ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
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第19話 みんな親切? BackNext

る学校に子どもを入学させようと初めて訪問した時の事、庭を掃除していたお兄さんに小学部のオフィスを尋ねたところ丁寧に英語で応対してくれ、自分の仕事を休めて案内してくれた。 そこは幼稚園から大学まであり敷地は非常に広い。長い距離を僕たちを先導しながら連れていく。この親切なお兄さんのお陰でこの学校のイメージがすっかり良くなってしまった。僕たちは事務の方とお話しできればと思って行ったのだが、わざわざ校長先生の部屋へ案内された。 アポイントも入れてなく突然お邪魔して申し訳ない旨を伝えると、ニコニコしながら校長先生も仕事の手を休めて事務の方と僕たちの相手をしてくれた。結局、定員オーバーで娘は入学できないとの事だったが、校長先生は親身になって、いろんな学校を推薦して下さり、紙に他校の電話番号や住所を記してくれた。 僕は丁重に合掌してそこを後にした。このように、バリ島では観光客を相手にしている所を別にしても、概ね皆、親切なのである(彼らはそれが普通らしいが)。

港で誰かに道を尋ねる時、全く無視される事もあるし、非常に不愉快そうな顔で「はぁ〜?」と眉間に皺を寄せながら聞き返してくることも多い。そうなるとこっちも尋ねる気がしなくなって、他をあたるようにする(勿論、親切な香港人も多いが)。 一般的にバリ人は親切だが、その親切心が時として空回りする事がある。道を尋ねる時でも一所懸命に僕のカタカナ英語を理解しようとし、親切に教えてくれる。知らない場合でも他の人に聞いてくれたりし、助けようとしてくれているのが良く解る。 ただ、たまに僕の質問の意味を理解せずに「イエス、イエス」と答える時があるので困ってしまう。

「ここからそこまで歩いてどれくらいかかりますか?」
「…・えーっと、10分ぐらいですか?それとも30分ぐらいですか?」
「イエ〜ス、イエ〜ス!」

頭を抱えてしまう…。

かし、無視されるより、このようにコミュニケーション?を取れる方がはるかに居心地が良い。毎朝、家の前の通りの落葉を掃いていると、近所の人が笑顔で挨拶してくれる。挨拶はコミュニケーションの基本だ。
以前、香港在住の頃、シャングリラホテルのトップフロアーのバーへ行こうとエレベーターに乗った際、途中で初老の欧米の紳士が乗ってきた。彼は乗る際に、乗っている皆に向かって「Good Evening!」と笑顔をもって挨拶した。 構えができてなかった僕は「Thank You」と、とんちんかんな挨拶をしてしまった。この紳士が非常にカッコ良く思えた僕は、翌朝、早速自分のマンションでトライした。エレベーターに乗る際、「Good Morning!」と笑顔を作って挨拶したのだが、乗っていた小学生は口をポカンと開け、“なんやこのおっさん”としげしげと珍しい物でも見るような目つきだ。 僕は黙って背を丸めうつむいたまま、早く1階に到着するのを待った。紳士の道は遠い…・・。

て、またバリ島で車が故障した時の事。みんなどうしたのかと集まってきて、見ず知らずの僕を助けてくれる。しかし、そういう時には必ず片言の(これがくせもの)日本語が喋れる男が混じっていたりするが、役に立たない場合の方が多い。

「ドウシタ?」
「見ての通り、車が動かなくなった」
「ドコカラキタ?」
「デンパサールの方からだけど(どうして?)」
「トウキョウ?」
「はぁ?(俺の出身地を知りたいのか?そんなもん知ってどうすんだ)」
「ボクノカノジョハナラ(奈良)ニイル」
「??? そう、良かったね」
「ニホンノオンナノコショウカイシテクダサイ」
「……・(お願いだからあっち行っててくれ!邪魔すんなぁ)」

本で会社員だった頃(オフィスは東京)、同僚は都内近郊を担当したがったが、僕は敢えて地方担当を希望した。地方の方が食物は美味しいし、おまけに夜は温泉に入れたりするから最高だ。 東京から営業マンが来るとなると、よく遠いところから来たと歓迎してくれる。お得意先の社長とだいたい夕食はご一緒させてもらうのだが、その時に社長からその土地の言葉で聞く過去の苦労話、お笑い話しがとても楽しみだった。このように都会の喧騒を離れて人柄が温厚な静かな地方で過ごすのが昔から好きだった。

リ島に住んでみて、この雄大な自然と人々に接し、忘れていた日本の地方で味わった、人との触れ合いを想い出す。 きっと多くの日本人がバリ島を好きになるのも、このように日本の地方に残された、豊かな自然や人の暖かさと相通じるものをここで感じ取るからかもしれない。
(1999.6.4)

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