ESTATE★椰子の木の下で 〜バリ島ずっこけ物語〜
  ひょんなことから、突然バリ島へ移住してしまった日本人家族の日々の喜び、驚き、感動を綴ったエッセイです。
バリ島生活泣き笑い。これから行き着く先は・・・!?
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第62話 男のロマンvs女のロマンA BackNext

「難しい交渉事は、相手が機嫌が良いときにするのが鉄則だ。
ある朝、体重計に乗ったカミさんが、わーい!体重が元に戻ったー!とはしゃいでいる。 今がチャンスだ。さて、どうやって話しを切り出そうか。 上機嫌になっている人間は、寛容になっていることが多い。そこで僕は、 『情に訴えてみよう 作戦』で攻めることにした。

「なぁ、俺もさぁ、この数年、買い物らしい買い物は何にもしてねぇよなぁ。着る物ったって、上から下までサンダルも含めて1000円以内だし、昼飯だって一人のときは大体60円ぐらいだぜ。この辺でバイクくらい買い換えたところで、バチは当らねえだろう。」

こっちがシリアスになったせいか、相手もさっきの上機嫌の顔が一変し、いつもより一回り大きくなって迫ってくる。

「あなただけが頑張っているわけじゃないのよ。私だって我慢しているのよ。そもそも何で今持っているバイクじゃいけないわけ?」

んーそう質問されると答えようがないんだ。欲しいから欲しいんだけど、それでは答えになってない。

「まぁ強いて言えば、『男のロマン』の実現ってやつかな」

はぁ?何言ってんの?と言ったままカミさんは、そそくさと洗濯に行ってしまった。 『情に訴えてみよう作戦』はどうやら失敗のようだ。

の頃、丁度、日本から友人(男性)がバリ島に遊びに来ていた。その彼は、 アメ車を所有しており、バイクも自分で整備するほどのマニアだ。まさしく僕が憧れる「男のロマン」を実現している。その彼に助けを求めることにした。

題して『他力本願大作戦』

食を僕たち家族と一緒にとった際、彼が、打ち合わせ通り、バイクの魅力について、何気なく熱く語り始めた。外面(そとづら)が非常に良いカミさんは、ニコニコしながら、彼の言うロマン話しに熱心に聞き入っている。その彼の話術が巧みだったせいか、そろそろお勘定という段になったら、カミさんが 「そうね、(GSXを)買ってもいいかもね」と呟いた。
えっ本当かよ。彼も僕の顔を見ながら微笑んでいる。君は何て好い奴なんだ。僕は天にも昇る気持ちだ。 胸の内に喜びを隠しながら、家族で一緒に彼をホテルに送った。
こう簡単に話しが進むと、今度はこっちがなんだか本当に買っていいものなのか罪悪感のようなものが生じてくる。そのバランスをとる為にも、カミさんに何か大きなものを買ってあげよう。俺は太っ腹だ!
彼がいなくなった直後、カミさんが低く言い放った言葉で僕は谷底へ突き落とされた。

「人を利用して説得させようとしても無駄よ。」

「えー!何言ってんだよ。さっき買っていいって言ったじゃねぇかよ。今さら撤回すんなよな!」

「買っていいなんて言ってないわよ。『買ってもいいかもね』って言っただけよ」

「それって『買っていい』っていう意味と一緒だろ?」

「一緒じゃないわよ。とにかく今はダメ!もっと働きなさい」

こうして『他力本願大作戦』も、あと一歩というところで、うっちゃりを喰らってしまった。

よーし、こうなったら最後の作戦だ。今までのように下手に出てばかりでは埒が明かない。 今度は相手の弱点を攻めよう。『窮鼠、猫を噛む 大作戦』だ。 しかしこの作戦は相手の逆鱗に触れる可能性があるので、失敗すると取り返しがつかなくなるという欠点がある。慎重に言葉を選んで話しを進めよう。

(2005.9.11)

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