ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
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第35話 至福のひととき BackNext

、車を走らせていて、ひと気も無く、灯かりと言えば僕の車のヘッドライトだけになると、必ず車を停めて、あることをする。(立ち小便ではない) ヌサドゥア(と言う場所)のバリ・クリフ・リゾートホテルで、そこに宿泊している友人と夕食を終えた僕は、自分の車で帰りについた。 やや高台を走っていると海からの夜風が頬に優しい。もう時間も遅い。すれ違う車も無く、周りが闇に包まれる。 そしていつもそうするように車を路肩に寄せてヘッドライトを消し、エンジンを止める…・月明かりも無く真っ暗闇だ。 かすかに遠くバイクの音が聞こえる…・そして期待しながら外へ出て空を見上げる。息を呑む瞬間だ。
全身に電気が走る。 何と形容してよいかわからないほどの満天の星たちが降り注ぐなか、そのすばらしさに時を忘れ、ただただ身をあずけ、畏敬の念とともに無限に広がる星空と自分が一体となっていく……僕は無限を見ているんだ…・・ 涙が出てきそうなほどの壮大な星空を見て、見えない何かに感謝せずにはいられない。どうして、こんなに感動するのだろうか。 なんか遠い遠い昔に同じ感動を味わったような気がしてならない。そう、今の世よりもずっと前に…・・

んのBGMにしようかな…・・星空を見上げながら頭の中で歌う曲を選択しようとしたら、勝手に頭の中で曲がスタートしてしまった。
♪ワンツー!星のふるよるは〜あなたとふたりで〜おーおおおおっどっろおっよっ♪
『星降る街角』
違―う!イメージが全然違―う!
こんなときはもっとロマンチックな曲がいい。やっぱり『星に願いを』(映画ピノキオのテーマ)かな。

♪When you wish upon a star・・・・・・♪


は星座に関しては全く知識はなく、どれが南十字星でどれが北極星なのかさっぱりわからない。 しかしバリ島でこの満天の星空に接して以来、こうしてボンネットに寄りかかりながら星を感じる時が大好きになった。 バリ島が好きな人は多い。ある人はダイビングに夢中になり、またある人はバリ島の舞踊、お祭にはまる。サーフィン・フィッシング・芸術(ペインティング、木彫り)……人それぞれ、さまざまだ。
僕はと言えば、これといってバリ島で夢中になるアイテムはない。しかし、何もしなくても至福を感じるひとときがあるバリ島が好きなんだ。

のお気に入りの場所は、ある高台に位置する、まだオープン間もないビラのカフェ。 テラスから見下ろす180度以上広がったビューは圧巻で、大きく海が広がり右手にはバトゥカウ山のシルエットが美しい。 オープンエアーになっているそこのカフェにはめったに客がおらず、僕は一人で考え事をする時などそこへ行き、コーヒーを飲みながらいろんなことに想いを馳せる。 いつもお客さんがいないことをいいことに、自分のお気に入りのCDを持参してかけてもらったりする。
そこのカフェがお気に入りの理由はそこからの景色だけでなく、それと同様にそこで感じるやさしい風が、至福のひとときを与えてくれるからだ。 テラスの端に立ち、遠くを眺め、やさしい風の中に身をまかせていると、目が自然と観音様のような半開きの目になっていく。 この風が自然と僕の尖がりがちな心をなだめ、穏やかにしてくれるような気がする。風が無言で優しく包み込む。

リ島の風にはいろんな表情がある。ブノアのビーチで感じる力強い荒々しい風、ウブドの田園を横切る静かで穏やかな風、ブヤン湖の高原の避暑地のかわいた風… それぞれの風に感情があるように思えてくる。

バリ・クリフ・リゾートからの帰り道、星空を堪能し終わった僕は、家路に急ぐ車の中で、冷んやりした夜風を感じながら、いつのまにか、歌うつもりがなかった『星降る街角』を大声で歌っていた。

♪いたずら夜風が〜ほほにキスしても〜、ふーたりはー♪

(2000.6.17)

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