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ラムサール条約 第6回締約国会議
勧告6.17.1:ギリシャのラムサール登録湿地

日本語訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(1996年)より,了解を得て再録.

 英語   フランス語   スペイン語  (以上,条約事務局)    PDF  (環境省のインデックスページ)


第6回締約国会議
ブリズベン,オーストラリア
1996年3月1927日

勧告6.17.1:ギリシャのラムサール登録湿地

1. ギリシャ政府に対し、ラムサール登録湿地の明確な地図を提出するための方策を至急講じ、登録湿地の管理計画を準備し、賢明な利用を保証することを要請し、関係当局にメソロンギ潟湖群(Messolonghi Lagoons)登録湿地における水管理プロジェクトの望ましくない影響を避けるため、可能と思われるあらゆる方法を検討するよう要請している釧路会議の勧告5.1.1を想起し、

2. ギリシャの3ヵ所の登録湿地保護のための閣議決定が採択されたことに満足の意を表し、

3. ギリシャの登録湿地が現在大統領の通達による保護および管理計画を欠いていることに注目し、

4. ギリシャの湿地の賢明な利用を確実にすることがきわめて重大であることを認識し、

5. アキルース川の放水路の工事を当初の規模で実施に移すが、放水路の流水量を提案された計画の年間11億立方メートルから6億立方メートルまで削減するギリシャ政府の決定を意識し、

6. さらに研究者や自然保護団体が放水路の問題についていだき続けてきた憂慮、特にエヴィノス川の放水路建設がすでに開始されたことに対する憂慮を意識し、

締約国会議は、

7. ギリシャの登録湿地の状況を改善するため、特に7ヶ所の登録湿地の正確な地図の作成しNGO等と広範な協議をし、釧路会議以降なされた進展に対しギリシャ政府を祝福する。

8. 緊急課題として、すべてのギリシャの登録湿地の保全のため大統領通達を発令するようギリシャ政府に要請する。

9. さらに1997年4月までに登録湿地の地図を完了させ、そしてそれらの記述に関する完全な書類を提出するようギリシャ政府に対し重ねて要請する。

10. 登録湿地の管理計画を準備し、既存の規制の適用等、賢明な利用を保証する措置を図ることを関係当局に要請する。

11. アキルース川放水路計画を再考し、テッサリィ平原及びエトロアカルナニア(Aetoloakarnania)地域の水文学的および淡水資源管理の研究の委託を検討するようギリシャ政府に要請する。

12. 適切であれば「管理ガイダンス手順」の実施を通し、モントルーレコードの掲載湿地からの除外を促進し、ギリシャの湿地保全とその賢明な利用に協力を提供するという観点から、ギリシャ政府と連絡をとるよう条約事務局に要請する。


[英語原文:ラムサール条約事務局,1996.Ramsar Recommendation 6.17.1 "Greek Ramsar sites", March 1996, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/rec/key_rec_6.17.1.htm.]
[和訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(奥田直久小林聡史 監修,東梅貞義 編集,釧路国際ウェットランドセンター 発行,1996年;環境省HP収録,2006年)より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2001年8月.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
[フォロー:勧告5.1.1.]

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URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/cop6/key_rec_6.17.1_j.htm
Last update: 2007/05/16, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).