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仮面ライダーアギト感想 41話〜最終話

(たらたら日記より抜粋)

1話〜10話11話〜20話21話〜30話31話〜40話

 第41話
 この期に及んで北條さんの出番無し。でも、予想はしていたので、ショックはそこそこ。
 北條さん、翔一くんには嫌われてしまったもよう。まあ、無理もない。さすがに大事な証拠品(?)を預けて帰るようなことはしなかったようですね。
 翔一くんは雪菜さんの名前を聞いても思い出さないんか…。
 大の男二人、ソフトクリーム舐めるの図は変。翔一くんと氷川くんの会話の噛み合わなさといったら…。
 ともかく木野さんと話ししたいということになって、二人は涼君ちへ。ますます噛み合わない。氷川くんに対して、あんたは普通の人間だ、と突っぱねる涼君。翔一くんは、「そんなにトンガらなくても」というけれど、トンガってなくちゃ涼君じゃない。翔一くんが「アギトの会」とか言いだしたとき、ナチュラルに驚いて目を丸くしていた涼君が可愛かった。翔一くんにアギトの会補欠呼ばわりされて、案の定ショックを受けまくる氷川くんでした。
 最初難色を示しつつも、結局面倒見の良い涼君は二人を連れて真澄さんのアパートへ。真島くんに対しては安心させるような笑顔まで向けて。木野さんはオペに出ていて、真島くんが木野さんの過去について知る限りのことを伝えます。しかし、冬山で遭難して、木野さんは右手を凍傷で失ったのに、凍死した弟さんの手が完全品というのも変な話だ。
 場面変わって、大邸宅からお出かけしようとしていた沢木氏(自称)。玄関の鏡の一部がはがれ、その向こうに雨が降っているのに目をとめます。鏡の中は過去の雨。雪菜と彼の永久の別れ。このシーンを見るのは3回目だったけれど、やっとわかった。沢木氏…いや、雪菜さんの恋人である津上翔一さんは手を滑らせたのではなく、雪菜さんの「離して」という願いに自ら手を緩めたのですね。だからこそ、黒服青年は沢木氏を使徒と呼んだ…。今また沢木氏に人間の側からアギトを滅ぼせと言う。沢木氏は自分ですればいい、あなたなら容易いはずだと答える。…で。えええ???あの翔一くんがぬれぎぬかぶりかけた殺人事件って、本当に黒服青年が手を下したんですか。…わざわざ針金使って。まさかほんととは思っていなかった。ともかく、その時の痛みがまだ残るから…自ら手を汚したくないというのか。なんて身勝手な。沢木氏は青年を滑稽だという。青年は沢木氏と木野さんが過去を償おうとしている点で似ているが、愚かなことだ、という。壺で鏡を叩き割る沢木氏…格好良い…。沢木氏は声と顔立ちがぴったりマッチしていてすこぶる好み。
 病院で。こらこら、あんたたち。手術直後のお医者さんはものすごく疲れているんだから、話しかけたらダメだよ。
 涼君、木野さんを救えるとしたら翔一くんだけだというけれど…ちょっと買いかぶりすぎじゃないかしら。
 翔一くんについて視聴者が知っていることと、翔一君自身が今覚えていることとギャップがありすぎて、なんだか面食らう。
 氷川くんは涼君に質問の嵐。あなたはどんな人間なんですか…って…そんな質問にすぐ答えられるような人がいると思う?なぜそんなことを聞くという涼君に、多分僕もアギトになりたいのかもしれません、と。たしかに氷川くんのキャッチフレーズ(?)は「仮面ライダーになりたかった男」だけど…。氷川くんはアギトに対して崇拝に近い思いを抱いていたけれど…。アギトの力を得れば彼の仕事に役立つだろうけれど…。そんなものを得ても、たぶんいいことないよ。涼君にしてみれば望んでもいない力のせいで死ぬ目にさえあったのだから、不機嫌になっても仕方ないと思う。
 翔一くんは木野さんにいろいろ言い募り、ついにはバイクで追いかけ会話。っつうか、バイクで話していること聞こえるか、普通?
 殴らないっていったのに…結局また氷川くんを殴った涼君。氷川くんは懲りずにバイクの涼君を車で追いかけ拡声器で話しかける…(汗)…もう少しデリカシーを持とうね、氷川くん。
 黒服少年の体内で大事大事に癒された水のエル、復活。アギト「たち」の前に現れます。トリプル変身は格好良いぞ、やっぱり。遅れて氷川くん到着。おお、揃い踏み。氷川くん、相手は君のことを「アギトになれない」と太鼓判を押した奴だよ(笑)
 エルは相変わらず強く、G3−Xのトルネード弾をギルスへ。哀れ涼君またとばっちり。紋章を降らせてダメージ与えるし。木野キックは空間ねじ曲げて翔一くん直撃。涼君を再起不能にしかけた強力キックですから、変身も解けます。ついでに記憶もちょっぴりよみがえってきちゃったり。おお!あかつき号乗客の姿が!


