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            インドネシア語ができない僕でも、英語なら「まっかっせっなっさい!」。 
             
            香港在住時の出来事。 
            日本からのお客さまの為に、いつものようにホテルを予約しておいた。当日、お客様と一緒にホテルに向かい、フロントでチェックインしようとしたところ、何かの手違いで、予約が入っていないという。さらに悪い事に全室満室とのこと。 
             
            手違いそのものは、よくあることで許されるのだが、その時のフロントの態度が横柄に感じ、問題の対処の仕方も満足でなかったため、僕は『英語』で怒気をあらわにし、ジェスチャーも大袈裟にして文句をぶちまけた。 
             
            そのフロントは、僕の怒りに気おされ、すっかり黙ってしまい困惑している。 
             
            ・・・ちょっと僕も言い過ぎたかな・・・ 
             
            と、やや反省し、次の言葉を探していると、そのフロントは、全く予測できない返答をしてきた。 
             
            「Can you speak English?」 
             
            なに? 今、なんつった? 
            今度はこっちが黙る番だ。いったい今まで僕がしゃべっていた言語は何なんだ?このように、僕の『英語』は堪能すぎて、いつも周囲を惑わせてしまうんだ。 
             
             
            さて、インドネシア語だが。 
             
            語学学校に通うにしても、家庭教師を雇うにしても、授業料はかかる。どうせカネを払うのだったら楽しく学んだ方が、上達速度も早いに違いない。と、半ばこじつけのもと、自分に言い訳しながら車を(お姉ちゃんのいる)カラオケへと走らせた。 
             
            夜9時、そろそろホステスたちが揃う時間帯だ。僕は早速、「ママ」に日本語が上手なお姉ちゃんをつけてくれるようにお願いした。 
             
            「こんばんは〜いらっしゃいませ〜」 
             
            と美しい発音でお姉ちゃんは挨拶した。相当、日本語が上手なようだ。 
            通常、日本語の小さい「っ」は外国人にとっては発音しづらいものだが、このお姉ちゃんは違った。特に中国人はこの「っ」が苦手で『いらしゃいませ〜』とか『ちょと待て!』になってしまう人が多い。また、『ざ行』の発音も難しいらしく、香港在住時、美人のスタッフから『おはようごじぇーます』などと言われると、朝から元気が出たものだ。 
             
            さて、横に座ったお姉ちゃんに僕は言った。 
             
            「今日は俺は歌わないよ、ちょっとインドネシア語の日常会話を勉強したいんだ。教えてくれる?」 
             
            彼女はニコニコと頷いてくれている。 
            そこで僕は提案した。 
             
            「君が使う回数の多い日本語を順番に言って、そのイ語訳を教えてね。」 
             
            そうすれば頻度の高い日常の言葉を、効率的に覚えられると思ったからだ。 
             
            「じゃぁ早速始めようか。君が一番使う日本語は何?」 
             
            するとお姉ちゃんの口から思いもよらない言葉が発しられた。 
             
            「あ〜〜ん、感じちゃ〜う」 
             
            え?・・・ 
            僕は『日常』会話を勉強したいのだが、そもそもお姉ちゃんの『日常』と僕のそれとでは、隔たりがあるようだ。しかしまだ勉強は始まったばかりだ。諦めてはいけない。とりあえず「感じちゃ〜う」のイ語を控え、「はい、次!」と次の言葉を促した。 
             
            「はやく、入れてぇ〜」 
             
            ふざけんなよ。俺が使うとしたら『はやく入れたい!』だろ。ったく、こんなのだったら勉強にならないな。二語を学んだだけで、勉強は止めにした。 
             
            こうなったら歌うしかない。 
            しょうがねぇな、俺の歌で酔わしてやるか。『I love you』(尾崎豊)を入れな。 
            「きゃー私この歌、大好き」とお姉ちゃんも喜んでいる。黙って聴きなベイビー。 
             
            ピアノのイントロが始まって、さぁこれから、という時になったら、お姉ちゃんは、「すみませ〜ん、私ちょっと失礼します」って言って、どっかに行ってしまったんだ。 
             
            独りになった僕は、TV画面に向かって「あいら〜びゅ〜♪」と絶叫していた。 
            かっこ悪りいの。 
             
             
            結局、僕が試したイ語勉強方法とは非常に単純なものだった。外出する際にはメモ用紙を持参し、しゃべりたい言葉をメモし、自宅に戻ったら娘に訊く。そして副読本として、娘がコミック「名探偵コナン」を貸してくれたが、探偵物だけに字が多すぎて難しいんだ。やはり「ドラエモン」が一番かな。ノビ太だってジャイアンだってイ語を喋ってるんだから俺だってできるぞ、と自分を勇気づけた。 
             
            さて、あれから2年。覚えた単語は確かに増えたようだが、しかし実際に使っている(または使うことができる)単語となると、数字や挨拶を除けば、おそらく100語も無いだろう。まったくもって情けない状況だ。 
             
            いつになったら僕も言えるのだろうか、「もうペラペラ」って。 
             
            (2003.10.2) 
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