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ラムサール条約 第9回締約国会議
決議.5:国際機関との相乗作用

日本語訳:
「ラムサール条約第9回締約国会議の記録」(環境省 2008年)より了解を得て再録. 

  PDF  (153,環境省)

条約事務局原文:
 英語   フランス語   スペイン語 

「湿地と水:命を育み,暮らしを支える」
"Wetlands and water: supporting life, sustaining livelihoods"
湿地条約(ラムサール,イラン,1971)
第9回締約国会議
ウガンダ共和国カンパラ,2005年11月815日

決議.5
生物多様性関連条約及び協定における国別報告書の連携及び調整を含む、生物多様性を扱う他の国際機関とのシナジー

1.2004年に生物多様性条約第7回締約国会議(COP7)において採択された決定Ⅶ/26の、とりわけ以下を意識し

生物多様性条約と、関連するすべての国際条約、組織、団体との間において、既存の資源を用いて、それぞれの任務、管理協定と合意計画に合致するやり方で相乗効果を高め非効率性を減少させるよう、これまでの協力に関する合意に基づき、それをさらに強化して協力をより深めることを強く要請した

これに関連して、(生物多様性条約の)事務局長に対して、条約履行における一貫性と協力を深めるための連絡グループを結成するよう、他の4つの生物多様性関連条約(ワシントン条約、ラムサール条約、ボン条約、世界遺産条約)の事務局と話し合い、COP8にその進展に関して報告するように要請した

さらに事務局長に対して、上述の実践で得られた経験を活かすとともに、他の関連条約、組織、団体との密接な協働において、協力関係の改善を通じた履行を強化するため、生物多様性についての地球規模のパートナーシップのような、すべての関連活動主体間の柔軟な枠組みに対する選択肢を検討し、今後可能と思われる方策についてCOP8で報告するよう求めた

2.決議.3「気候変動と湿地:影響、適応、影響緩和」及び、それに関連して国連気候変動枠組み条約との協力を強化する必要性に留意し

3.UNEP世界自然保護モニタリングセンター(UNEP-WCMC)が『国別報告の調和』の問題について協議するワークショップ(Haasrode、ベルギー、2004年9月)を開催したこと、さらにこの問題は生物多様性条約「決定.26」に基づき設置された『生物多様性連絡グループ』によっても議論されてきているが、このワークショップでは特に国別報告書の調和に関して7つの主要課題が特筆された(締約国会議文書32)ことを重ねて意識し

4.ラムサール条約COP8決議Ⅷ.5、特に以下の事項を想起し

締約国、科学技術検討委員会(STRP)、常設委員会、条約事務局に対して、他の多国間環境協定(MEAs)の運営組織・補助機関と事務局、国際団体パートナーやその他の協力機関と協力して、20032008年『戦略計画』の実施目標13「他の組織との連携」に盛り込まれた行動を十分に実施するよう強く要請した

さらに、締約国に対して、相乗効果を高め調和を促進するために、国内ラムサール委員会への参加を促すなどして、多国間環境協定の履行に責任を持つ諸機関や担当窓口との国内レベルでの連携を推進するよう強く要請した

5.多くの締約国が、国別報告書様式が長く複雑であることから、20032005年の国別報告書の完成に困難を覚えたことを認識し

6.第23回UNEP運営委員会の決定23/1がUNEP事務局長に、多国間環境協定の下で締約国の義務を履行するにあたり、一層の支援を行うよう要請していることを意識し

締約国会議は、

7.ラムサール条約事務局長に対し、生物多様性条約の後援のもとに設置された「生物多様性連絡グループ(BLG)」の進展に引き続き十分な参加を行い、同グループが達成した成果を常設委員会に定期的に報告するよう要請する

8.さらに事務局長に対し、リオ3条約(気候変動枠組み条約、生物多様性条約、砂漠化対処条約)の「合同連絡グループ」を含む他の関連条約や、UNEP、ユネスコ、FAO等の国連機関、ならびに地球規模生物多様性情報機構(GBIF)、UNEP世界自然保護モニタリングセンター、国際農業研究協議グループ(CGIAR)ネットワーク)等の他の関連政府間機関と密接に協力し、さらに重複する活動を減らすよう要請する

9.さらに事務局長に対し、以前の締約国会議で採択された関連決議において求められてきた報告書作成内容において簡素化し重複を減らすための最良の方法を検討し、報告内容を合理化し簡素化するための勧告としてまとめ、(COP9決議Ⅸ.1付属書D及び決議Ⅸ.8を考慮に入れつつ)より簡潔で重複のない報告書様式を作成することを要請する

10.さらに事務局長に対し、UNEP環境条約部及び生物多様性関連の他の条約や協定の事務局と共に、より効果的な条約履行に関して引き続き業務を続けることを要請する。課題としては特に、問題ごとのモジュールの策定と実施、各々の締約国を念頭におき個々の条約の任務に従った国別報告要件の調和などが適宜含まれうる。

11.そして締約国に対し、ラムサール条約担当政府機関と他の関連条約・協定の担当窓口との間の連絡を改善するための国レベルでの手段を発展させること、さらに、他の生物多様性関連条約における情報管理や報告に関した調和の進展について、条約事務局に情報提供することを、強く要請する


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[英語原文:
ラムサール条約事務局,2005.Resolution IX.5 "Synergies with other international organizations dealing with biological diversity; including collaboration on, and harmonization of, national reporting among biodiversity-related conventions and agreements", November 2005, Convention on Wetlands (Ramsar, 1971). http://ramsar.org/res/key_res_ix_05_e.htm.]
[和訳:
表紙「ラムサール条約第9回締約国会議の記録」 「ラムサール条約第9回締約国会議の記録」(環境省 2008)[この決議のPDFファイル: http://www.env.go.jp/nature/ramsar/09/9.05.pdf]より了解を得て再録,琵琶湖ラムサール研究会,2008年.]
[レイアウト:
条約事務局ウェブサイト所載の当該英語ページに従う.]
[フォロー:
決議Ⅹ.[x]SC37案文:DOC. SC37-13[英文]), 決議Ⅷ.5 .]

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Last update: 2008/06/01, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).