 第42話
 この「たらたら日記」の古い分を読み返していたら、6月頃に「最初のアギトはもしかして雌だったのだろうか」と書いている。イイ線いってるじゃない、私。
 今週のアギト。
 …一体、どこから何をどうやって突っ込めばよいやら。
 今回はほぼ全編、番組当初から引きに引きまくっていた「あかつき号」事件の内容でした。
 木野キックを受けてさっさと戦線離脱したアギトのかわりに、3体のアギトたち(亜種、補欠含む)がせっせと水のエルと戦っていたけれど、あかつき号の件に気を取られてほとんどそっち見ていなかったよ。いつ涼君がエクシードギルスになったのかも気がつかなかった。
 さんざん引っ張って、含みを持たせていたわりに、真相はあっさりしていたと思うのは私だけだろうか。「白の神vs黒の神」の図式があまりにも壮大かつ模式的なので、細かいニュアンスの謎がぜんぶ吹っ飛んでしまったような気がする。ちと、大ざっぱだったのでないかい。
 自分はさっさと謎を追究するのは放棄してしまったけれど、ああでもない、こうでもないと様々に議論を重ねてきていた人たちは、今回の放送を見て満足していただけたのでしょうか。
 もっと細かい各シーンについては明日触れます。
 あらためて、今週のアギト。
 昨日言いたいことはあらかた書いたので、あまり加えることもないんだけど…。
 真魚ちゃんは不思議な文字が書かれていた手紙をもう一度見たい、と北條さんを訪ねます。北條さんは真魚ちゃんが過去にアンノウンに襲われたことも考慮し、彼女が能力者ではないかと指摘。自分が翔一くんがアギトであると知っていることを真魚ちゃんに伝えます。やさしい声で語りかける北條さんですが…。真魚ちゃんが力を持っていることを認めると、何か企むような目でニヤリと笑います。いまさら何を考えているというのですか。はあ、こういう人だと知っていて惚れたんだからしょうがないんだけど。人間惚れた方が負け。
 真魚ちゃんが読み始めた手紙は、雪菜さんが「力」で書いたもののよう。その中で白と黒の少年は戦っています。光と闇の力が互いに憎しみ合い…。遙か昔、違う世界で。戦うなかで少年は青年となり…。黒い青年、闇の神(?)は白い青年、光の神(?)を倒します。白い青年は最後に自分の力を「黒い青年の子どもである」人間に分け与えます。この間の流星雨ではありませんが、光の雨のように降る「白い力」。いつか人間のなかの「白い青年」の力は覚醒し、その時人は黒い青年のものではなくなるであろう、と…。
 なんだかよく似たような話はいろいろ見た気がするが、まあいいでしょう。覚醒した力を寄せ集めると、白い青年が蘇るのでしょうかね。ひとのものを利用するなんて悪い奴(笑)
 さて、と。話をまとめるために順番を変えて話してきましたが、あかつき号の話をしましょうか。雪菜さんが津上翔一氏(真)にあてて書いた手紙を見つけ、香川へと向かう翔一くん(仮)。フェリーにぎりぎり飛び乗ります。
 なんか、色々な顔が一度に出てきます。
 真島くんはえらく突っ張らかっています。
 葦原父初登場。お父さんによれば涼君はかなりやんちゃだったようです。
 相良さんは、勝手に女性二人旅の写真を撮って、住所を聞いています。結構軟派です。元カメラマン志望と聞くとなんとなく納得。でも髪が金髪でちょっと長くて、顔立ちもその…若干ふっくらされているので、先週見たとき、はじめ誰かと悩みました。自称愛妻家。奥さんは体が弱いそうです。…たしかにちょっと線の細い感じの人でしたものね。
 船縁で青い顔の真島くんに酔い止めの薬を渡す木野さん。あんた医者か、と聞く真島くんによくわかったな、と言いますが、そりゃ、そんな表紙に人体の筋肉図描いた本を手にしてりゃ誰でもわかりますて。
 真澄さんは相変わらず、人に対する嫌悪感をむき出しにしています。ひどい描かれようです。友だちの純さん(本編では一瞬で殺されてた)が彼女と世間の緩衝剤になってたのね。
 仲良し二人組の智子さんと佐恵子さん。…すいません。はっきりいって、お顔とかすっかり忘れていました。色々と希望とか…あったのにね。
 亜紀さんはなにやら魔性の女振りを早くも発揮していらして…。白服青年の死体(?)を見つけます。
 いきなり緊迫する船内。どこかに殺人犯がいるかもしれない…とまるで別番組。乗船名簿に載っていない人物と聞いて、「ざしきわらし」と思ってしまった。…ところで何回かフェリーに乗った経験ありますが、名前なんて書いた覚えないんですけど、乗船名簿って普通作るものなんでしょうか。何日も航海する客船ならともかく。
 無理に医者にと望まれる苦しさを訴え、死にたいと口走る真島くんをひっぱたく木野さん。(そうか、これでなついたのか) 人は後悔しないように生きるべきだと言います。弟さんのことで思うところがなにかとあったのでしょうね。その言葉は色々な人に感銘を与えたよう。翔一くんと亜紀さんはいいムード。そして、翔一くんはお医者さんなら色々な文字を知っているかも、と木野さんに手紙を渡します。
 そこに走る衝撃。あかつき号は局地的嵐の中へ。戸惑う人々の前にあらわれる死んだはずの座敷童…じゃない白服青年。彼は翔一くんにだけ話しかけます。翔一くんの命を狙うものがくるから、彼の中の力を覚醒させると。…やはり雪菜さんの弟なので翔一くんにもあらかじめ何らかの力が潜んでいたようです。…ということは、あかつき号のほかの人たちって、完全にとばっちりなわけね。白服青年は光を放ち。船から光の柱が立つところを、氷川くんは目撃していたわけだ。…そういえば氷川くん、たった一人で救出って具体的にどうやって助けたんだろう。
 ま、それはそれとして。いきなりあらわれる水のエル。翔一くんを襲います。エルにやられながらもアギトへと姿を変える翔一くん。この世の物と思えない光景を声もなく見守る人々。アギトが船から叩き落とされ、皆甲板へと飛び出します。みんなええ人や〜(涙)。水にぼっちゃんと浸かったところで、記憶がつながり目覚める翔一くん。
 残された人々に水のエルは「悪しき力」を浴びたお前達もやがて人でないものになるだろう、お前達に未来はないと宣告します。恐慌状態になる人々。…ところで、これって誰の記憶?
 水のエルに向かって「誰も人の未来を奪うことはできない」と叫び、バーニングフォームとなる翔一くん。格好良かったです。主人公みたい。
 …でも予告で馬鹿笑いしてるのが気になるんですけど、翔一くん…。


 第43話
 もしかして、氷川くん今週出番無しですか〜?壊れちゃったガワだけ出てきたけど、後は会話の中の登場ばかりで。ファンが泣くよ?
 今回の冒頭部はなんだか長かったですね。格好いい主役みたいな(笑)台詞を言って変身したわりにぴりっとしないバーニングアギト。G3−Xはエルにブン投げられます。いきなりえらい勢いでエルに突っかかっていくアギト。「愛の力ね」とつぶやいてみたり。怒りの鉄拳繰り出すし。ギルスは再びエクシード化して…単なるかかと落とし。木野アギトも口が開くのか…、てわけでアサルトキック(というらしい)。そしてシャイニング化したアギトの、映画版以来の紋章蹴破りキック(他に呼び様というものが)。なんだか戸惑ってばかりのエル、ついに昇天…かと思えばまたも固まりとなって飛んでいく。「おかーちゃーん!」とばかりに黒服青年の胸に飛び込むエルの魂。病室びしょぬれ。青年はアギトの力に衝撃を。
 氷川くんを病院に運んだ翔一くんたちは駆けつけた小沢さんたちに会います。ここでの涼君と小沢さんのやりとりが自分には何だか釈然としないのですわ。自分たちにあまり関わるな、と言うのはいつものことだけど。所詮ただの人間って…自分を特別視してる?それに対して「最後に勝つのはただの人間」って…。いや、それはそうなんだけど。今、この文脈で使われることに違和感。涼君そんな選民思想持つような人じゃないでしょ。戦いを重ねてきた自信と誇りといえばそうなのかもしれないけど、やっぱり変。違う。
 木野さんと涼君と翔一くんはあかつき号についてお互い知っていることをすりあわせ、ようやく視聴者が知っているのと同程度の認識を共有。
 涼君と翔一くんが語り合う画面はとても綺麗でした。夕陽と空間の広がりがね。アギトとしては珍しく。
 ついに病室を出た黒服青年。呼び止めた医師に力をふるい、一瞬殺したかと思ったけれど、医師は単に見逃しただけ。そうか、彼は「ただの人間」は愛してるから傷つけないんだ。そして「神出鬼没」の十八番を奪い自称沢木氏宅へ。とりあえず自ら手を汚す気になったようです。なんかまた二人でごちゃごちゃようわからんことゆうてますが…人は人を救えない、悲劇は繰り返す、という言葉はなんだか身につまされる。関係ないですが、このあいだネットで偶然沢木氏(自称)役の小川さんの「黙認」ファンクラブを見つけたのですが、金髪におひげの写真が載っていて、誰かわかりません状態でした。
 翔一くんの本名はやっぱり沢木哲也だったんだね。前々から言われてたけど、実にあっさりと出しましたね。メルマガでも賀集さんがあっさりばらしていて、いいんだろうかと思ったけど。美杉家じゃわざとらしいほど「翔一くん」と連呼して誰も哲也くんなんて呼びやしない。まあ、いきなり呼べないだろうけど。
 翔一(仮)くんが記憶を取り戻したことで、彼と父親の死との関連に思いを馳せる真魚ちゃんでした。
 ふわふわした白い羽根がちょっぴりラブリーなフクロウ型アンノウン。どうやって人を襲ってるのか暗くてよくわかりません。今回唯一電波が届いたらしいきのっち(菊池さん公認呼称)登場。えらくあっさりした声で「変身」。そこへ黒服青年登場。青年の顔を知っている木野さん驚愕。青年に吹っ飛ばされ逃げる木野アギト。なんだか木野さんとアナザーアギトってイコールで結びつくなあ。翔一くんとアギトと違って。
 警視庁でのお昼時。河野さんは愛妻弁当持参。量が多いとこぼしますが、ラーメン一杯のほうがお腹にくると思うんだけど。きちんとウインナがたこさんなのに感動。北條さんに勧めるけれど、もちろん断られます。北條さんお昼は何を食べてるんだろう。いや、フレンチ以外で。だいたいいつもお昼にあんなとこ行ってたら時間食ってしょうがなかろう。
 北條さんはあかつき号で起こった事件は人類にかつて起こった事象の縮図とか言いますが、話がそこまで大きくなってしまったら、謎を解いたところで、君の手でどうにかできる事柄じゃなくなると思うのだがどうか。風谷伸幸事件の犯人はアギトだと言い切る北條さん。どのアギトでしょう?最近アギトだらけだから(笑) 出番こんだけ〜。東Aさんのうそつき〜。
 一方では真魚ちゃんが見せる伸幸氏の写真に反応を見せる翔一くん。
 まさか昨夜からずっと走り続けじゃないだろうけど、バイクで疾走する木野さん。襲いかかる白フクロウ。生身でアクションしつつ「変身(あっさり風味)」するきのっち。今回は電波が届いたらしい涼君はバイクを方向転換。翔一くんには届かなかったらしい。黒服青年によって炎に包まれる木野アギト。腹を打ち抜かれ、浮かび上がる白服少年(=アギトの力?)は黒服青年のもとへ。ところで、なんだか今回黒服青年はちょっと顔が違って見えます。目がちょっと丸くて大きい。木野さんは打ち抜かれた腹ではなく胸を押さえて苦しみます。白の力を取り込んだ青年も苦悶。拒絶反応? しかし、こんな簡単に力を奪えるならさっさと集めればよかったのにさ。
 涼君登場。えーと、そういえば涼君は青年の顔を知っているんだった。いきなり成長したのにびびって蹴り入れたんだっけね。


