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”香港”と言う言葉から連想されるものは?
僕くらいの世代の人間にとっては、ブルースリー、アクネスチャン、ジャッキーチェン、美味しい中華料理、ブランド天国、二階建てバスなどなど。そして忘れてはならない ”百万ドルの夜景” かな。
12月になると、香港の街全体がクリスマスと新年に向けてのイルミネーションで飾られる。
以前、住んでいた頃は、通勤途中にこの夜景が見ることができたので、特にそれだけを目的に見に行く必要もなかった。しかし、今住んでいるところからはその風物詩を味わうにはちょっと遠い。
ということで、夫婦で気合いを入れて尖沙咀(チムサーチョイ)の夜景スポット(ビクトリアハーバー)に向かった。
その前に少し早めに夕食を済まそうということで、そごう百貨店のフードコートに向かう。いつもそこに行ったら食べてしまう ”お好み焼きセット” を食べ、大好きなぎんぎんに冷えた日本の缶コーヒーをがぶ飲みし、さぁ夜景撮影に行こう!
これで約360円(お好み焼き+焼きそば+たこ焼き4個)
その日は、霞もなく絶好の夜景鑑賞日だった。イルミネーションが織りなすこの巨大なスペクタクルは、何度見ても飽きない。夜景はどうしてこうも人を惹き付けるのだろうか。
バリ島では、夜は星の美しさに魅了されてきたが、香港の夜もまた違った美しさがある。
寒さには強いはずだった僕なんだけど、南国生活が長かったせいか、香港の寒さでも結構こたえる。一番最初に応えたのは胃腸だった。
夜景を楽しみ始めてしばらくしたら、さっき飲んだ冷えたコーヒーと外気が、僕の胃腸を刺激し、急にもよおしてきた。
久々の夜景に興奮気味のカミさんに向かって、お腹をおさえながら、
「ちょっとまた来ちゃったようだ。トイレに行きたい」
「またー!(怒) 何であんたはいつもこうタイミングが悪いのよ。だからあんな冷えたコーヒー飲まなきゃよかったのに。百貨店に戻る?」
「いや、”大”の方だから、やっぱホテルがいいな。」
「なに贅沢言ってるのよ。どこのホテルよ。」
香港のショッピングアーケードや公共トイレは、20年前と比べたら、だいぶキレイになった。これは2003年に香港を震撼させたSARS(重症急性呼吸器症候群)の蔓延を反省し、公共の場所の清潔改善に政府が力を注いだ結果だ。
とは言うものの、できたらなるべく清潔なトイレで用を足したい。僕らは中国人観光客でごった返す海沿いの歩道を、急ぎシャングリラホテルを目指す。
ブルースリー像の前は、人だかりでなかなか小走りできない。
突然カミさんが、
「あっちょっと待って、ブルースリー撮りたい。まだ(お腹)保つ?」
おう、余裕だぜ。
だけどちょっと急いでくれ。
僕のお腹の時限タイマーも刻々と終わりに近づいている。
「あれ?昔はこの道路を直接横切れたはずなんだけど、迂回しないとシャングリラまで行けないのか?」
すぐそこにホテルが見えているのに、なんだか遠いぞ。急げ!
やっとホテルに到着した僕は、ドアマンに対して、まるでホテルの客のように余裕の挨拶をし、本当は駆けてトイレに駆け込みたかったが、わざとゆっくりとした足取りでトイレに向かった。
あーやっと落ち着いた。やっぱホテルのトイレはいいなぁ。
***
そして僕ら二人は、また海沿いの歩道に戻るのも億劫になってしまい、結局、化粧品のチェーン店で買い物をしてその日は家に戻った。
腸弱の僕は、冬の外出時には冷たいものとクリーム系の食べ物には注意しなければ。
(おしまい)
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