BATIK−バティック〜更紗・さらさ〜 Batik

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BATIK ろうけつ染め
ジョグジャカルタを訪ねて
さらさ
バティックの種類
バティックの基本的製作過程








東西5100km、南北1900kmに13000以上もの島からなる世界最大の群島国家インドネシア共和国。 細かく数え上げると200とも300ともいわれる民族が存在し、実に多様な言語や文化が混在しています。 そんな多様性を持つインドネシアは芸能の宝庫であり、芸術の国でもあります。 その中の伝統芸術のひとつが、日本では『ジャワ更紗』の名で知られるBATIK(バティック)なのです







さらさ

 日本では『更紗』『沙羅沙』『佐良佐』など、音に従ったいろいろな当て字が使われてきたようですが、現在では一般的に『更紗』という心地よい2字の漢字に落ち着いています。 世界に目を向けるとジャワ更紗以外にもいろいろな種類があり、日本では歴史的に見ると『更紗』とは必ずしも、ろうけつ染の布だけを指すのではなく、 それぞれ制作方法、色彩、デザインなど独特の特徴を持ったインド、ジャワ、タイ、ペルシャなどの外国の模様染布すべてにあてられた名称のようです。( その技法は主として手描き、木版、蝋防染によるもの) 文字も「更紗」「皿紗」「佐良左」などが使われたり、「華布」「印花布」とも呼ばれたり、また、金を施したものを「金華布」「金更紗」とも呼ばれてきました。これらの異国の花や鳥などの華やかで珍しい模様を真似て、日本でも江戸時代から各地で『和更紗』として木綿の染布が作られてきました。

●インド更紗

●ペルシャ更紗

●シャム更紗(タイ)

●ジュイ更紗(フランス)

●ジャワ更紗

●長崎更紗

●天草更紗

●鍋島更紗

●堺更紗

●京更紗

●江戸更紗


このように様々な更紗が世界には存在しますが、ジャワ更紗の大きな特徴としては伏せ蝋による染色技法が上げられます。 特に高級なジャワ更紗では蝋を布の両面に置き、表裏の模様を同じに染色する特色があります。 今日ではジャワ更紗の別名が『バティック』と呼ばれ、伏せ蝋による染色品一般の世界共通語となっているようです。

このジャワ更紗はインドネシアを代表する染色品ですが、大きく分けるとチレボンやプカロンガンに代表される北部海岸様式とジョグジャカルタ、ソロに代表される中部ジャワ様式です。
ジャワ島北部の海岸の町には19世紀中頃より多くの中国人、アラブ人、オランダ人が住み着き、唐草模様や花鳥模様、船や魚、小動物、アラビア文字といった各国の文化を反映した多種多様な模様がひとつの特徴として上げられます。
ジョグジャカルタやソロでは、インドからもたらされた仏教やヒンドゥ教の影響が大きく、ガルーダの翼、竜、寺院、幾何学模様などが多く見られます。