ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
バリ島
バリ島ずっこけ物語 コンテンツ
HOME
バリ島ずっこけ物語
ずっこけ男バイクでGO!
バリ島両替所案内
インドネシア語
リンク
メールマガジン
格安国際電話
メール


インドネシアまで20円/分、ジャカルタなら11円/分の格安国際電話

インドネシア料理 エルイーアジア

リンク用バナー ご自由にお使い下さい。




第6話 車が欲しい!@ BackNext

い古い。よくもまぁこんな古い車を整備して乗っているものだ。感心してしまう。こんな長い間大事に乗られているのを、これらの車を製作した人が見たら、きっと感激するに違いない。 20年、30年前の車だって立派に走っている。25年前のカローラやホンダのN360(何年前の車?)、30年以上前のワーゲン等が走っているのを見ると、消費を美徳として常に新しいものを追求してきた僕たち日本人からすると、彼らのものを大切に扱っている姿は、僕たちをちょっと居心地悪くする。 一般車としてはSUZUKIのジムニーが一番ポピュラーで、ちょっと高級になるとTOYOTAのキジャンだ。
移住当初、ジムニーのレンタカーを足としていたが、ずっとレンタカーではもったいない。 デンパサールの中古屋さんへ赴き、出物がないか見に行った。そこは日本の中古屋さんのようにフロントガラスに価格を表示しているわけではなく、全て交渉で価格は決定される。私を日本人と知ってかどうかしらないが、相手から出てくる価格は相当高い。 新聞などの個人売買の情報からある程度の価格は把握していた。その時、既にバリ島の生活に慣れ始めていたので、買い物の際の現地人価格と外国人価格の存在には慣れつつあった。とは言え車のような高額品を購入する際には簡単に妥協できない。 価格が高かったのと、気に入った車も見つからなかったこともあり、その中古屋さんを早々後にした。その後、他の中古屋さんを見てまわってみたが、どうもピンとこない。

ある旅行代理店へ行ったときの事。入り口付近に掲示板があり、そこは自由に情報を交換できるスペースになっていた。 電子レンジ売りたしRP100,000。/当方オーストラリア人、英語教えます。/家を貸します。RP20,000,000/年/……などなど。 その中で「ジープ売りたしRP6,000,000(約9万円)!」

「こりゃ安い!」

を見つけ、早々連絡し、クタビーチのダブルシックス通りで待ち合わせる段取りをとった。会ってみると売り主はイタリー人で奥さんはインドネシア人との事。

「突然イタリーへ帰んなきゃいけなくなった、このジープを手放したくないんだが、しょうがない、おまえに特別安く譲ってやる。」 (確かに安いが)
「これはすごいストロングだ。ぜったいおまえも気に入るよ。」
「他にも欲しい奴がたくさんいるから、決めるなら今のうちだぜ。」 (じゃあなんで他の欲しい奴がまだ決めてないんだ?)



タリー訛りの英語で矢継ぎ早に喋ってくる。車は25年前の代物。最近ペイントしたらしく外見は悪くない。まずは試乗だ。あれ!ハンドルが切れない。いや切れるけど重過ぎる! 5分ほど試乗して、明日、購入するかどうか返事すると伝えた。車のコンディションもさる事ながら、売り主が怪しそうだったので彼から買うのは止めにした。
個人が車を売る手段として、新聞の売買欄を利用したり、ディーラーに持っていったりするが、一番ポピュラーな方法は道端に売りたい車を停め、「DI JUAL(売りたし)」と車に大きく掲げておく事だ。これだったら宣伝費もいらないし、業社に手数料を支払う必要もない。極めてバリ島的な発想だ。

る日いつものようにレンタカーを運転していると、個人経営のスーパーマーケットの前で、この「DI JUAL」のサインが飛び込んできた。古そうだが結構かっこいい。スーパーのレジに居た人に車を見せてもらいたい旨を伝えると、そこのオーナーの息子さんが出てきた。 インドネシアン華僑だ。試乗すると、前出のイタリー人の車の試乗の後だったせいか、すこぶるコンディションが良いように思う(それが大きな間違いだったことは後々気づく事になる)。すぐに欲しそうにすると足元を見られる。まずは価格交渉だ。香港から来た事を告げ、我々の先祖は同じ東洋人と言う事を強調し(彼の祖先は福建省)、何とか安くしてもらおうと試みた。 こんな時に同胞?を強調するとは何という情けない姑息な手段だろうか。彼はにこやかに世間相場よりもやや安い価格を提示してきた。即決したかったが、ぐっとこらえ明日返事する旨を伝えその場を後にした。


(1999.3.17)

  スポンサード リンク


BackNext


格安国際電話
インドネシアまで20円/分、ジャカルタなら11円/分の格安国際電話
インドネシアまで20円/分
ジャカルタなら11円/分






  スポンサード リンク




Copyright© Estate All Rights Reserved.