「鮭児の時知らずタン」  第30話
  最初に立ち上がったのはお姉さんでした。
 踏み出した足取りはゆっくりで、ひどく頼りない物でした。それでも一歩一歩、少しずつ前に進みました。
 一休み出来そうな岩場まで来た時、お姉さんは後ろを振り返りました。
 でも、二人で泣いていた場所はもう見えなくなっていました。

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