 第44話
 冒頭短いです。かつて命を救われた黒服青年に襲われ、変身する涼君。だが、彼に対してはまともな戦いになりません。
 さて…。今回も氷川くんはお休み。こうなると某所で聞いた噂が信憑性を帯びてくる。ともかく最後の締めには間に合って色々挽回してください。
 黒服青年が白の力の拒否反応(?)で苦しむ隙に「逃げろ!」と必死に涼君に呼びかける木野さん。涼君はそれに従い、木野さんも助け起こしてバイクへ。こんな場合でもしっかりヘルメット。例のマンションに文字通り転がり込んだ木野さんは、アギトの力を奪われた、と涼君と真島くんに語ります。あの青年と戦ってはいけない、と。…もう木野アギトを拝めないのね。あの重々しさが好きだったのに。まっさきに翔一くんに伝えに行こうとする涼君。いつのまにあなたそんな翔一くんと仲良しに…。
 涼君は木野さんに、あんたは俺を助けようとした、変わったな、と言います。でも、変わったわけじゃない、と思う。もともとそれも木野さんの中にあった部分の一つで。木野さんは人間としての様々な側面を抱え込んでいて、それらが揺らいでいるのだろう。一時期、木野=二重人格説がささやかれていたけれど、人がいくつもの人格を持ち合わせていることは当たり前なのでは。高潔な医師の面も、他者を排除する冷徹な面も、みな彼のペルソナ。
 ところで、木野家の食客(笑)の真島くんはまだ伸び盛りのようで、涼君、彼のこと見上げてましたよ。
 美杉家にて真魚ちゃんと翔一くんの会話。翔一くんは風谷教授が倒れているところに、居合わせたそう。その近くで雪菜お姉さんと待ち合わせていたから…。そして、その日が彼が姉さんと会った最後の日だと。えー、事件があったのが2年(いや、もう3年近く)前?あかつき号事件が半年…いや、1年近く前で…。その間のタイムラグはいったい…。ともあれ、二人は風谷教授と雪菜さんとの関係に気付いたようです。
 北條さんに会いに行く翔一くんと真魚ちゃん。…北條さん、今日はずーっと表情が怖いです。女の子相手にその顔はなかろう。雪菜さんの手紙を見た翔一くんに、なぜ北條さんが、と訊かれて「それは秘密です」 ブーッと吹いてしまいましたよ。そらあ、言えんわなあ。ああ、しかし、あの声であの台詞。当分あの台詞だけで御飯2杯はいけそうです(意味不明)
 ビデオテープを手にサイコメトリー(?)する真魚ちゃん。以前手にしたときは何も感じなかったはずだけど…自称沢木さんによって力を増幅されているせいでしょうか、今回は「見えた」ようです。苦しむ若い女性が「アギト」になる姿を。…うーむ。基本的にアギトは線が細いから、元が女性だと思うと妙になまめかしく見えるぞ。真魚ちゃんの力を知らなかった翔一くんは驚き、その口から語られる出来事に衝撃を受け、飛び出します。
 向かった先は津上邸。自称沢木氏こと津上翔一(真)(ああ、ややこしい)に詰め寄ります。まだ彼が多くを隠しているのではないかと、雪菜さんが風谷教授を殺したのではないかと。自称沢木氏は「落ち着け」と叫びます。いや、あなたが落ち着いてください。彼は言います。自分が風谷教授を殺したのだと。信じてくれと。…いや、ちょっと信じられないでしょう…(冷や汗)
 警察で、北條さんは真魚ちゃんに自説をべらべらとしゃべります。それが合っているかどうかはともかくとして…。真魚ちゃんの気持ちをかけらも思いやらない点で失格です(何に?)。…今日の北條さんは嫌いです。
 美杉家に帰ってみれば、美杉教授が、風谷教授を死に追いやったのは自分だと。…まったく誰も彼も…。
 まこと、えらい勢いで風呂敷が畳まれています。…某所の「花見のビニールシート」発言が頭を離れない私です。
 さて、翔一くんに会えなかった涼君はフクロウとご対面。
 フクロウごときにエクシード化してほしくないですね、あれはとっておきにしてほしい。いかにも力のインフレ化のようで…。
 力を取られちゃったって、え? マジですか?ギルスも見られないの?嘘。
 美杉教授との会話をほっぽって駆けつけた翔一くん→アギトは炎に包まれ、以下次週。
 次回、真魚ちゃんが翔一くんを拒絶するみたいで、やりきれないなあ。


