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日本語訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(1996年)より,了解を得て再録.
英語 フランス語 スペイン語 (以上,条約事務局) PDF (環境省のインデックスページ)
第6回締約国会議
ブリズベン,オーストラリア
1996年3月19−27日
1. 1994年6月に開催された、太平洋諸島地域の湿地の保全と賢明な利用に関する最初の作業部会から出された「ポート・モレスビー声明」に注目し、
2. さらにこの作業部会から「太平洋諸島における地域湿地活動計画」が発展したことに重ねて注目し、
3. 太平洋諸島地域のラムサール登録湿地の管理を含み、いかなる湿地保全の提唱と実施の際には、土地と資源の伝統的な所有形態の微妙な問題を考慮に入れ、
4. さらにまた「小島嶼発展途上国での行動計画」を重ねて考慮に入れ、
5. 太平洋諸島地域での、オーストラリア政府による湿地保全を支援する新たな取り組みと将来にわたる支援の宣言と、関連した他の政府、援助機関や国際機関による貢献を歓迎し、
6. ラムサール条約はその湿地の定義にサンゴ礁を含み、サンゴ礁は太平洋諸島地域において特に広範かつ多様であり、「国際サンゴ礁イニシアチブ(ICRI)」がサンゴ礁と関連生態系の保全促進に今後役立ち、しかしサンゴ礁で登録湿地に指定されているのは今のところ数少ないことに注目し、
7. 太平洋諸島地域では国の自然保全担当局の熟練した職員や財政源が限られていることを認識し、
8. 湿地資源の賢明な利用の伝統的な知識を活用し、地域社会の適切な事例の理解を高めるよう決意し、
9. 太平洋諸島国家の人口増加と、国家の開発要求が資源の限られた小さな島々の地域に多大な圧力をかけており、国家の領域内で湿地とその生物種を脅かしていることを意識し、
締約国会議は、
10. 太平洋諸島国家の国内の環境関連の持続可能な開発の優先順位と合致するような湿地の保全と賢明な利用に、専門的及び財政的な支援の増加を継続するよう締約国と国際機関に要請する。
11. 湿地の評価、モニタリング、管理、計画策定と普及啓発に関連し、地方的、国家的、地域的な対応能力増進を支持するよう、さらに締約国と国際機関に重ねて要請する。
12. 条約加盟と賢明な利用の原則がもたらす利益を太平洋諸島国家に対し明らかにするため、時間と資源を条約事務局が割くことを命ずる。
13. 地域の湿地活動計画案と「国際サンゴ礁イニシアチブ」の太平洋地域戦略等、太平洋地域や国家の湿地関連機関によってすでに提唱されている地域の活動と綿密な連絡を取り、必要に応じて活動の支持を行うことを重ねてさらに事務局に命ずる。
14. 太平洋諸島地域のいかなる湿地保全の提唱の際は、地域住民との協議がその過程において欠くことのできない重要なものであると認識するよう、締約国、条約事務局、ラムサールのパートナー機関に要請する。
15. 締約国とパートナー機関との協議をしながら、小島嶼国家に関連する世界的および地域的な環境条約や組織と連絡をとり、協力の機会が最大になるようにはからうことをさらにまた事務局に命じる。
[英語原文:ラムサール条約事務局,1996.Ramsar Recommendation 6.18 "Conservation and wise use of wetlands in the Pacific Islands region", March 1996, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/rec/key_rec_6.18.htm.]
[和訳:「ラムサール条約第6回締約国会議の記録」(奥田直久・小林聡史 監修,東梅貞義 編集,釧路国際ウェットランドセンター 発行,1996年;環境省HP収録,2006年)より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2001年8月.]
[レイアウト:条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
[フォロー:勧告7.2,
決議Ⅷ.42,
決議Ⅸ.20,
決議Ⅸ.7,
条約事務局「小島嶼開発途上国」ページ:1998年・2003年(ともに英文).]
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URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/cop6/key_rec_6.18_j.htm
Last update: 2008/06/17, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).