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自分 が服用するための風邪薬を、薬局に買いに行った。
そこは、いつも買いに行く大手の薬局ではなく、初めての、間口も狭い小さい薬屋だった。目的の薬はすぐに見つかり、支払おうとすると、
「その薬が入っているボックスを、今ここで返却すれば、HKD3(約30円)値引きしますよ。」
えっ!なんだそりゃ?
こういった一見こっちが得になりそうなことでも、なんだかその奥の意味に納得がいかない場合は、断った方がいい。今までの人生の経験上から、僕の心の声がそう言っている。
昔、日本でも瓶入りの飲み物は瓶を返却したら一定のお金が返ってきた。その意味はよくわかる。再利用のための資源の回収だからだ。
今はシンガポールで大成功している日本人Kさんは、洟垂れ小僧だった頃、実家の酒屋に返却されてきた清涼飲料の瓶を、親に黙って隣の街の酒屋まで持って行って、みごと親を欺いて換金できた。しめしめと思いながら家に戻ったところ、既に隣の街の酒屋から「お宅の息子が瓶の換金にきたけど」と電話連絡が入っており、思いっきり母親にひっぱたかれたそうだ。
いい母親だな。
話を戻し、その薬局で返却を求めてきたのは、そういった再使用可能なガラス瓶ではなく、ただの紙の箱だ。この製造コストは、HKD3などするわけなく、おそらくHKD1以下であろう。それをどうして、HKD3で買い戻したいのか?
なんだぁそういうことだったのか。
店を出たとき、その理由が推測できた。
これを3ドルでわざわざ買い戻す店は、それを3ドル以上で引き取る人がいるということだよな。
いったい誰が?
答えは当たり前だが、それを再利用したい人だ。ということは、引き取る人は『コピー商品の製造業者』 だろ? と自然に導かれてしまう。
(あくまでも僕の推測です)
しかしコピー製造業者であれば、箱などそれこそ真似ていくらでも作ることもできるだろう。箱の製造コストだって安いはずだ。何故、いちいち高額で紙の箱などあえて買うのだろうか。
一説によれば、オリジナルどおりの素材を使って、オリジナル通りのデザイン・色目を模倣するのは意外と難しいらしい。
さらに、製造年月日や消費期限といったスタンプの字体やインクも、それ独自のものがある。そこまで完璧に真似るとなると、逆にコスト高になる可能性ある。
だから多少高くても、”本物の箱” を使った方が安全(?)なのか。
また、買う側からしてみれば、箱の中よりも、外側がそっくり(というか箱は本物)だったら、まず信用してしまうだろう。
やれやれ、僕の推測が違っていればいいのだが。
先日、日本在住の友人から中国のとある化粧品メーカーの商品を探してくれと頼まれた。
ネットで調べたところ、かなり日本にもファンが多い商品だ。これなら、絶対に香港で手に入るな。だって香港は一応中国なんだから。ショップがなくても事務所くらいあるだろう。
しかし、これがどこを探しても見つからないんだ。
知人の香港人に尋ねたところ、
『そんな化粧品、知らないし、中国ブランドといっただけで、香港人は買わないよ。だってここはヨーロッパの一流ブランドや、日本の資生堂、コーセーなどが手に入るんだから。』
それもそうだよな。
じゃどうすっか。
そのメーカーのwebサイトを調べたところオンライン販売もしているではないか。中国語表記だけだったが、なんとか「問い合わせ」欄を見つけ、購入を申し出た。
向こうからの返答は、
『私が個人的にあなたをヘルプしますので、今後はここへ連絡して下さい。xxxx@gmail.com 』
なんだよ「個人的」って。
僕は会社から買いたいんだけど、この担当者は個人的な商売にしようとしている。
自分のおこずかいが稼ぎたいだけなのかな?こんなのに付き合っていたら本物が送られて来るのかもわかったもんじゃないな。
もう諦めよう、このブランドを購入することは。
***
僕も今まで、バリ島や香港で、知識が無いが故に、過剰に支払ってきてしまったり、買わなくてもいい物を買ってしまった経験が多々ある。
まぁ勉強代としてしょうがないことだが、もう勉強代は払いたくないな。
(おしまい)
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