 第45話
 どうも今回、自分的に、もえポイントがあまりないのです。最終回も近いというのに、こんなことでいいのだろうか…。「今回面白かったよ!」という人にはごめんなさいです。
 まあ、ちょっと本題に入る前に言い訳じみた話。前から自分は「謎には興味ない」という発言をしてましたけど、別にアギトに限らず、物語に仕組まれた謎などについて自分の頭で考えるということをまったくしないのですわ、私。基本的にあまり推理物を読みませんし、ミステリーや謎を含んだ物語を読むことがあっても、それは単にその世界やストーリーや登場人物を楽しんでるだけなのです。怠惰な質なのかもしれませんね。
 ま、いろいろゆうててもしゃあないし、いってみましょか。
 冒頭で。紋章の力を黒服青年によって炎に変えられ、業火に巻かれ苦しむアギト。変身する力を奪われ、苦しみながらその様子を見ていた涼君は、生身のまま炎の中に飛び込みアギトを助け出します。あなた、まあ、無茶をする…。青年と青ハヤブサ(?)の攻撃に倒れ変身が解ける翔一くん。だが、またも青年は「白の力」に苦しみ、その隙に涼君と翔一くんは逃げ出します。今度は2ケツじゃないのね(ま、お下品)。ご主人様の変調にぼんやり立っている青ハヤブサが妙にプリチー。「飲み込んでやる」青年の雄叫びはギルス顔負け。ところで謎少年初期形態こと隆之介くん、髪切りました?
 バイクかっとばす二人組だが、苦しみを強め、道端に止まる涼君。「どーしたんですか!」と叫ぶしかできない翔一くん。そこへやってくる自称沢木氏のリムジン。…一体どうやって場所を…。で、バイクは置いてきちゃったのね。(真)津上宅に運び込まれ、「力を抜き取られた」と訴える涼君。あの青年は何者か、二人の翔一の間で会話が交わされる。(真)翔一は青年に選ばれすべてを伝えられながら、彼を裏切りアギトを守る者になった。それは「姉さんがアギトだったから?」彼女は無関係だという(真)翔一の言葉は(仮)翔一には届かず、アギトの力なんていらないと叫び飛び出す。
 美杉家では真魚ちゃんが傷心。…北條くん、お話があるから、後でいらっしゃい。
 さて、氷川くんが無事退院して、焼肉でお祝いのSAULメンバー。尾室くんは開き直ったんでしょうか、小沢さんのハシはねのけて肉を取ってます。後でケリくらってもしりませんよ。…だから、私、こういう食べ物取り合いネタ苦手なんだってば。
 翔一くんは真澄さんの(?)マンションに腰を落ち着けている木野さんのもとへ。
 えー…、わたくし誓って基本的にノーマル好きな人間で、そっち方面の妄想は(ネタとしてはともかく本気では)しないのですが、このマンションでのシーンの真島くん…。新婚家庭に闖入者があらわれて、拗ねてしまった若奥様にしか見えませんでした(爆) ピンクのカップでコーヒー飲んでるしさ…。
 戦う意味がわからなくなった、と木野に訴える悩める主人公。以前木野が彼や涼を襲ったのはアギトの力のせいではないか、と。でも、木野さんは自分は翔一くんを助けることはできないといいます。自分は本当に助けるべき相手を前にして、助けることができなかったのだから、と。
 翔一くんが去った後、真島くんは木野さんに、これ以上過去にとらわれるのはやめてと訴えます。彼は多くの人を救っているではないか。自分は木野さんに憧れているのだ、と。真島くん、成長期まっさかりのようで、見るたび容姿が変わっています。今、のっぽな人にありがちだけど、背中が丸まり気味なので、しゃんと背筋を伸ばせばおそろしく格好良くなることでしょう。
 さて、新種アンノウン出現。おお、ジャラジくんだ(違う)。アギトの力を黒服青年が奪いに回りはじめても、超能力予備軍殺害は中止にはならないようです。なんでだ。ほどよく育った力でないと、取り込むのが面倒なのかしらん。赤んぼじゃダメなのね〜、隆之介くんじゃないと(^^)
 水となって溶けるというひさびさの不可能犯罪に、アンノウンの仕業と確信する現場検証中の北條さん。河野さんは氷川くんにお前の出番だなと言います。ふむ、このとき要くんはももひきをはいていたのね。格好悪いなんて言いません。風邪をひかないように、おじシャツでもパッチでもなんでも着込んでください。
 北條さんはアギトに頼ってばかりはいられない、と先日からの自説をご開帳。語尾がなんだかくるくる巻いていて妙に可愛かったり。反論しようとする氷川くんですが、突如ぼやける視界に戸惑います。そんな様子を鋭い目で見る北條さん。
 無断外泊の末帰ってきた居候は、ひきこもりのお姫さまに声をかけるも逃げられます。教授は「自分のせい」だと。いや…「超人」を作ろうとする義兄を止められなかったからといって、しょうがないでしょう。そんなに己を責めないでも。
 ところで…教授によれば、沢木氏(自称)って雪菜さんが死んだ後、後追い自殺してたんですか〜? …となると今の彼は幽霊?でも、かえってそのほうが神出鬼没ぶりにも納得がいくというものです。
 ん?ちょっと待って? 教授は雪菜さんの恋人のことを知っていた? ということは、もしかして、津上翔一という名前も知っていたわけ?? ちょっと待ってよ。どうなってるの〜井○さん。
 (真)津上宅の涼君は、今の翔一くんには助けが必要、と苦しい体を押して出かけようとします。沢木氏(自称)は彼を頼む、と一言。見つめあう二人。おっとこまえ。
 いっぽう木野さんも翔一くんの元に出かけようとします。自分に何ができるかはわからないけれど。
 あんたら、そんなに翔一くんのことが心配か。(ちょっぴり不満らしい)
 真魚ちゃんに話しかけようとしても、「近寄らないで」と拒絶される翔一くん。ショックを受けているところを青ハヤブサに襲われます。
 さっそくの通報で氷川くん出動。北條さんも車を現場へと向けます。
 アギトに変身して戦いながら、ふと「近寄らないで」という真魚ちゃんの言葉がよみがえり、立ちすくむ翔一くん。ハヤブサはG3−Xが引き受け…アギトの目の前には青年が。あえて無防備におのれをさらすアギト。そこへ駆けつける単車2台。おお、2ケツ。しかし、もう電波受信できないのにどうやってここへ…。
 もらいますよ、という青年の言葉に、かすかにうなずくアギト。しょうがないよね、彼には戦う意味がないんだし…と納得しかけて…。ちょっと待て〜〜! 今現在もアンノウンによって殺害されている人がいるんでしょ。たぶんこれからも続くんでしょ。君が戦うことを放棄したら、そういう人たちを見殺しにすることになるんだぞ〜。
 …所詮、翔一くんは初めっから自分の都合で戦っているだけだっていうのは、わかってたけどさ…。
 涼君の制止の言葉もむなしく、青年の放つ衝撃波はアギトの腹を射抜き、白の力は青年のもとへ。
 拳が空を切る、氷川くんの異様な戦いぶりを、影から見つめる北條さん。(おい)
 次回予告で、氷川くんの「目のことは黙っていてください」という台詞が。ちょっと待てパート2。目の見えない状態で、アンノウンとまともに戦えるというの。責任感なのかプライドなのか知らないけれど、市民の安全を第一に考えるならば、即刻装着員を交替するべきでしょう。あなたの個人的な感情をいっている場合じゃないでしょう。ま、この期に及んでは北條さんも替わってくれないかもしれないけれどさ。
 いつぞやの、23話のときと同じような徒労感を、わずかながら感じました。
 自分本位な人ばかり出るのはいい。エゴむき出しオッケー。私はね。でも、何か、何か、子どもに向けて語りかけるべき、肝心な、芯になるべきものが抜け落ちているような、そんな焦燥感にとらわれる。


 第46話
 目の調子がおかしい氷川くん。北條さんは病院に付き添いですか〜。真剣な顔が、激烈男前!! 自分が戦い続けることで、津上さんが戻ってきてくれる気がする、という氷川くんに、どうなっても知りませんよ、と言いますが…。
 そして、氷川くんの異常に戸惑うトレーラーの中にのりこんできて、インカムをむしり取り、目の見えない氷川くんに指示を!
 うぎゃ〜〜ぁぁぁ〜〜!!
 前回の話を見て、こんなシチュエーションの創作を書いた人は絶対いたと思うけど(先週ちょっとアギトサイト巡りできなくて、確認はできてないけど)、まさか実際本編でやってくださるとは!!
 これを萌えずして、何を萌えろというのか!
 真剣な声が〜〜〜あ、あ、あ。

