ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
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第38話 リラクゼーション BackNext

身をリラックスさせる基本は、五感を刺激し、「気持がいい」状態へ向かわすことだ。 方法はいろいろある。環境音楽を聴いたり、映像を見たり、またはアロマを使って嗅覚を刺激したり・・・・。 しかし、これらのことを都会で経験しようとすると、どうしてもお金がかかることが多い。
それがバリ島だと、自分の手の届くところにリラックスさせてくれる何かがいつも存在するんだ。 鳥の囀り、川のせせらぎの音は日々の忙しさを忘れさせてくれ、一日と欠かさず咲いてくれるプルメリアの香りは心を穏やかにしてくれる。 また、広大な田園の眺めや、星空、遠くの水平線に沈む夕日は明日への希望を与えてくれる。

リ島への渡航を繰り返す多くの外国人は、日頃のストレスを開放する目的で来る人も多い。 そのような人は宿泊先で何もせず、ただバリ島の自然を五感で満喫する。 そして、リラックス目的で来た彼女、彼らが好んで試すのが「スパ」や「エステティック」での全身マッサージだ。 これは人の手が自分の体に直接触れるため、初めての人は抵抗を感じる人もいるようだが、一度経験すると病み付きになる人も多い。
バリ島でマッサージと言っても、レベルも金額もピンからキリだ。「怪しい」のから「健全な」のまで、今や500軒以上バリ島にあるそうだ。 観光客を相手とする高級スパなどは、施術を受ける環境も抜群だ。(値段も抜群だけど)
狭い密室で施術されるのではなく、渓谷を見渡せる屋外で、その周りの自然を一人占めしながら、複数の施術者によってマッサージを受けれるようなところもある。(試した事ないけど(泣))

も日本から遊びに来た友人らとマッサージに行ったりする。一日一緒に行動していると、もう汗びっしょり。 体の疲れをほぐしてもらい、シャワーも浴びる事ができるので、一石二鳥だ。 夕食を楽しむ前に、すっきりしたいときなどは丁度いい。
バリ島に移住する以前は、マッサージを受けること自体、あまり経験がなかった。 香港在住当時、上司とたまにサウナへ行った時に付き合いでマッサージや垢擦りをトライしたことがあったが、少しも気持ちが良いとは思わなかった。痛かっただけだ。
バリ島でマッサージを受けた最初の頃は、僕は経験が豊かでない為に施術者の技術レベルはまったく分からなかった。 しかし、バリ料理でもバリ舞踊でも何でもそうだが、繰り返しトライすることによって自分なりの上手い下手の判断基準ができてくるものだ。

の少ない経験からすると、一般的に容姿の美しさとマッサージ技術の高さは比例しない。 若いきれいなお姉さんの施術は、大抵の場合たいしたことがない。 でもまぁ、こんな低料金で、施術してもらっているのだから文句は言えないと、自分に言い聞かせて我慢する。 しかし、一番ごめん被りたい施術者は、明らかに面倒くさそうに雑に施すタイプだ。 人の手が直接肌に触れるので、言葉以上にその人の思いがダイレクトに指先から伝わってくる。 そんな人に限って、チップを渡す時、少ないなどと文句を言ったりする。こういったタイプは中年のおばさんに多い。
僕も何回となく、マッサージを経験した結果、施術を受ける前に施術者と会った時点で、その人のマッサージレベルが大体わかるようになった。 武術の達人が相手と見合っただけで、その力量が分ってしまうのと同じだ。←(あまり喩えが適切でなくてすみません)
そもそも僕が受けるマッサージは医療ではなく、リラックスを目的とするものであるから、施術が上手い下手というのも確かに大切だが、それよりも丁寧な施術か、そうでないかの方がよっぽど僕は気にする。



る日、友人とマッサージへ行った時の事、若いお姉さんがでてきた。彼女はまだ、経験が浅いようで、技術そのものは決して上手いとは言い難かったが、教えられた通り丁寧に施す一生懸命さが指先から伝わってきた。 僕はその先に悲劇(喜劇?)が待ち受けているとも知らず、「気持がいい(バグース)」を連発しつつ、お姉さんと会話を楽しんだ。 そしてより深いリラクゼーションに浸って行った。
うつ伏せで施術を受けている状態で、お姉さんの手が尾てい骨のちょっと上を「グッ」と押した瞬間、悲劇が起こった。

「ぶーっ!」

お姉さんの手の動きが止る。しまった! リラックスし過ぎて、おしりが緩んでしまっていた。 僕は顔を伏せたまま体を硬直し、言葉を探した。臭いが無い事を祈るばかりだが、僕の考えはバリ島でだされるコーヒーよりも甘かった。

「ゴホッゴホッゴホッ!」

お姉さんは突然咳き込んだ。僕は恐る恐る顔を見上げるとお姉さんは目をしばたいている。 やばい、僕のオナラは彼女の鼻だけでなく、喉と目にまでも強烈に刺激を与えてしまったようだ。
「マーフ、マーフ」(ごめんなさーい)と僕は謝るつもりが、動転してしまい、何故か、「マハール、マハール」((値段などが)高い、高い)と、のたまわってしまった。 昼間に食べすぎた豚料理(バビゴレン)を悔む。重い雰囲気の中、臭い空気の中、今までの楽しい会話が嘘のように、二人は押し黙ったまま残りの時間が過ぎていった。(トホホ・・・)



ラクゼーションの対極にあるのはストレス(不安)だ。 バリ島滞在一週間になった日本から来た友人(会社社長)が言った。

「バリに来てからテレビも新聞も読んでねぇけど、全然平気なんだよな。 みんな日本人にいると安心したいが為にいろんな情報をテレビや雑誌から仕入れるけど、そうすることによって逆に安心するどころか、それに振り回されてますます不安になって行くんだよな。よく解ったよ、ここにいて。」

彼が言うには「情報断食」がリラクゼーションの第一歩のようだ。TVも見ず、新聞も読まない。 携帯電話もOff。そうすると自然と自分自身と向き合う時間ができ、何が本当に自分の役に立つかが見えてくるのかも知れない。

(2000.11.14)

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