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ラムサール条約 第6回締約国会議
勧告6.14:有毒化学物質

日本語訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(1996年)より,了解を得て再録.

 英語   フランス語   スペイン語  (以上,条約事務局)    PDF  (環境省のインデックスページ)


第6回締約国会議
ブリズベン,オーストラリア
1996年3月1927日

勧告6.14:有毒化学物質に関する勧告

1. 殺虫剤やその他の有毒化学物質の悪影響が、多くの致死的もしくは半致死的な影響を与え、湿地に依存している鳥類・両生類・は虫類・魚類及びほ乳類の多くの種の個体群を含む生物群集の生存を脅かし得ることを認識し、

2. いくつかの合成化学物質を日常的に環境に放出することが、野生生物と人間の内分泌機構への障害の原因となる可能性のあることを憂慮し、

3. 有毒化学物質の環境への影響について全世界的に関心が高まっていることに留意し、

4. 特定の有機汚染物質に対する国際的な行動が必要であることに国際的な合意が得られていることにさらに留意し、

5. アジェンダ21により勧告されている重大な危険を軽減する活動、例えば有毒化学物質の登録(汚染物質の放出と移動の登録− "PRTRs" )や殺虫剤の削減、及びそれらの実行について国際団体による最近のガイドライン策定などを認識し、

締約国会議は、

6. 有毒化学物質の悪影響が湿地の生態的特性に影響を及ぼしてきており、また生態学的特徴への危険が賢明な利用と両立しないことを認識するよう締約国に求め、

7. 内分泌機構破壊についての解明を促進する科学的研究成果の収集と、影響評価の議定書の策定を目指した事業計画を促進するよう、適当な国際機関に求めることを条約事務局に要請し、

8. 湿地に関係する有毒化学物質の問題の現状について、第7回締約国会議に報告を行うことを、科学技術評価委員会にさらに要請し、

9. ラムサール登録湿地や、その他の湿地に対する汚染影響の改善と防止に関わる各国の努力についての情報を、国別報告書の中に含めるよう締約国に対しうながし、

10. 汚染物質の放出と移動の登録(PRTRs)を含め、危険指標や生物濃縮される化学物質に関する地域住民の知る権利の重要性を理解するよう各締約国に勧告する。


背景文書:Rutherford, B. 1996. Toxic Chemicals and the Ramsar Convention. 第6回締約国会議議事録第9巻収録(英文).


[英語原文:ラムサール条約事務局,1996.Ramsar Recommendation 6.14 "Toxic chemicals", March 1996, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/rec/key_rec_6.14.htm.]
[和訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(奥田直久小林聡史 監修,東梅貞義 編集,釧路国際ウェットランドセンター 発行,1996年;環境省HP収録,2006年)より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2001年8月.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
[フォロー: 決議Ⅶ.25.]

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URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/cop6/key_rec_6.14_j.htm
Last update: 2007/05/16, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).