 一部で情報が流れていた通り、木野さん退場。
 彼が過去の冬山の中を歩き続けるとしたら、あまりにも寂しすぎる。

 「最終回のつもりで書いた」話らしいが、もしここでエンドマークがでたら、自分は果たして納得しただろうか。…まだ色々謎も、語るべくして語られない部分も残っているから、暴れたかもね。作っている側としては、あらかたの謎は説明したつもりかもしれないけど、実のところ作品内で憶測がついていた域を出ていない。たとえば、なぜ涼君がアギトではないギルスになったのかという大きな謎だって残っているんだけど、おそらくそのあたりを語る気はまったくないだろうと思われる。ま、いいけどさ。こういう諦念が積み重なって、自分はアギトに対してのめり込みきれないのだろう。
 冒頭で、黒服青年に腹を打ち抜かれた翔一くん。映画版の真魚ちゃんの予知の中では、沢木氏(自称)に抱き起こされるんだけど(うう、このときの沢木氏の表情が色っぽくてね)、本編ではアギトの力を先に失った3人が駆け寄ります。いっぽう、苦戦する氷川くんは一時的に視力を回復し、打ち出される銃弾に青ハヤブサは一時退却。
 CM明け。なんでわざわざ、そんなところ(真島くんが涼君かくまっていた地下)に隠れてるんですか、みんな。なぜ自分からアギトを捨てた!と叫ぶ涼君に、あれは人間が持ってはいけない力なのだと答える翔一くん。そこへ氷川くん乱入。いったいなんでここに…。アギトの力は人を不幸にする、という翔一くんの言葉に氷川くんは、あなたは現に多くの人を救っている、と言い募る。アギトでない氷川さんにはわかりませんよ、と突き放し、みんなもう無関係だとやぐされる翔一くん。…そりゃあそうなんだけど。君、氷川くんに対してはとことん無神経やね。
 帰宅後、部屋で物思う真魚ちゃんに、ドア越しにアギトを捨てたと告げる翔一くん。姉さんのことが許されるとは思わないけれど…ごめん、と。…見ている自分の中の苛立ちはなんだろう。大切な人を傷つけたかもしれない異形の力…身近な人物が同じ力を持つことを受け入れられない少女。己の持つ異形のおぞましい力による疎外感に傷つく若者。これらは自分としては好きなシチュエーションのはずなのに…。「無責任なやつ」とか思ってしまう自分がいる。なぜ、自分は翔一くんに対しては、許容ある心で接することができないのか、自分で自分がわからない。なぜ私はこんなに心狭い…(苦)。
 北條さんの付き添いで氷川くんは病院へ。検査の結果は異常なしだけれど…。北條さんは氷川くんに当分装着員から外れるべきだ、と強く進言します。あなたたち、また人のいるところでそんな大声で大事な話を…。氷川くんは自分が戦い続けることで、戦えなくなっている津上さんが戻ってくるような気がする、と。知りませんよという北條さんですが、そんなことでいいんですか〜。市民の安全のことを考えたら、殴ってでも、上にチクってでもやめさせるべきなのでは? …でも、北條さんのあまりの男前ぶりに画面の前でクラクラしていた私でした(滅)
 真澄さんのマンションでは、ひさびさに真島くんの「どーするの?」が炸裂。「誰がアンノウンと戦うわけ!?」そうねえ、補欠もあの様子だしね。…われわれはただの人間だ、それぞれ自由に生きていけばいい、われわれを繋ぐものはもう何もない…と静かに語る木野さん。でも涼君、仁王立ち。やっとみつけた絆だ、という言葉が…なんだか悲しくて寂しい。
 さて、キリスト教に対する知識を持っていらっしゃる方の多くがすでに指摘されていましたが、真魚ちゃんの名前、やはり「天の恵みの食べ物」の意味も持っていたのですね。教授に諭されながらも、どうすればいいかわからず、泣きながら飛び出す真魚ちゃん。
 チャリンコライダー真魚ちゃんを、偽ジャラジくん(違)が襲います。翔一くんに会いにいく途中の涼君がかばい、単車で逃げます。涼君、予備のメットを常備しているのね。そのころ、黒服青年は自分から抜け出そうとする「白の力」に苦しみ、それほど帰りたいなら帰るべき場所を無くしてやる、と元「アギトの会」会員殺害を決意。
 涼君は真魚ちゃんに、アンノウンはアギトになるかもしれない人間を襲っている、あんたもアギトになる可能性がある、と語ります。戸惑う真魚ちゃん。……いい気味だ、と心の底で思ってしまった自分を、誰か叱ってやってください…。
 再び襲われる二人。逃げる途中、何故か木野さん&真島くんとバッタリ。3人のナイトに守られる真魚ちゃん。…いいなあ。
 バイクをかっとばしていた翔一くんは、空を行く青ハヤブサを目撃し、方向転換。君、無関係になったんとちゃうんかい。
 ヤマアラシに苦戦していたうえに、ハヤブサまで加わって大ピンチの4人。木野さんはハヤブサの直撃を受け、苦悶。ヤマアラシの放った針を、真魚ちゃんをかばって飛び込んだ翔一くんが胸に受けます。涼君と真魚ちゃんはバイクで逃走。木野さんは携帯していた(!)手術用具を取り出し、翔一くんの胸から針を摘出しようとします。針を受けるとジャラジくんが呪文を唱えれば、水になってしまうのですが、幸い真魚ちゃんを追いかけてお留守です。真島くんが長い腕で翔一くんを押さえつけ、木野さんは先ほどの衝撃に苦しみながらもメスをふるいます。…しかし、麻酔無しは痛かろう。自分はアギトに飲み込まれたが、それは自分の弱さのせいだ、俺は自分の弱さと戦うから、お前も頑張れ、と木野さん。
 バイクで、おなじみの工場に逃げ込む涼君と真魚ちゃん。2体に追いつかれたところでG3−Xが飛び込みます。…しかしやはり目に異常。「氷川くん、どうした」と小沢さん(お、漢…)。なんで気付かないのかな…と思うけど。そこへいきなり乗り込んできて、尾室くんのインカムを拝借し、氷川くんのナビゲーションをする北條さん。見ているほうの頭の中は大爆発。車中一泊もフレンチデートも、まあみんな大騒ぎよねとしらっと流しておりましたが、今回は…参りました。
 無事青ハヤブサを撃破したものの、ヤマアラシにやられっぱなしの氷川くん。危うし、涼君&真魚ちゃん。そこへ翔一くんと木野さん、真島くんが飛び込んできます。これだけ数がそろっても、真魚ちゃんを守るべき力を持った人はいません。真魚ちゃんが内心「役立たず」と思っているかどうか…知りませんけどね。
 黒服青年があらわれ、役者が揃います。
 「もう一度アギトとして戦って」と叫ぶ真魚嬢。…わたくしは何も語りますまい。
 黒服青年に飛びかかるも、バリア(?)に弾きとばされる翔一くん。人間には私に触れることさえできない、と、もはや嘲弄も哀れみもない貌でつぶやく青年。視力回復した氷川くんが青年にGX−05を撃ち込み続け、バリアがそれを受けとめる隙に飛び込む翔一くん。弾当たると危ないよって。(よく考えるといくら翔一くんが拳向けたからって、氷川くんもよく「普通の人間の姿」の青年に銃ぶっぱなしたものだ。いいのか、そんなことで) 無事翔一くんは青年にワンパンチ入れます。大ショ〜ックの青年。お腹から白服少年初期形態が飛び出しちゃいます。それぞれの場所へ還る白い少年。よく、間違えないもんだ。…しかし、翔一アギトくらいほどよく育っていると、第2形態くらいになっていてもよさそうなものだけど…まあ、隆ちゃんのほうが可愛いからいいか。
 取り戻したアギトの力に、変身する翔一くん。続いて涼君、木野さんも。ああ、木野さんの変身姿を再び拝めるとは…!初めて青年に驚愕と怯えの表情が浮かびます。ご主人様を守るべく、飛び出すヤマアラシ。木野キック…もとい、アサルトキック、かかと落としもといヒールクロウ、そしてノーマルアギトキックもとい…あれ、正式名称なんだっけ、を受けて、天使の輪も出さずに爆発するヤマアラシ。
 そんなことより青年は人間に殴られたことによほどご不満のご様子。
 うちに帰った真魚ちゃんと翔一くんは、「ごめん」「こっちこそごめん」と謝り合い、教授はそっと微笑みます。……君ら、それでいいのか。……そんなことでいいのか……。
 真澄さんのマンションでくつろぐ三人衆。家出少年だった真島くんは、木野さんのオペを間近に見て、自分も医者をめざすことに決めたと木野さんに告げます。お前ならできる、と微笑む木野さん。「浩二…コーヒーをたのむ」とカップを差し出す木野さん。浩二って言い方がなんか…(悶) 真島くんが台所へ消えて…ソファへ静かに体を預ける木野さん。様子のおかしさに気付いた涼君が揺り動かしても、木野さんの目が開くことはなく…。そんな、真島くんに席を外させても、すぐわかっちゃうやんか。真島くんに出会って、涼君に出会って、…それでも雪山からまだ出られないんか?まだ、雅人さんを抱えて、雪山の中を歩き続けないとあかんのか?…そんなん寂しすぎるやんか。木野さん、そんなん寂しすぎる。そんなんで旅出ったらあかんわ。
 次回、この時期になって新キャラ登場?しかも女性ライダー? …まさか、ね。はは…。しかし、まだ風呂敷たたまなきゃならないんだから、よけいなことに手を出している場合じゃないでしょう。謎はあらかた解けた、なんて弁明、私は認めんぞ。
 ……今回はいつもにも増して毒がキツくなってしまったなあ。


