかも気になりますし、いきなり次号で試合に決着がつくとは思えないのですが、どうなってしまうのでしょうか。 |
四十五号 |
ヘッドコーチから監督になった途端、性格が変わった小松監督。彼の「監督という仕事は夢がある」という言葉は、ジャイキリ名言集に収録するか、この漫画のキャッチコピーにしても良いと思えます。 大分の下部組織から多くの名選手が生まれているという言葉と、小松監督が長年ユースを指導していたという経歴を合わせて考えれば、現在リーグジャパンには、小松監督の指導を受けた大分の下部組織出身の選手が何人もいると考えられます。 大分の下部組織出身だからといって、現在も大分のトップチームに在籍しているとは限らないことに、地方のクラブの悲哀のようなものを感じました。 ひねくれちゃった誰かさんとは大違い。まるで達海さんに真っ直ぐでキラキラしていた時代があるかのような物言いをする松原コーチ。達海選手にイジ(メ)られていたのにこんな評価ができるのは、五児の父の包容力というものでしょうか。 王子が倒されてETUはPK獲得。赤崎くんが○を出していますが、倒された選手が起き上がれないのは、やはり心配です。そして同じぐらいに、夏木さんにPKが決められるのかも心配になります。 |
四十四号 |
モーニングの表紙は達海監督。「スタジアムが歓喜で染まる」というキャッチフレーズとフラッグがはためくゴール裏から想像するに、ETUの選手がゴールを決めた瞬間なのかもしれません。その割に達海監督に笑顔がないのは、まだ喜べる状態ではない(試合が終わっていない)からなのでしょうか。 約一ヶ月の中断期間のあいだに、大分はコーチの小松さんが監督に就任していました。昨シーズンの大分が九位だったことも、この場面で明かされます。 ETUは4−3−3の新フォーメーションを試してきました。藤澤さんは、この布陣は鹿島に勝ってタイトルを得るための布陣だと分析しています。フォーメーションはサッカーの大事な要素ですが、最近では作中で触れられていなかったので、新鮮に感じます。 多田さんは大分のGKで、世代別代表にも選ばれていますが、GKというポジションの都合上、チームが最下位という現状に思うところは大きいのかもしれません。また、彼はアジア杯に招集されていましたから、フィールドプレイヤーが中断期間中に新しい戦い方を身につけていても、連携が上手くいかないという可能性もありえます。 多田さんが弾いたボールは清川さんから王子に渡ってETU先制。このまま隅田川スタジアムで大分の降格が決まってしまうのでしょうか。 |
四十三号 |
隅田川スタジアムに響くツバキコール。日本代表で活躍できなくても、大きな失敗をしても、クラブの選手は自分たちの選手。スカルズ、というか羽田さんも札幌でバスを囲んでいた時に比べれば丸くなったものです。 大分はこの試合で負ければ降格が決定。代表に選ばれている多田さんは、大分が降格すれば移籍するのでしょうか。降格による選手の移籍には、クラブからの放出とは別の辛さを感じます。 そんな大分の事情を達海さんが「よそはよそ、ウチはウチ」というお母さんのごとき言葉で吹き飛ばしてしまいました。逆に、降格がかかったチームの怖さは、毎年残留をかけて争っていたETUの選手たちのほうが身にしみているようです。 来週はモーニングの表紙のようですが、巻末予告の「大分からの下克上(ジャイキリ)…!?」という言葉が気になります。 |
五十六巻 |
お前の時間は終わりじゃー!! この漫画が日本代表からETUの物語に戻り、パッカ君が荒ぶっています。彼の半分、いえ十分の一ほどの図太さがあれば、椿君がここまで精神的に追い込まれることはなかったかもしれません。 お兄ちゃんになったと年下の女の子に誉められた夏木さんは実はフォローが苦手。椿君にフードをかぶせて、メディアの前から立ち去る横顔はかっこよかったのですが……。家でも娘を泣かせたときにアイスや玩具で機嫌を取っているのでしょうか。お父さんがんばって! ジーノ様。サッカーやETUのことをよく知らない浅草のオバちゃんたちにも、王子は人気のようです。 556話の「今プレーしてる選手の半分以上は今季限りの放出要員じゃないかと思っている」という山井さんのセリフの次のページに、試合に出場した喜びを噛みしめる緑川さんが描かれているのが不吉です。ETUの物語が来期以降も描かれるのかは分かりませんが、緑川さんや村越さんといったベテランの去就も気がかりです。 |
四十号 |
