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ラムサール条約 第6回締約国会議
決議.3:ラムサール基準の見直し

日本語訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(1996年)より,了解を得て再録.

 英語   フランス語   スペイン語  (以上,条約事務局)    PDF  (環境省のインデックスページ)


第6回締約国会議
ブリズベン,オーストラリア
1996年3月1927日

決議.3:国際的に重要な湿地選定のための基準とガイドラインの見直し

1. ラムサール条約の締約国が「領域内の適切な湿地を国際的に重要な湿地のリストに含むために指定」(条文第2条1)すること、またリストに含まれる湿地(登録湿地)選定する際の手引きを提供するため、第4回締約国会議(1990年、スイスのモントルーで開催)で「国際的に重要な湿地」に関する勧告4.2が採択されたことを想起し、

2. さらに勧告4.2で、一般的な性質の二つの基準、すなわち: )典型的な、もしくは比類のない湿地に関する基準;)動植物に基づく一般的な基準; そして水鳥に基づく特別な基準、およびこれらの基準を適用する際のガイドラインが採択されたことを想起し、

3. 今回の会議の分科会Eで討議された、「国際的に重要な湿地の選定のための魚類に基づく特別な基準の採用」の決議.2が、特に開発途上国で重要な価値がある、魚類に基づく基準の適用の際の具体的な手引きを、その付属書に含めていることに注目し、

4. さらに魚類に基づく基準に添えられたような、より詳しいガイドラインの採用によって、既存の三つの基準に基づく国際的に重要な湿地の選定が容易になるであろうことに注目し、

5. 条約を普遍的に適用するための最終的な判断基準を確立するために、勧告4.2では既存の基準にさらに修正を加えないよう求めているものの、科学技術検討委員会において既存の基準の見直しが必要であると提案されていることを意識し、

6. さらに条約の戦略計画(行動目標6.3)は、締約国会議と科学技術検討委員会にラムサール条約の基準を定期的に検討するよう要請していることを意識し、

7. 分科会Eでの発表でも、基準の見直しとガイドラインの拡張が要請されていることに注目し、

8. さらに適用に際して、追加的基準やガイドラインが必要になると思われる、戦略計画(行動目標6.2.3)の「現在登録の少ない湿地タイプ、特に適当な場合には、サンゴ礁、マングローブ、藻場、泥炭地」に関する言及、決議.5の地下のカルスト地形湿地に関する内容、泥炭地に関する勧告6.1、サンゴ礁と周辺の生態系に関する勧告6.7に注目し、

締約国会議は、

9. 適切な専門家とパートナー機関の協力とともに条約事務局の助力を得て、戦略計画の行動目標6.3、分科会Eでの討論、現在登録の少ない湿地タイプに関する勧告に照らし合わせ既存の基準を見直し、ガイドラインを改訂することを、科学技術検討委員会に要請する。

10. その過程で、湿地から得られる文化的価値と利益、またはそのいずれかを考慮にいれることを科学技術検討委員会に求める。

11. さらにこの見直しの結果が常設委員会に提出され、次回の第7回締約国会議の場で考慮、可能な場合には採択されることを要請する。

12. 地下水貯蔵や水質改善といった、重要な自然水文学上の機能に基づいて、ラムサールの登録地指定が行われる可能性を検討するよう、科学技術検討委員会に強く要望する。


[英語原文:ラムサール条約事務局,1996.Ramsar Resolution VI.3 "Review of the Ramsar Criteria for identifying Wetlands of International Importance and the accompanying guidelines", March 1996, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/res/key_res_vi.3.htm.]
[和訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(奥田直久小林聡史 監修,東梅貞義 編集,釧路国際ウェットランドセンター 発行,1996年;環境省HP収録,2006年)より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2001年8月.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
[フォロー:条約湿地拡充の戦略的枠組み:2002年版2006年版.]

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URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/cop6/key_res_vi.3_j.htm
Last update: 2007/05/16, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).