 第47話
 もし先週で最終回だったら暴れる、と書いたけれど、もし中途半端でいい加減な展開に突入するくらいだったら、あれでスッパリ終わったものだと考えた方がましだろうな…と、冒頭を見ながらつらつらと考えていた。(氷川くんのフォローがすっぽり抜け落ちていたわね)
 で、オープニングで、北條さんの名前がなくて、見る気力が3割になったのは、否めない事実である。
 ひと月の間、アンノウンが出なかったからといって、G3−Xシステム活動停止を決定するお偉方。北條さんの差し金でないとしたら…あんたら、本当に馬鹿者どもだ。
 それぞれの生活を送るダブルライダース。翔一(仮)くん…君、全然変わらんね。突飛な料理を作るのは昔からだったようで…専門学校時代の先生に誘われて、住み込みで店の手伝いをすることに。
 いっぽうの涼君はバイク屋でのバイト決定。バイク屋のオヤジは初代ライダーのスーツアクターだった方らしく、一部の男性ファンが感動してたっけ。そもそも涼君はどうやって生活しているのか謎でしたからねえ。
 わざわざ涼君のとこに報告しにくる翔一(仮)くん。男二人でまったりとした時を過ごしております(^^;
 さて、自称沢木氏は幽霊ではなくゾンビであったことが判明。やはり津上家にはマイ霊安室があるらしい。雪菜さんが死んだのがいつか知らないけど、後追い自殺して、生き返らせたのは黒服青年(成長後)で、その前にあかつき号事件があって、翔一(仮)くんが半年美杉家に世話になっていて…。いや、考えるだけ無駄だな。
 黒服青年は蠍座のアンタレスの位置を移動させてしまいました。……おいおい……。
 で、どこの機関か知らないけど、大騒ぎ。
 画面に向かって「すみません、私、もうアギト見切っちゃっていいですか」とつぶやいてしまいました。
 アンタレスが地球から何光年離れているのか覚えていないけれど、その光が地球に届くまで、1年や2年といったレベルではなかったことは確か。たとえ今日爆発したとしても、その事実が知れるのははるか先の話のはず。ヘタにリアルにしようとして、思い切り墓穴を掘っていますな。
 ドッペルゲンガー(?)に出会って、死ぬまで食べた某青年。双子を起用したという話だけど、あれだけちょっとしか映らないなら、意味ない気がする。
 バイク屋で涼君と絡んでいた女性ライダー、白バイで交通整理していた尾室くんをぶっちぎります。白バイ姿、格好いいよ、オムロン。
 わざわざ翔一くんのバイトしている様子をそっとのぞきにいってる涼君…(冷や汗)
 黒服青年は新たな高位ロードを生み出します。…うーむ。デザインは格好良い。そんな人里近くの竹藪で目立つことして、「見たな」「ここは聖域だ」とか言っても…ねえ。
 ギルスはまた露払いかなー。しょうがないかもしれないけど、全国のチビっこファンが泣いちゃうぞ〜。
 次回予告で。何をえらそうに足組んでポーズつけて「問題は…」とか言ってるんですか、北條さん。しかし、スーツ着ていてもあんなに細く見えるなんて。尋常じゃないです。


 第48話
 今週のアギト…ですが…。
 アギトは多くの謎をうっちゃったまま、ヒーローの精神的滅亡と再生、ダークサイドのヒーロー=木野さんの死で一応の幕を下ろしてしまったのだと、私は解釈しております。あとの展開は…おまけと思ってます。
 ギルスの謎も、風谷教授殺人の真相も、オーパーツの意味も、なーんにも製作者側は語ってくださる気がないように見受けられますから。

 ここにきて、主人公たちにからむ女性キャラが出てきたのは、腐女子を煽りすぎたと製作者側が反省して、今更ノーマルを推奨しようってとこでしょうか。アギトは絶対わざと煽ってるとしか思えなかったですからね。
 北條さんは冒頭にだけ登場。カボチャ頭な上司たちに向かってアギト脅威論を唱えておりました。前髪がちょっと妙にバラバラ…? 正直アギトが増えてしまったら、G3をいくら揃えたところで…どうしようもないと思うんだけど。
 小沢さんが尾室くんの様子をのぞきに行って、またみんな一緒に仕事したいね、と言って、尾室くんが感激で泣き出しちゃうとこがよかったですね。小沢さん優しいし、オムロンかわいい。ブラインドを閉めるところでドギマギしてしまった私はけがれてます(苦笑)。
 しかしオムロンは走り屋スコーピオンが逃げ込んだバイク屋で、涼君に睨まれてすごすご退散。相手が悪かったね。涼君も、もう少しまともなウソをつけばいいだろうに。修理で預かっているバイクです、とかさ。
 スコーピオンことリサちゃんのことをひたすら「ガキ」呼ばわりする涼君。「君だって最初はガキだったじゃない」とつぶやいてしまう私。いろいろあって大人になったんだよね、涼君。で、リサちゃんと涼君と走りっこ(…我ながらもう少し表現というものが…)になりますが、小学生たちに突っ込みかけたところを涼君に止められて、ショックのリサちゃん。彼女が語る心の傷は、涼君と酷似したもので…。夢なしにどうして生きてゆける、と嘆く彼女に、涼君は道ばたの花は夢などなくても咲いている、むしろそういうふうに生きたい、と語ります。涼君の台詞はなぜいちいちこう泣かせるのか。リサちゃんと涼君は夜もう一度走ろうと約束。
 一方の翔一くん。バイト先の見習い・可奈ちゃんにいつもの調子で話しかけるも、相手にしてもらえず。その可奈ちゃんはオーナーシェフにどなられまくり。ダメならどこが悪いのか言ってあげればいいのに…と思うんだけど、料理の世界ってあんなものなの?ついには、もう来なくていいと言われて、荷物まとめて頭を下げて出ていく可奈ちゃん。追っかけてく翔一くん。新人のくせに職場放棄とはいい度胸だ。
 いつもはちょっと浮いてしまっている感のある翔一くんの言葉だけれど、落ち込んでいる人の慰めとしては有効だったみたい。私も今日はなぜか素直に聞くことができたし…私ももしかしてだれかになぐさめてほしいのかな?翔一くんは可奈ちゃんと夜に料理の練習をしようと約束。
 もう一人の主人公氷川くんは女っ気のかけらもなく、河野さん相手にスーパー推理を披露(笑)。被害者がみんなさそり座生まれ…って誰がそんなこと思いつくねん。君は女子中学生か。…出番これだけだし。
 夜になり、それぞれの約束の場所へ向かうダブルライダーズ。どっちも職場を長々と留守にしていたわりには、にこやかに送り出してもらってることで。
 やたらと人里近い目立つところに聖地を構えられてしまったもので、本日も被害者が一人。邪魔されるのがイヤなら、お引っ越しされたらいかがです、身勝手な黒の神様?
 電波が届いてしまったために、バイクの方向を変えるダブルライダーズ。…ライダーは普通に人と約束をすることもできないのか…と、ちょっとやるせなかったです。各々の相手を待つ二人の女の子は、すっぽかされたと思うんだろうな。
 再び風のエルに挑むも、再びボコにされるギルス。翔一くんが駆けつけたときには変身が解けて地に転がってました。アギトもグランドフォームはさっぱり効かないので、バーニングフォームへ。うむ、やはりマグマな筋肉格好良し。シャイニングにならないのは、やはり夜間だからか。
 次回、今度は土のエルが出るのか。…あと残るエレメントは「火」ですかね。

 アギトも残り3回か…。クウガの時は今ごろの時期はハラハラしつつ半泣き状態で物語に入り込んでいたんだけど、ね。北條さんが無事最後まで生き残ってくれれば、あとはもう…。あ、一度死んでるから涼君が死ぬことはないとは思うんだけど、彼の無事も祈っておこう。
 そういえば、キャラ通のカラーページに出ていた、北條さんと小沢さん&オムロンが会話するシーンって放映されてたっけ?どうも見覚えがないんだけど…。カットされたのかなあ。映画版で、パンフに載っていながらカットされてたベスト姿北條さんとSAULメンバーの会話も見たかったよなあ。


 第49話
 すでに自分の中で、ある種の覚悟ができてしまっているアギト。
 翔一くん、風のエルにボコボコです。
 で、目覚めてすぐに、同じく気絶していたはずの涼君ほっぽって、可奈さんのとこへ行くとは。やはり女ができると友情は後回しなのね。…なーんて、本当は涼君に気付かなかっただけだろうけど、それもどうよ。
 警視庁では、なにやらやたら偉そうなおっさんが出てきてます。北條さんは小沢さんに「どアホ」認定されてしまいました(笑)
 心配していたことですが、北條さんはもろに「デビルマン」の雷門教授(…だっけ?うろ覚え)の役回りになってしまったようです。
 そして…。自分が隠した23話の毒吐き感想で危惧したことが…本当になりそうです。
 さて、いったんアップ。

