古民家再生、伝統工法の復興に向けて

真に風土にあった住まいを

 今一度大きな目を見開いてください。木造二階建ての小さな家であっても構造計算を正々堂々とすればよいではないですか。幸い、平成12年法改正により仕様規定に性能規定が加味されたことから、実験体の性能が数値と組み入れ可能なことになり、ここに法的にも伝統工法が再度、日の目を見るようになりました。今まで、私達がいかに強い強いと言っていても役所が認めてくれなかった。中間検査に来て、ものすごい材せきで建ててある建物に対して金物がないと言って、検査をおろしてくれない。どれだけ苦々しい想いで、中間検査を受けて来たことでしょうか。

 最初は、施主さんにお願いしてこの建物で地震により倒壊圧死しても本望であると一筆かいてくれと言ってお願いしたりもしました。実際、自分では絶対に大丈夫であると確信していても証明の方法を持ち得なかった悲しさゆえに、腹わたのにえかえる想いを何度味わってきたことでしょう。

 今ここに、正面からこのことを突破しうる構造計算を手にしました。コンピーターソフトの発達、進歩により高層ビルがゆれてもつ、建物の形状そのもので、ゆれも違う固有周期このことを、数式化しうる構造計算【限界耐力構造計算】という、新たな武器を手にしました。これで伝統構法の地震対応能力を数値化でき安全性も確認出来ます。これは、前述の実験数値も組み入れ可能です。

 たとえ小さな家であっても構造計算しましょう。今まで、構造計算をしなかったから、いろいろな制約に縛られて来たものです。そして、コンクリートの立ち上がり基礎を取り除きましょう。縁の下大いに風を入れ入れましょう。そして真の日本の住まいをこの手で取り戻しましょう。

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