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 この部屋は、自然の生き物や植物をとおして感じたことや疑問に思ったこと、活動してきたことなどを、ありのまま綴っているコーナーです。
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めだかの保護    河川改修


メダカの保護

 私たちの住む地域には、開発による宅地の増加等もさることながら、まだまだたくさんの自然が残されています。町内の子ども達と共に、自然観察会として町内の小川を調査したところ、メダカやタナゴ、カワエビ、カワニナ、ナマズにカメなどたくさんの生き物がいまだに生息していることが発見できました。
 近年この小川に注ぐ河川の改修工事が始まり、最も影響を受けやすい場所からメダカを保護することになり、私たちは雪の残る中100匹余りのメダカやタナゴを捕まえ、万一を考えてそれぞれが20匹ずつ飼育することになりました。
 

 

 保護した後数匹はすでに死んでしまいましたが、約8割のメダカたちは今も元気に水槽の中でそれぞれ泳いでいます。これから水温が上がって産卵が始まると、何匹まで増えるかが楽しみです。
 工事が終わり、水質が安定すればまた元の小川に放流する予定です。
工事担当者にも、環境に配慮した工法をとって頂くよう約束していただきました。

 保護したメダカの様子はここをクリック


河川改修

 河川改修の間、メダカの生息地域の保護措置として、コンクリートのアク水が流入するのを防ぐためにその水路をしばらくの間堰き止めて頂いたおかげで、その流域だけでなく今まで見かけることのなかった流域にまでメダカたちの生息情報を頂きました。(以前から少しはいたのかな?)
 メダカだけでなく、タナゴやガンゾ、ゴリ、ザリガニ、亀、ドジョウ等々、今となっては貴重なたくさんの生物を見かける機会が多くなりました。
 また、工法についてもただのコンクリートの三面張りでなく、擁壁側面にはたくさんの深い溝が掘られていたり、亀やホタルの幼虫等水辺を行き交う生物が出入りし易いように約20メートルおきに法面に斜路を設けるなど実にたくさんの工夫をしていただきました。今後は生物たちがその環境で自然に増殖していってくれるのを待つだけです。


 緩勾配の斜路によって小動物の出入りが可能


化粧型枠による壁面の溝でコケ類や貝類の付着を促す


河床には石か埋め込んであり、土を堆積させたり流れに変化を与える





 現在100年計画での日野川改修ということで、その流域の環境保全等あらゆる方面から、行政と地域住民が一体となってよりよい改修を行うため、日野川未来会議というものが結成され、現在も協議いただいています。我々のまちだけでなく、日野川流域にたくさんの野生生物が戻ってくることを心より祈っています。子ども達がタモを手に、自然の川で魚つかみや水遊びをする姿を、いつまでも残して欲しいと思います。

今回の工事でご尽力いただきました関係者のみなさん、本当にありがとうございました。


日野川の恵みを受ける新堂の樋
これからも永年に渡ってその恩恵が享受できますように!

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