 アギトに対して。
 ひっそり胸の中で固めてきた覚悟を
 静かに再確認した回でした。
 
 風のエルに叩きのめされたライダーたちは、意識を取り戻した後それぞれバイクを駆り、待ち疲れてあきらめかけていた女の子たちのもとへたどり着きます。無事にあえて良かったね、というのが素直な感想。
 翔一くんの方は、お店に勝手に入り込んで、中の材料勝手に使って料理の練習して。いいのか、と思ったらオーナー登場。スープの味見をしたら、もう一度だけチャンスをくれたけど。この後、翔一くんはお約束の昏倒。
 涼君の方は、道ばたでダウン。リサちゃんと一緒にアパートへ帰ったようです。リサちゃんは朝まで涼君の寝顔を眺めていたようで…ちょいうらやましい。でも、人の免許証勝手に見たらだめだよ。ほうほう、涼君は1月21日生まれですか。で、リサちゃんはさそり座だということが提示されます。アギトおなじみお食事シーンに涼君初参加。メルマガによると苦しかったそうで。
 翔一くんとこには可奈ちゃんがおべんと持ってお見舞い。こっちもなかなかいい感じ。可奈ちゃんのお父さんはアンノウンによって殺されたらしいことが判明。ということは、可奈ちゃんもアンノウンに襲われる可能性が。それをあらためて示すように、後のシーンで彼女は念動力らしきものを発揮。(そういえば何で翔一くんはまだ「沢木哲也」と名乗らないんだろう)
 美杉家では食生活がたちまち貧困。力関係が一番弱いのはやっぱり教授。真魚ちゃんは翔一くんとの約束だからと菜園のお手入れ。翔一くんと可奈ちゃんのほのぼのもいいけど、真魚ちゃん見てると彼女が可哀想になってくる。
 さそり座が十字架の形になったと騒いでたけど、馬鹿馬鹿しくてすでに突っ込む気もなし。
 警視庁で開かれる会議。北條さんはアンノウン賛美発言をして小沢さんから「どアホ」認定。初登場で、年齢のわりにえらそうにふんぞりかえっていたお兄さんと、後日二人きりで不穏な会話。北條さんが時々電話をしていたのは彼かもしれない。彼の前で、なぜか幼く見える北條さん。
 お屋敷で新聞を読むゾンビ(笑)
 黒さんはぷかぷか浮いたまま、土のエルをご出産(違)。「塵からうまれしものどもよ、塵に還るがいい」 再び襲われる人々。dust to dust... ash to ash...
 新たなる被害者。電波で駆けつける翔一くんの眼前から消えゆくエル。アギトと化して追いかけようとする翔一くんの前にあらわれるG3−XとG3…マイルド?
 次回、最終回の一つ前の話は、風雲の模様。現OPにリンクするようです。二人のお嬢さんたちはたぶん…死ぬ。

 警視庁での北條さんの熱弁。やがて世界はアギトとアギトならざるものに分かれるかもしれない。我々一般人はアギトに支配されるかもしれない。アギトが危険分子なら、アンノウンはそれを排除してくれるありがたい存在かもしれない…と。
 そして密室で謎の人物は語る。アンノウン復活を喜ばないのか、と。アンノウンは危険分子を「駆逐」してくれる。G3ユニットはアンノウンを守るために存続させよう、と。北條さんは驚くけれど…否定はしなかった。
 アンノウンに「排除」される「アギトとなる可能性を持つ」人たちは…翔一くんたちを除けば、ごく普通の生活を送る、普通の市民たち。それぞれの生活を持ち、それぞれの家族や大切な人を持ち、小さな喜びや悲しみを積み重ねて生きている、それぞれたった一つのかけがえのない命。それらが押しつぶされるのを、大局に立つという理屈で、奨励するというのなら…。
 そこにいるのは、北條さんじゃない。
 同じ姿、同じ声でも…。
 少なくとも私の好きだった北條さんじゃない。

 いや、彼は変わらないのだろう。単に私が…勝手な妄想を抱いていただけ。
 与えられる物語をそのまますべて素直に、無条件に受け入れるほど、自分は若くなかっただけ。
 本当の北條さんは、あの、私の知らない人。
 半年前から覚悟していた。
 今、静かに、絶望している。


 昨日、決別するような書き方をしてしまったけれど、アギトはちゃんと最後まで見取りますよ。
 創作も続けます。もとより捏造だらけのパラレルでしたから、いまさら影響ありません。
 あちこちサイトを巡っていると、この間の北條さんのフォローに回っている人もいましたね。アギトの側に寄りすぎな小沢さんと氷川くんに対する警鐘のつもりでアンノウン賞賛なんかやらかしたのであって、謎の人物のアンノウン保護の意見には戸惑っていた…と。そう…かもしれないですね。でも…異論を唱えずに唯々諾々と従うなら同罪ですよ。まあ、なんだかんだ言ってもあと2回。それで描き出されることですべて終わり。あと2週間足らず。…どんな…最悪な予想による緊張にだって…耐えられる長さだわ。


 第50話
 翔一くんに銃を向けた2人の中身はやっぱりG3−X=北條さん、G3=尾室くんでした。マスクを外した北條さんの顔は苦渋に満ちていたと思えたのに、ニヤリといつもの北條スマイルを浮かべて…。胸に刃を突き立てられたような気がした。…この期に及んで、私はまだ北條さんに何かを期待していたんだろうか。OPのキャスティングを眺めながら、涙が出てきた。理由はわからない。
 その後も、彼の笑顔を見るたびに、胸に刃を刺される気がした。彼の行動は、彼の意に染まぬものだと私は思いたいのに。「私の意志ではない」という言葉に一瞬安堵しかけて、「全人類を代表している」と続いて、馬鹿者がぁ!っと叫んだ。
 小沢さんとの対話に、いつもの切れはなかった。アギトを畏れているのはあなた自身よ、という指摘に「いけませんか」と目を逸らして。
 尾室くんの、自分の行動に自信が持てないという言葉にも、説き伏せる声が震えて、自分自身に言い聞かせるように。
 でも、でも、あなたを許すことはできない。ジェノサイドを進めるあなたを許すことはできない。
 泣けてきた。
 裏に様々な思いを潜めている様子を滲ませる、役者さんの力量を大したものだ、とも思った。

 翔一くんに別れを告げにきて、アギトの会の補欠ですから、と笑う氷川くんの笑顔はとてもきれいだった。

 落ちようとする可奈さんを繋ぐ翔一くんの手。沢木氏の手がそれを助けたとき、やっぱりちょっと泣けた。

 あと、1回で終わらんね、これ。


 勝手にハートブレイクしすぎでしょうか、私。きっと端から見たらうっとうしかろう。
 落ち着いて考えてみれば、「異能者」と人々との軋轢を描くのは石森作品の伝統だった。クウガでは周囲があまりにもたやすく五代君を受け入れるいい人ばかりで、そのあたりを「嘘っぽい」と感じる人も少なくなかったようだ。そういう人は総じてクウガよりアギトを評価していた。
 より強い能力をもつ「新しい」人間に対する従来の人々の圧力といったものを描くのは、ガンダムは言うに及ばず、竹宮恵子の「地球へ…」や萩尾望都、より遡れば手塚治虫、ほかにも自分の知らない作品があまたあるだろう。アギトの物語がそこへ向かうのは当然の帰結だったかもしれない…。けれど。
 それをたった一人や二人の台詞だけで、表現してよいものか。
 なぜ、古き人間の負の部分を、北條さん一人に体現させなければならなかったのか。
 他のサイトの方々が感想で書かれていたように、北條さんの台詞は概ね間違ってはいない。人は弱く、間違いを起こしやすい生き物だ。
 でも。
 アギトは人の可能性、と小沢さんは言った。…聞き覚えのあるような言葉。そう、かつて、超能力は人の可能性を示す、と彼女は言ったのだ。そして…人が力を持つことへの是非を問う氷川くんの言葉に、北條さんは「私は人を善なるものと信じます」と答えたのに。…そう答えたのに…。


 ああ、もう日曜はすぐだ。なんだか緊張感に耐え切れそうにない感じ。
 結局感想のちゃんとしたの上げてませんね。でもとりあえず叫びたいことはすませちゃったので。投げやり?
 アギトが謎を叩き込むだけ叩っこんどいて収拾つけないまま終わるという、最悪の予想が現実化しそうだ、とダンナに話したら、「最低だね」と。
 「もしかして映画化する気違う?」「?…もう映画化したよ?」「じゃなくって、わざと謎を残しておいて、結末は映画で見てくださいって」…それじゃ某アニメじゃないですか。


