ハ病院と医院

病院と医院の違いとは何か


建物の大きさの違いだけではありません

病院と医院との役割分担をしろ、という厚生省の方針です。しかし、昨今患者さんは大病院志向が強くなって、高齢化した医院の開業医は弱体化しつつあります。このまま今の形で開業医が生き残れるかは、開業医の努力次第だと思っています。


  1. 言葉の定義

    病院とは20床以上の入院施設のある医療施設を言います。病院になるとベット数に応じた医師、看護婦、薬剤師等の数が決められ、1床当たりの床面積から廊下の幅、階段の蹴上げの高さまで決まっています。

    診療所は19床以下のベットを持った入院施設のある医療施設か無床診療所を言います。無床診療所は「医院」とも呼ばれます。有床診療所や医院は医師1人で開業ができ、看護婦数や薬剤師数に決まりはありません。

  2. 病院と医院の役割分担は何か。

    病院は、X線や磁気を使った体を縦横に輪切りにした影像を読めるCTやMR、その他コンピューターを駆使した最新の診断機器を持ち、専門的な知識や技術を有する医師が大勢いて、難しい病気の診断や治療には向いています。しかし、いわゆる“かぜ”などで掛かると、長時間待たされた上、診察時間はわずかという事もあります。また、総合病院などでは、自分の症状から何処の科へ行って診て貰えば良いのか解らずに困る事があります。

    医院(診療所)はX線写真や透視撮影、心電図、内視鏡などを持ち、成人病の診断や、いわゆる“かぜ”の患者を主に診ています。かぜは万病の元で、かぜから思わぬ病気が見つかる事もあります。医院の中には糖尿病やリウマチなど専門に診ている所もあります。「かかりつけ医」機能を持ちます。

    また医院は検査など予約なしに出来る事が多く、小回りが効きます。大病院では検査も予約、その結果も予約で時間が掛かります。

  3. 最終的に!

    かかりつけ医機能を持った医院は診断が付いた時点で、癌などの入院加療の必要な時点で病院へ送り、大病院は本来は医院からの紹介患者を診る、というのが役割分担だと思います。病診連携が機能を果たし、如何に患者離れが良いかが良い医院と言えるのではないでしょうか。


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