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阪神大震災以来、住宅の耐震性について、より関心が持たれるようになりました。しかし、住まい手の不安感を利用し、営業に使用されるなど正確な情報が伝わっているとはいい難い現状です。
地震については2つに分けて考える必要があります。つまり、阪神大震災のように数百年から数千年のサイクルで起こる巨大地震と数十年に一度ぐらい起こる可能性のある中地震とを区別して対策を考えるということです。住宅の寿命は現在25年程度ですが、将来、できるだけ耐久性をあげるとしても、最高100年程度でしょう。そう考えると、大地震に遭遇する確率は宝くじに当たる程度かもしれません。実際、阪神地方ではかなりの被害が出ましたが、少し離れると揺れは大きかったのですが、致命的な被害はほとんど出ていません。ですから、数十年に一度ぐらい起こる地震については建物に修復が必要な被害が出ないこと、巨大地震については人命に被害が出るような倒壊を起こさないことという考え方で進めるのが一般的です。もちろん、どんな場合でも少しも建物に被害を出したくないという方もおられますので対応することも可能ですが、多額な費用がかかってしまいます。最近では大手ハウスメーカーなどが、免震住宅などを開発していますが、25年程度の耐久性の住宅に数百年以上のサイクルで訪れる巨大地震に対する対策が盛り込まれるのはどう考えても違和感があります。費用があまりかからないのなら良いのですが、かなりの費用がかるようで、もしその費用がかかるためにその他の部分にかかるコストが削減されるのなら問題があると思います。私たちは常に木造2階建て住宅であっても構造計算をおこない耐震性をチェックしていますが、通常の筋違の量を5割増す程度で充分巨大地震にも対応できると考えています。

阪神大震災以来、瓦屋根、木造在来工法がだめであると風評がたち、見事に阪神地方から両者が激減することになりました。瓦屋根がだめなのではなく、重い屋根に対応した耐力壁が必要であるのであり、木造住宅がだめなのではなく、古くメンテナンスされていない住宅に問題あっただけなのですが、ハウスメーカーなどの宣伝にすっかり乗せられた感じです。地震は完成してすぐに襲ってくるとは限りません。2×4住宅などは耐震性を売り物にしていますが、構法や素材の問題で耐久性に問題があることを考えると20〜30年たった後に地震が襲ってきたときの耐震性を考えると怖いぐらいです。反対に地域の大工さんの中には根拠なく「おれの建てた建物は大震災にあっても絶対大丈夫」といっておられる方もおられます。大工さんの経験による感はなかなか鋭いものがあるといつも思っていますが、経験することがほとんどない巨大地震に対し、理論によらず判断するのは怖いと思っております。大工さんもご年配の方も土壁は地震に強いと思っておられる方が多くおられますが、実際は思ったほどの強度がないことも多く、土の種類や寝かせ方などによってもかなり強度は違ってきます。関西地方の壁土はかなり強度はあるようですが、関東地方のローム層の地層の壁土などは強度もかなり落ちるようです。土壁の強度を考えるときは、正確な知識と丁寧な施工が必要となります。

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