 明日は日曜。笑っても泣いてもアギトはあと1回。…いったい何件のサイトで「笑っても泣いても」という言葉を目にしただろうか。「嗤う」ではないことを祈るけれど。…正直、ストーリーについてはどうでもいいです。あと30分で片がつくなんて思えないし、つける気概も見受けられないし。自分の関心は北條さんの行く末だけ。死なないでくれさえいれば、後はどうとでも脳内補完してやる!……個人的に一番最低の予想はね、北條さんが小沢さんor氷川くんに射殺されるってもの。泣くに泣けないよね。まあ、いくら何でも子ども向け作品でそんなことしないだろうけど。次に最低の予想は出番がまったく無いってことさ(笑)


 最終話
 一言「燃えねえ」(笑)
 あのアクションの盛り上がらなさはなんだ(笑)
 風のエル、地のエル、弱々。
 まさか1年の締めくくりが、道ばたの竹藪で、こんなしけた戦いになるとは思ってなかったよ。いきなりエクシード、いきなりシャイニングもイマイチだし。
 飛び立とうとする黒服青年の光にアギトが飛び込んで、ずだ袋に猫2匹放り込んだみたいなドタバタフンギャーで片つけられちったし。
 優雅に紅茶なんぞ飲んでるゾンビさんとこに黒服青年やってきて、また適当に抽象的なこと言って、「ま、執行猶予設けてやる」てなことで落着。
 や、私は別に最初から謎なんてどうでもよかったんで、ため息ひとつつくだけで終わりだけど…きっと怒りまくっている人いるんだろうなあ(苦笑)

 あえて私は口にしなかったけど…やっぱり46話がラストでかまわないよね?あんときの3連続変身は燃えたなあ。

 ま、ストーリーのことは丁重に無視してさしあげるとしよう。
 個人的に気になるのはキャラの行く末ばかり。

 えーと、も一度順を追うとしましょうか。
 皆が予想したことだったけど、氷川くんは飛行機には乗らず。
 アギト出現の通報で出動したGトレーラー。その目的はアギトの戦いを邪魔してアンノウンを助けること?その前をふさぐ車と白バイ。…氷川くん白バイ姿格好良かったね。Gトレーラーに乗り込んで北條さんに銃を向ける小沢さん。「来ると思っていましたよ」とかすかに微笑み、本部からの通信を切ると、トレーラーを降りる北條さん。さ、さびしい。こんなあっさり「実はいい人」な描写するんだったら、こないだまでみたいな馬鹿な描き方するんじゃないよ。短く刈った髪もラブリィ。しかし、これで出番が終わりだったらどうしようと本気で心配しました。
 二体のエルにたち向かうG3−X(無謀な)。敵の強さにあせるオムロンだけど、小沢さんの台詞「彼を誰だと思っているの?」「決して逃げたことのない男よ」
 アイタタタ…(笑) やっぱり北條さんじゃだめですか、小沢さん(;_;)
 お前はアギトではないのに…というエルの言葉に「ただの人間だ!」と叫ぶ氷川くん。はいはい、そうですか。うん…このへんが大きいテーマの一つだっていうのはわかるんだけど、なんかこう、「来る」ものがないのよ。いい台詞のはずなのに。役者さんのせいじゃないです。どうもこのダレた場面展開のせいでしょうね。  川に落ちて、海まで流されちゃった涼君。おお、構図がOPの翔一くんと一緒。
 で、なぜそんなに早くやってくる。バイクは自走してきたんだろうな。
 真魚ちゃん…本気で出番なかったね。これは脚本のミスといってもいいよね、ね?

 いきなり1年後だし。
 オムロン…ひげ似合わないね。
 氷川くんは捜査一課で楽しそうだ。
 小沢さんはロンドンですか。自分は勝手にニューヨーク行きの話をでっち上げかけてたんだけどね。いずれにしろ大学の人。
 そこへ北條さん登場。おお、海を越えてまで階段漫才。
 冗談ですよ、とかいわれちゃったけど、台詞に萌えました。
 最後に小沢さんが笑ったのが心の支え(笑)捏造してもいいですか?いいですよね(笑)
 子犬を懐に入れてバイクで走っていく涼君。実に「らしい」んだけど、そばに親犬がいたらどうすんの。
 真島くんは真魚ちゃんと一緒にお勉強してました。髪切ったようだけど…長いほうが似合ってたね。
 死んだかと思った翔一くんは、自分のお店を開いたようです。…資金はどうした。翔一くんの笑顔で幕。


 ぽつぽつと他の方のアギト最終回感想を拝見しましたが、概ね好意的でしたね。うまくまとめた大団円だって。
 うちみたいなキッツイこと書いてるとこは無かったです。はう。
 もう半年くらいあちこちのサイト巡っているけれど、うちの感想が2番目くらいに毒気が強いかも、と思う。笑いのオブラートとかに包まずにモロ出してるしなあ。

 映画版のとき、なんとなくタイミングを逸してキチンとした感想をあげないままだったんだけど…。映画版を見て思ったこと。個々のシーンや台詞ではかなり胸に来るものがあった。でも、1本の作品として見ると評価の対象外。全体の3分の1を削り落としたような明らかに歪なものを、そのまま受け入れる気にはならなかった。
 今、その思いはそのままアギト全体にスライドしている。キャラクターや場面や台詞では、すごく好きなものがいっぱいあった。でも、トータルの作品としては評価できない。

 さて、とにかく無事にみな生き延びたのはもっけの幸い。
 本編に歩み寄ったり離れたりしながら、もう少し物語を続けていこう。自分が楽しむためだけの捏造だけれど、奇特にも気に入ってくださっている方は、よろしくお付き合いください。
 それから、いつの間にか徐々に長くなっていった毎週の感想を、楽しみにして読んでくださった皆さま、いままでお付き合いいただきありがとうございました。
 ガオはもう少し残っているので、ちょびちょび書いていくつもりです。
 果たして次の龍騎がどうなるかは…まるで先が見えませんね。


 やっぱりAgitΩ最終回の感想は好意的なものが圧倒的でした。こうなってくると自分の感性がねじ曲がっているのだろうかと心配になってくる。いや、事実曲がってるんだろうけど、「それって人間としてどうよ」ってレベルだとまずいじゃないですか。
 そんな中、50話(G3−Xがアギトに銃を向ける回)を見て息子がG3−Xのおもちゃで遊ばなくなってしまった、という声を聞いた。…私が「アギト」に心を開けないのはまさしくこういうところ。ストーリーや人物造形が破綻しているのは別に構わない。ただ、製作者側にもいろいろとやりたいことがあるのはわかるけど、子どもの夢を奪う権利は無い。「お子さま番組」なのだから。
 1年前、クウガのラストを見届けて、スタッフが子どもたちに向けて送ったメッセージを、今は無理でもいつか気付いて受けとめてほしいと思った。そして現在、アギトによって心の傷を負った子がいたのなら、早く忘れてほしいと思う。
 子どもの頃の様々なテレビ番組で受けたトラウマを積み重ね、そういった作品を愛して自分を形成してきた私が言う台詞じゃないかもしれないけれど。どうしても「アギト」が与える「負」の描写に微妙な違和感を受けて、真摯に物語に入り込むことができなかったから。


 なんだかアギトが終わってからもう何週間もたったような気がします。なぜでしょう。
 くさしてばっかりで終わるのは寂しすぎるので…。
 なんだかんだ言いつつ、1年間楽しかったですよ。
 いろいろと文句をつけたいこと山盛りだったし、不快な気分にさせられたこともあったけれど…。怒りにしろ、ときめきにしろ、何らかの強い感情を喚起してくれた。それらは間違いなく生活の活力だった。
 リアルタイムで何かを追いかけて、感想をわかちあったり、先の展開を予想したりしながら次の回をドキドキしながら待つなんてことは十何年ぶりで、本当に楽しかった。
 スケジュールなどかなり厳しい中で良いものを作ろうと最大限がんばってこられたスタッフの方々、ご苦労様でした。だからこそ、脚本の粗さが残念です。ともあれ、1年間ありがとうございました。


1話〜10話11話〜20話/21話〜30話31話〜40話

AGITO