『文學界 平成15年11月号』『ユリイカ 平成16年6月号』を見たか。『文學界』は文藝春秋の、『ユリイカ』は青土社の、共に本格的な文学専門の雑誌だが、百�閧ｪ今なお健在で、人気作家であることを証明しているかに見える。『文學界』では“内田百�閧ﾉ読み耽る”を総力特集として、また、『ユリイカ』は“鉄道と日本人 線路はつづくよ”の特集を組んで、次のような錚々たるメンバーが百�閧ﾉついて書いている。

『文學界』　　　総力特集　内田百�閧ﾉ読み耽る
松山　巖	作家・評論家	鼎談「したたかな個人主義」
松浦寿輝	詩人・作家・東大教授
堀江敏幸	作家・明大助教授
茂木健一郎	脳科学者	「仮想に酔いつつ、現実的な算段をすること」
紅野謙介	日大教授 近代文学	「死者を語る言葉」
清水良典	文芸評論家	「永遠の文章家」
中条省平	仏文学者	「そら恐ろしい触覚的リアリティ」
東　直子	歌人	「意図なき妄想世界のここちよさ」
紀田順一郎	評論家	「百�閧ﾌ不条理」
天沢退二郎	詩人	「《内田百�閨tへのとほぼえ」
桶谷秀昭	文芸評論家	「百�閨\文章のこと、女のこと、借金のこと」
日和聡子	詩人	「正気の沙汰」
長嶋　有	作家	「理屈、不機嫌、そして」
長部日出雄	作家	「ぼくが“Ｗｏｒｄ”を使う理由」
吉田直哉	映像作家	「器楽の骨法で」
若合春侑	作家	「百�闡S集は老後の楽しみ」
高橋源一郎	作家	「訓示」
『ユリイカ』　　　特集　鉄道と日本人　線路はつづくよ
尾方一郎、	ドイツ文学者	「乗る阿房に、読む阿房、同じ阿房なら・・・」
原口隆行	鉄道ライター	｢“鉄道に惚れた”作家の系譜｣

これらの執筆者の多くは旺文社文庫・福武文庫・ちくま文庫等の百�闡S集の解説者であり、百�閧ﾉついて次のような文章も書いている。

長部日出雄	『第二阿房列車』	旺文社文庫	解説｢遠回りの文学｣(『書物交友録』『日本文学研究資料新集22 内田百�� 夢と笑い』所載)
桶谷秀昭	『凸凹道』	旺文社文庫	解説｢―夜の小説家と昼のエッセイスト｣
紀田順一郎	『ものづくし』	福武文庫	解説
松浦寿輝	『百鬼園先生言行録』	福武文庫	｢百�閨\髭とフロックコート｣(『物質と記憶』所載
吉田直哉	『幼年時代』	福武文庫	解説
松浦寿輝	『サラサーテの盤　内田百�闖W成４』	ちくま文庫	解説｢仮りに揺揺の方を・・・｣
堀江敏幸	『間抜けの実在に関する文献 内田百�闖W成６』	ちくま文庫	解説｢きみはこわいよ｣
清水良典	『贋作吾輩は猫である　内田百�闖W成８』	ちくま文庫	解説｢“遊民”のディグニティー｣
松山　巖	『忙中謝客　内田百�闖W成19』	ちくま文庫	解説｢付きはすきまから睨む｣
若合春侑	『続百鬼園随筆』	新潮文庫	解説

これらの他に、全輯月報・雑誌・新聞などにも・・・・

堀江敏幸	『図書新聞』(1999.3.20)	｢贅沢について｣(『回送電車』に所載)
紅野謙介	『季刊 本とコンピュータ』(１９９９冬)	｢活字と真剣に遊んだ作家たち―白井喬二と内田百�陬
中条省平	『小説トリッパー』“文豪に学ぶテクニック講座”連載	｢内田百�閨w東京日記』―擬態語を使う｣(『文章読本』、のち中公文庫)
天沢退二郎	『ユリイカ 第16巻 第２号』	｢内田百�閧ﾌオニリスム｣
	『新輯 内田百�闡S集 第十三卷 月報15』	｢“内田百�閨hへの徐々なる接近｣
長部日出雄	『百鬼園寫眞帖』	｢酒徒への戒め｣(『回想の百鬼園先生』所載)
	『新輯 内田百�闡S集 第十四卷 月報4』	｢内田百�閧ﾖの案内人｣
吉田直哉	『新輯 内田百�闡S集 第二十六卷 月報26』	｢酔胡王のＡＶ装置｣
松山　巖	『新輯 内田百�闡S集 第二十八卷 月報28』	｢餓鬼道としての詩｣
原口隆行	雑誌『夢丼　Vol.２』	｢名作を手にさあ汽車の旅へ｣