戦犯は戦争犯罪人の略。 自分のせいで姉が結婚できなくなるのではないかと考えるほど、椿君が追い詰められています。二十歳の若者がメディアに散々叩かれたら、そういう発想が生まれても仕方が無いことなのかもしれません。 どうしたらいいのか、自分でも自分のことが分からない。そんな状態の椿君に、達海監督が自分の過去を語ったのが意外でした。選手生命を絶たれた彼はリチャードさんの言葉がきっかけで前を向くことができましたが、結局のところ、自分自身を動かせるのは、自分でしかないことも分かっていました。何も考えず、耳を塞ぎ、頭を使わないというアドバイスは、達海監督にしかできないものでしょうし、だからこそ、いまの椿君には最適であるように思えました。 何も考えず、ただボールを蹴る。それはかつてサッカー少年だった達海監督や椿君の原点で、それを楽しめる椿君は、時間がかかっても前を向ける気がします。ただ、足に爆弾を抱えているひとが、サンダルでボールを蹴ると、後で大変なことになってドクターに叱られるのではないかと若干心配にもなります。 リーグ戦ホーム大分戦では椿君がベンチ入り。前日には全体練習にも合流していたようです。ウォーミングアップのためにピッチに出た彼に、サポーターからのコールが響きました。広報を通じて他選手の承諾済みとのことですが、サポーターグループとクラブが、どんな形で交渉をしているのか少し気になります。広報は有里ちゃんか佐藤君が立ち会っていたのでしょうが、やはりキャプテンや副キャプテンがそういった話を受け持つのでしょうか。 |
三十九号 |
U−22の福井さん。 単行本二十八巻で、福井要次さん二十二歳の名前を確認しました。東京VのU−22は烈と書いて「あきら」と読む名前の印象もあって、三雲くんしか記憶に残っていなかったのです。窪田君の「U−22の」という説明は、単行本を買っていない人や、U−22代表の話を忘れてしまった人のための優しさなのかもしれません。 窪田君のアイコンはタッツェルブルムで、椿君はパッカ君。後者はクラブ公式で手に入りそうですが、前者はどうやって手に入れたのかが気になります。まさかの手描きなのか、オカルト雑誌が作っているのでしょうか。 したくないことはしなくていい。したいことをする。窪田君は物の考え方が大人びているというか、椿君と同い年という事実がたまに信じられなくなります。 彼の立場なら「怪我をした僕の分までサッカーをして欲しい」みたいな気持ちがあっても不自然ではありませんし、負傷者の存在が選手のモチベーションになることもあります。ですが窪田君は「休んだとしても誰も文句は言わない」と、椿君の行動を肯定する構えを示しています。単行本のおまけページで「椿君を通じて二重人格の研究をしたい」と語っていましたが、サッカー選手になっていなければ、人の心という不思議なものに携わる臨床心理士や公認心理師を目指していたのかもしれません。 成長しているのは選手だけではなかった。テレビにノートパソコンにタブレット。達海監督の作業環境が大幅にバージョンアップしています。達海監督はパソコンやタブレットを使いこなすイメージがなかったので正直意外ですが、広いデスクが使えるので作業効率が上がっているのではないかという期待もできます。単に監督室を散らかしまくった結果、仕事場と寝る場所を分けるように有里ちゃんに叱られただけなのかもしれませんが。 お前が俺に会いに来た。達海監督の作業環境も、椿大介という選手の実力や世間の評価も、初めて二人で話した時とは大きく変わりましたが、椿君が監督の前で何を話すのかが気になります。 |
三十八号 |
名門復活。江田さんの新たな一面と、花森さんと名古屋の不破監督を足して二で割ったような容貌のコーチが気にかかりました。 アイルトンが残したクラブの哲学がフロントや選手に受け継がれているのが鹿島の強さ。達海さんが近いうちにいなくなる(ことが予想される)ETUにとっても、他人事ではないのかもしれません。達海監督が哲学や財産と呼べるものをETUに残せるかどうかは、後藤さんや有里ちゃん、松原コーチのような「クラブに残る人」たちにかかっているのだと思いました。 湯沢君は有里ちゃんを「永田さん」呼び。若手選手は「さん」付けが基本のようですが、椿君がいなくなっても「永田さんにつかまってるだけ」と言い出す若手選手が、有里ちゃんのことをどう思っているのか気になります。 後藤さんが言うには、椿君はカウンセリングを受けているそうです。体のケアだけでなく、メンタル面もクラブが面倒を見てくれるのは、選手にとって良い環境だと思うのですが、カウンセラーが「日本代表が負けたのは椿君だけの責任ではない」と言っても、今の椿君には届かないでしょう。 フードを被って一人町を歩く椿君。持田さんに比べれば職質される確率は低そう(個人のイメージです)ですが、地元浅草だとETUサポーターの方に声をかけられそうな気がします。 |
三十六・三十七号 |
人の耳元で大きな声を出してはいけません。夏木さんにはコーチ陣による教育的指導が与えられました。 日中の試合ということも関係しているのか、多くの選手がクラブハウスでの試合観戦を選んだようです。また、ETUではコーチ陣がスカウティング用の映像を編集することも判明しました。人が少ない山形では佐倉監督が自分で映像を作っていましたが、達海さんに映像編集はできなさそうなイメージがあります。 アジア杯でともに戦った選手火花を散らすジャパンカップ決勝。不調をひきずった椿君が落ちこんでいます。ですが「日本代表を負けさせた」のは決して彼だけの責任ではありませんし、そのあたりの指摘をしてくれる人がいないものかと心配になります。 五味さんのスルーパスから岩淵→アンデルソンとボールが渡って鹿島ワンダラーズ先制。村越さんが同い年の五味さんをものすごく意識していますが、村越さんの成長イベント的なものに期待してもよいのでしょうか。 |