豊後 光西寺 釈円爾 会               
教行信証六要抄会本
大谷派本願寺蔵版



存覚師の生涯  覚如上人・存覚師 略年表

『教行信証六要鈔会本』について


 存覚師の『六要鈔』は、親鸞聖人の『教行信証』の註釈書です。
 円爾師の『教行信証六要抄会本』は『教行信証』の各節に『六要抄』の文を挿入して対照し、両書を理解しやすくされた書物です。

 『教行信証六要抄会本』が出版されるまでの経緯は『会本』の後跋にあるように、三人の願いと辛苦によって成就されたようです。
 まず、円爾師の先考〈父〉が会本作成に取りかかられましたが、果たさずして終わりました。円爾師は父の志を受け継ぎ、宝暦十年〈1760〉に原稿を完成し、本山の許可を受けて出版にとりかかりましたが、「教巻」一巻の版木ができたところで逝去されました。円爾師の弟子である全鳳師は師の遺属を受け、安永八年〈1779〉に『教行信証六要抄会本』十巻を上梓されたようです。 

凡   例


底本   大谷派本山蔵版
対校本 出版者 西村九郎右衛門(丁子屋・護法館) (明治十八年刻成)

・旧漢字から常用漢字に変更しました。
・『教行信証』『六要抄』ともに、各段落の始めに漢文の白文を記載し、その後に書き下し文を付けました。
・誤字と思われる部分を数カ所訂正しました。
・教行信証に対する六要鈔の挿入位置を変更した箇所があります。
・六要鈔の書き下しに際し、底本とは読みを変えた部分があります。

参考のために各段落に下記のような符号を付けました。
  ◎は『教行信証』の文。〇は『六要鈔』の文。
  SYOZEN2-2,3は真宗聖教全書 第2巻 2~3頁の意。
  TAI1-48は仏教大系教行信証 第1巻 48頁の意。
  HON-149は東本願寺刊『真宗聖典』149頁の意。
  HOU-265は柏原祐義編『真宗聖典』265頁の意。

・文中に挿入した記号
 ()=割り注。
 〈〉=漢文の書き下し文。ふりがな。このファイル作成者の注。
  *=第1・2水準にない文字
     例 *(イク 或-ノ+彡)
  [ ]=第1・2水準にない文字
     例 [イク02]
     字形は「真宗の文献 書架」の「漢字一覧 第1・2水準以外」のPDFファイルを参照してください。

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