「鮭児の時知らずタン」  第22.5話
 イルカの子供はボールを投げたり、抱いたりして遊びました。
「ウィルソン。もうすっかり夜になっちゃたねぇ。お母さん達どこに行ったのかなぁ」
 夜空を見上げると綺麗な星空で、その中で一際綺麗に輝く星、イルカの子供はボールにそれを見せてあげました。
「私のお父さんね、私がお母さんのお腹にいる頃にサメに食べられちゃったの…。ほら、あのお星様がお父さん。お父さんが守ってくれたからお母さんはサメから逃げられたんだって。かっこいいよねぇ」
 イルカの子供は星を見ながら段々と顔が赤くなってきました。
「ねぇ、ウィルソン…。好きな人とかいる?えへへ、私ねぇ。お父さんのお嫁さんになりたいなぁ」
 何だか恥ずかしくなってイルカの子供はギュッと抱きしめました

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