
ラムサール条約 第10回締約国会議
決議Ⅹ.4「運営作業部会の移行委員会の設置」
- 日本語訳:
- 『ラムサール条約第10回締約国会議の記録』(環境省 2011年)より了解を得て再録.
- 条約事務局原文:
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- ワード:
- PDF:
"Healthy Wetlands, Healthy People"
湿地条約(ラムサール,イラン,1971)
第10回締約国会議
大韓民国 昌原(창원),2008年10月28日−11月4日
決議Ⅹ.4
運営作業部会の移行委員会の設置
1.締約国会議(COP)が決議Ⅸ.24(2005年)において、条約内に設けられた各種の運営組織や体制について見直しを行うために常設委員会内に運営作業部会を設置したこと、及び、この運営作業部会が新旧常設委員会の議長及び副議長、常設委員会の財政小委員会及び科学技術検討委員会(STRP)の新旧議長、条約事務局長、その他関心を持つ締約国で構成されることを想起し、
2.運営作業部会は、会期間においても常設委員会の会合に関連しても、常設委員会と事務局の作業上の関係を誘導する有用な手段であることが判明していることを認識し、また、運営作業部会が今後もその役割を果たすことを希望し、
3.現在進められている運営組織の見直し及び条約における事務局の取扱い事項の慎重な監督に関与してきた運営作業部会委員の作業に感謝の意を表し、
4.毎回の締約国会議に続き、各3年期の初めにおいてそれまでの常設委員会から新たに選出された常設委員会への移行が円滑に行われるように確保する上で、受け継がれてきた知識が重要であることを意識し、また、そのような知識や経験の移転を確保するための低コストの仕組みを見出すことに努め、
締約国会議は、
5.将来にわたって運営作業部会を設置することを再確認し、決議Ⅸ.24から期間が限定された文言を削除するために、本決議の付属書において決議Ⅸ.24の主文に関する文章の改定を採択する。
6.毎回の締約国会議に続いて開かれる新常設委員会の最初の全体会議の直前に、合意された議題について、退任する常設委員会委員が新任の委員に対し、慣行や懸案事項について簡単な説明を行う目的で会合するため、運営作業部会の移行委員会を設置する。
7.移行委員会は、新旧の常設委員会の議長及び副議長、財政小委員会の議長、及び条約事務局長及び事務局次長(職務上)で構成されるものとし、また、その議長は常設委員会の新任の議長が務めることに合意する。
8.移行委員会の委員に対し、この説明のための会合に伴って生じうる財政への影響をできる限り小さくすることを強く要請する。
決議Ⅹ.4
付属書
決議Ⅸ.24(2005年)の改定
締約国会議は、条約事務局に対し、決議Ⅸ.24の主文を修正し、以下の文に置き換えるよう指示する。
締約国会議は、
7.条約内に設けられた各種の運営組織や体制について検討と見直しを行い、その結果を以下に関する勧告とともに毎回の締約国会議に報告するため、運営作業部会を設置する。
a)常設委員会、財政小委員会、科学技術検討委員会、地域会合、及び条約事務局の現行の付託事項ならびに作業手順の改善
b)同作業部会が必要とみなす新たな運営組織の設立
c)締約国と条約の国際団体パートナーとの間の結びつきの強化
8.「運営作業部会」は以下によって構成されることと決定する。
a)それまでの3年間(以下、旧3年期という)の常設委員会の議長及び副議長
b)これからの3年間(以下、新3年期という)のために設けられる常設委員会の議長及び副議長
c)新旧3年期の常設委員会の財政小委員会の議長
d)新旧3年期の科学技術検討委員会の委員長
e)その他関心を持つ締約国(参加国の地域的バランスがとれていることが望ましいことに留意する)
f)国際団体パートナー(IOP)の代表
g)条約事務局長(職務上)
h)必要に応じ、組織検討のための適切な専門家1名(同作業部会が決定し、条約の予算に影響を及ぼさないものとする)
9.運営作業部会に対し、進捗状況について常設委員会に定期的に報告し、その結果を毎回の締約国会議に報告するよう指示する。
- [英語原文:
- ラムサール条約事務局,2008.Ramsar Resolution X.4 "Establishing a Transition Committee of the Management Working Group", Convention on Wetlands (Ramsar, Iran, 1971). [Word] http://www.ramsar.org/doc/res/key_res_x_04_e.doc, [PDF] http://www.ramsar.org/pdf/res/key_res_x_04_e.pdf.]
- [和訳:
-
『ラムサール条約第10回締約国会議の記録』(環境省 2011)[この決議のPDFファイル: http://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/ramsa/ketugi4.pdf ]より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2012年.]
- [レイアウト:
- 条約事務局ウェブサイト所載の標準的な英語ページにおおむね従う.]