伊吹山には先住民族が古くから住んでいたといわれ、日本武尊が征伐したというのもアイヌ系の民族ではなかったかと思われます。伊吹山にはアイヌ人が住んでいたと伝えられるところも残っています。谷川をはさんだそのあたりには住居あとといわれるところもあり、付近からは石の鎌など、石器も出ています。伊吹山頂に出土する石鏃も、これらの民族のものと思われます。東は上平寺のあたりから、大清水・弥高にかけては広々とした扇状地があり、先住民族が大昔から住んでいた。おそらく焼畑耕作をする先住民族だったのでしょう。焼け野というのはその名残りではないかと思われます。大和朝廷の命を受けた日本武尊に追われたこれらの先住民族は、しだいに甲津原などの奥地へ逃げのびたものと思われます。
伊吹山の山頂には、秋になるととりかぶとの花がたくさん咲きます。日本武尊はこのとりかぶとの毒矢にあたったのだといわれます。
伊吹山の山頂にある日本武尊の像 |